イギリスというと、なぜか鬼の首取ったようにマズイマズイマズイ連呼する人が続出しますが、それはおそらく、ロンドンしか知らないからではないでしょうか。
食事のマズさって意味では、アメリカのほうが10倍ぐらい酷いと思いますけどね~…うーん。
私の母は、イギリスに行ったことがないというので、数年前、イングランドとウェールズの田舎に連れていきましたら、
「イギリス料理がまずいなんて嘘だわ!とってもおいしいじゃない!」
といたくイギリス料理が気に入った様子。ですので、ぜひ、地方都市の人気のパブレストランへ行ってみていただきたいんですよね。ロンドンではなく。ロンドンは店も多いけれども、外れもたくさんありますから。
さて、イギリス料理で好きなメニュー
①パイ料理です!
ステーキパイや、ラムシチューパイ、チキンクリームパイ、ポークパイ、いろいろです!
アメリカがハンバーガーならイギリスはサンドイッチですが、
アメリカがピザなら、イギリスはパイです。
こちらはパイに玉ねぎと赤ワインに煮込んだビーフを入れた、ステーキパイです。
パイにナイフを入れると、あつあつトロトロのシチューが出てきます。これの染み込んだパイは最高です。ビール、とくにエールという色のうすいビールやサイダーととてもよくあいます。サイダーといっても、三ツ矢サイダーじゃないですよ!リンゴのビールで、地方によってはビールよりもサイダーのほうが種類が豊富です。フランスのシードルはりんごらしさがありますが、サイダーはかなりの辛口でアルコール度数が高いものもあります。
こちらは冷やして食べる、ちょうどフランスのパテに近いかな?ポークパイです。
これ、作るのなかなか手間です。
豚の肩肉を荒くみじん切りにして、玉ねぎとリンゴのみじん切りに卵を溶いてよく混ぜ、1時間かけて焼きます。いったんさましたら、注射器でゼラチンとあわせたコンソメスープのようなアスピックを流し込みます。パイと肉の間にゼリーができるわけですね。これを冷蔵庫で冷やしてできあがり。パイと肉にはさまれたアスピックが肉とバターのおいしいとこどりでとても美味しい。
ビールでもワインでもあいます。
②バンガーズ&マッシュ
イギリスの独特な風味がするソーセージにマッシュポテトとグリーンピースをそえ、グレービーソースをぼちゃぼちゃになるほどかけて食べます。
③ヨークシャープディング
週末にローストチキンやローストビーフをつくるお宅もよくありますが、
そのつけあわせに出てくる、シュークリームの皮みたいなヨークシャープディング。アメリカにも同じ名前のものはありますが、かなり違うと思います。
これにグレービーソースをどばどばかけてふやけたのがB級グルメ的においしいと思います。
④フィッシュ&チップス
言わずと知れたフィッシュアンドチップスですが、これ、店によってかなりばらつきあるので、行く際はおいしいお店をインターネットで調べてから行かれることを強くおすすめいたします。
専門店となると、魚もturbotというタラ科の魚のほかに、オヒョウや、なかには舌平目も選べたりします。
おいしい店のは本当においしいです。
⑤トライフル
デザートも負けていません!
ベリージュースのゼリーにクリームと果物をのせたパフェのようなスイーツ。
ほかに、スコットランドではシーフードもとてもおいしいし、ウェールズでは蜂蜜やキノコがもはや暴力的なおいしさです。
⑥レモンカード
もう少し、お手軽なところでは、レモンのクリーム、レモンカードをおすすめします。スコーンやトーストに塗って食べたり、パイにしたりします。レモンパイのフィリングのような甘酸っぱい味です。
⑦クロテッド・クリーム
スコーンといえばもうひとつ、クロテッド・クリーム。普通の生クリームとちがい、若干の発酵があるクリームです。スコーンにつけて食べます
スコーンにまずジャムを塗り、それからクロテッド・クリームをつけるのはコーンウォール式、逆はデヴォン式です。これ大事です。
コーンウォールではまずジャムを塗ってからクロテッドクリームです。大事なことなので、二度、言いました。テストに出るかもしれない(なんのテスト!?)
ストーンヘンジで有名なコーンウォール州へ行ったら、かならずジャムから。
Jam First!です。
以前、コーンウォール州の観光局がうかつにもデヴォン式にクロテッドクリームを塗りたくったスコーンの写真をホームページに出してしまい、なんと地元の市議会で「これは許しがたい」と議論になりました。
結果、観光局は謝罪し、
①ホームページの写真を正しいコーンウォール式に差し替える
②観光局で働くスタッフはショップなどで、Jam First!のバッジをつけて広く啓蒙に努める
という約束をして終わりました(笑)
BY https://jp.quora.com/topic/%E6%96%99%E7%90%86