百菜健美☆こんぶ家族ラボ

おいしい
と感じることは生きる喜びに
そして笑顔になります。
舌で味わい、
目は閉じていても
耳は心で。

食べログ 川越達也シェフの件

2013-06-18 | Weblog

 

食べログのミネラルウォーター件で話題になっていますね。

元記事
http://www.cyzo.com/2013/05/post_13367_2.html

表現の仕方に誤解を生む部分はあるにせよ、川越シェフを全面的に擁護します。

事前の説明のないミネラルウォーターが800円というのは驚くことではありません。お料理に合わせた海外ブランドのミネラルウォーターをお出ししているからです。水道水を使うとカルキ臭がお料理の雰囲気を壊してしまいますし、よりおいしく召し上がって頂くためには「よりおいしい水」が不可欠です。

飲料水の安全性に関心を持つ方が増えるにつれ、お客様から「この店ではどんなミネラルウォーターを使っているの?」と聞かれることが増えており、安価なミネラルウォーターではご納得頂けないという事実があります。

ミネラルウォーターの料金について事前の説明はしないのがサービスの点から暗黙の了解です。楽しい食事中に「このミネラルウォーターは800円ですが」と言うのでは雰囲気がぶち壊しになってしまいます。もしかしたら、重要な接待かもしれませんし、プロポーズや誕生日のお祝いかもしれないわけですから、お金の話はしないのがエチケットとして定着しています。

レストランは大人の遊び場です。みなさんが楽しんで頂けることがそこで働いている皆の願いであるということを信じて頂きたいと思います。

レストランとはそこにいらっしゃるお客様の歴史でもあるのです。お客様がより良い料理やサービスをお求めになるにつれてレストランも成長し、変化していきます。そのレストランの「今」は長い年月をかけてお客様と二人三脚で培ってきた歴史でもあるのです。

初めてのご来店だといろいろと驚かれることもあろうかと思います。そういった場合はお店のスタッフにおっしゃって頂けると幸いです。せっかくご来店頂いたのに誤解やわだかまりを持ったままお帰り頂くことほど悲しいことはありません。

最後に川越シェフにまつわる最近のエピソードをご紹介します。

宮崎出身の若手陶芸家・堺克弘さんとのレストランイベント(2013年3月開催)でのこと。経費の問題でイベント開催が危ぶまれた際に、『僕が協力するからお料理代金も通常価格でいい。料理代金は値上げしないでやり遂げよう!』と川越シェフの協力でイベントは開催されました。

お客様それぞれに陶芸家さんが6アイテムのオリジナル器を制作してイベント代金を上げないという事は当然ながら大赤字です。川越シェフが『僕が足りない費用を全額出すから!』そう言って無事、開催することができました。

器は料理の着物です。若手の陶芸家を育てるのも料理界の重要な役割です。わかっていてもなかなかに実践できるものではありません

メディアではいろいろと書かれる方ですが、若い方を積極的に支援されている素敵な方です。実際にお会いになると、チャーミングで飾らない人柄に魅了されますよ! メディアというフィルターを通すと様々な誤解が生まれるのはいたしかたありませんが、これからも元気でご活躍されることをお祈りいたします!

川越さん、ずっと応援してますよ! 

公式ホームページ
http://tatsuya-kawagoe.com/


代表ライター 松田正明

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アイガモの運命

2013-06-03 | Weblog



新緑に包まれる5月。

日本中でいたるところで田植えが行われます

田植えされた稲は、7月の梅雨明けまでにどの位大きくなれるかどうかが収穫を左右します。


其処での除草剤が必要になるのですが、

人体と環境への影響を考えて農薬を使わずに除草するアイガモ農法が有名です。


今日は除草をしてくれたアイガモに関してのお話です。

このアイガモは孵化してすぐに、ヒナを田植えした田んぼに入れて草を食べさせて除草をさせます。

ただ、アイガモが田んぼにいる期間は案外短くて、せいぜい2か月弱くらいです。

理由の1つは、梅雨明け頃には稲も大きくなり、雑草があまり生えなくなることが1つ。

それと、早期米などの場合、8月になれば花が咲いて、モミの中に米汁が入り、

それが米になるようになりますが、今度はアイガモがその米になりかけたモミを食べてしまうからです。


僅か2カ月くらいで、除草の仕事をお役御免になったアイガモですが、

大抵はその末路はカモ鍋などのお肉となってゆきます。

アイガモの雛の購入代金(2006年時点で1羽400円ほど)、

捕食されるロスや餌代(除草、害虫だけでは食欲を満たさない為)を差し引くと利益は少ないのです。

お肉にされる理由としては、

飼育が難しいことや養殖のアイガモを野生に放すことが禁止されていることがあります。


買取価格が低い理由には、

販路が少ないことや処理費(アイガモは水鳥であるために羽が抜けにくく手間がかかる)

が高いことが挙げられます。


ある田んぼを見学に行った折、

その隣に大きな鳥小屋があり、大人になったアイガモが40羽近く飼われていました。


なぜ、大量の大人のアイガモを飼育しているかをお聞きしました。

すると、その生産者さん、

アイガモ農法で役目を終えたアイガモはすべてカモ鍋用に出荷して収益を上げる予定でした。

自分でさばくために、調理師免許まで習得されたのですが、

いざ、お役御免になったアイガモに愛着がわいて殺せなかったらしい。


そこで毎年、アイガモ農法でお世話になったアイガモを飼育し増え続けているのです。

人間が自分の健康を守るためにアイガモを使い、役目が終われば生まれてから1年も経たずに、

カモ鍋になってゆくアイガモたち。

すがにそのお話を聞いてから、アイガモが不憫でカモ鍋やカモ南蛮を食べる気がしなくなりました。


人間のために他の動物を犠牲にしなくても良い方法に考え直すことも必要かもしれません。

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