2018年4月 徳島県徳島市
美濃と近江の国境、伊吹山の稜線が美しい黄昏時。
さあ、お芝居を見に行こうね。
芸を終えた役者の顔には安堵感が漂います。
やがて、提灯に灯が燈る時刻になると、
提灯を纏った曳山が再び動き出す。
馬乗提灯を手にした長老衆に導かれ、
曳山は中山道垂井宿通りを東に向かう。
江戸時代から続く旅籠亀丸屋の辻で、
三町すりかすりと呼ばれる祭りの見せ場が始まる。
豪快な曳行場面を見るため、大観衆で埋め尽くされた辻。
三町すりかすりが終わると本楽最後の芸が各曳山舞台で披露されます。
熱き男たちの肩に担がれ、
「鳳凰山」が愛宕神社の狭い路地へ曳き込まれます。
北裏の芸が始まりました。
芝居小屋の雰囲気漂う舞台上で、
場数を踏んだ子供役者たちの芸が冴えわたる。
歌舞伎通も唸るであろう、この表現力!!
伝統の曳山祭りは全国に多々あれど、子供歌舞伎が奉される祭礼には独特の華やぎがあります。
夜も更け寒くなってまいりました、それではこの辺でお開きといたします。
2018年5月 岐阜県不破郡垂井町