江戸時代に実際にあった伊達騒動をモチーフとしたお家騒動物の傑作「伽羅先代萩 御殿の場」
格調高い雪持笹の打掛を羽織る政岡
栄御前が持参した毒入り饅頭を鶴千代に与えようとする八汐
説教する姿が板についております栄御前
饅頭を千松が口に入れ苦しみだします
ついに冷酷非道な本性を現した八汐 毒殺の嫌疑を恐れ、無礼者と瀕死の千松を短刀でなぶり殺し
悪役の真価が問われる難しい演技は見せ場
顔色を変えず見守っていた政岡を見て、逆臣の一味と勘違いした栄御前は連判の巻物を預けて去ります
栄御前が引き上げた後
一人になった政岡はわが子の死を嘆き悲しみます
主人のため自ら進んで身代わりになった千松を褒めたたえ
でかしゃった でかしゃった でかしゃった
恐ろしい形相の八汐がこちらを睨んでおります 怖いです
切りかかって来た八汐をかわし
八汐を倒し千松の仇を討ったのでした
フィナーレは全員揃って絵面の見得
シャギリが狂言終了の旋律を奏でます
2021年4月 滋賀県長浜市