ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

読書からマイナンバーへの連想ゲーム アイデア広場 その787

2021-01-09 18:38:38 | 日記


 読書の必要性が、改めて理解されるようになりました。高い学力を持つ子は、例外なく小さい頃からたくさんの本を読んでいます。全アメリカの上位高校の多くは、能力の高いユダヤ系の子が占めています。彼らは、読書を小さいところから行っています。麻布、開成、武蔵など有名私立は、入試問題で読書する子かどうかでふるいにかけています。子どもの頭脳を順調に発達させるには、幼い頃から本に親しませたほうが良いことを世界の知性が理解しているようです。幼児の場合、できるだけ音読する期間を長くすると良いことが、経験的に知られています。親から読書量の貯金をたっぷりもらった子は、底力が格段に違います。それを知っている進学校は、同じ学力であれば、読書をする子供を合格にするわけです。
 社会人になっても、この傾向は変わりません。その中でも、ジャンルにかかわらず多読することが大切になります。一定数の量を読めば、当たりの本があります。1冊に向き合うよりは、乱読を意識的に心掛けたほうが良いようです。本を読んでいれば、外れにどうしても当たります。それを避ける方法は、翻訳書を読むことが一つの選択肢になります。翻訳書は翻訳された時点で、翻訳家や出版社によって厳選されており当たりの可能性が高いのです。翻訳家の選定も、読書家には必須の項目になるようです。本との対話によって、自分自身の幅を拡げ思考力を深めていくことになります。この方針を進めていくためには、今までの自分を否定するような情報を持つ本の読書も必要になります。心理的には、きつい面があるのですが、克服したい壁です。本に書いてあることや読んで閃いたアイデアを、ときどき試すことも面白いものです。メモを取らないとか、本を読んでも行動しない場合、進歩や成長は遅くなるようです。大事なことは、すべて覚えておくよりも、必要な時に、必要な情報を探せる仕組みを持つことです。情報を探すことに時間を取られると、モチベーションが低下します。
 インプット中心の読書も良いのですが、アウトプットとしての書き物も良いものです。世界の教育の流れは、インプットからアウトプットへ転換しています。インプットからアウトプットへ転換が、情報産業社会における姿になっています。社会には、刈り取り社長と種まき社長の2種類がいます。種まき社長は、将来のために種を蒔き続ける経営者のことです。刈り取る社長は、現在の果実をもぎ取る人になります。結論からいうと、この2つのビジネスを同時にやらなければ、会社は成功しません。ビジネスで成功するためには、「上りのエスカレーダー」に乗ることになります。伸びている市場に参入すれば、ビジネスも自動的にどんどん伸びていきます。伸びる市場を見つけて、そこで仕事をする方が楽しいものです。その市場を見つける種が、読書の中に見出されることが多いというわけです。
 余談ですが、ボケない方法として、本を読んだり、文章を書いたりしている知人がいます。彼は、旅と本を、セットの楽しみにしています。旅行に行くときに、何冊かの本を持っていきます。楽しみは、旅行に行くときの本を選択するところから始まります。長く旅行するときには、10冊程度の本を、衣類と一緒にホテルに送ることもあります。その彼が、目が悪くなったせいか、細かい字を読むのが嫌になったのです。目が悪くても、内容のある本を読みたいようです。そんな時、彼の知人が電子書籍を紹介したのです。この電子書籍は、字を大きくすることもできるすぐれものでした。この書籍には、5千冊ほどをダウンロードが可能です。もしこれが手に入れば。旅行に重い本を持っていく負担がなくなります。目に負担をかけずに、本も読めます。問題は、電子書籍を買うにはお金がかかることです。彼には本代がもったいないので、なかなか電子書籍を買う気持ちになりません。図書館に行けば、本代はタダになるわけですから。
 知人は、電子書籍を読みたいという欲求とお金をかけないという障壁にぶつかります。ぶつかれば、乗り越える方法を考えることになるわけです。以下は、その壁を乗り越える苦難のお話です。日本の出版物は、国立図書館に収納されることを義務づけられています。その国立図書館では、書籍のデジタル化を進めているのです。2007年から国会図書館の資料を、すでに1200万冊くらいをデジタル化しているのです。この図書館の価値は、誰でもいつでもどこでもアクセスできることです。全国の公共図書館等では、国会図書館の電子資料のほとんどが利用できるようになっています。でも、図書館には問題があります。この問題とは、図書館に本が置かれたら、書店で本を買う人が減ってしまうことです。「図書館問題」とは、図書館に本が置かれたら出版社も作家も困ると言われる問題です。
 日本人は1億2千万人です。その中で、本を読む人は600万人です。そして、その読者を支える出版関係者、書店員さん、そして作家などがなどの600万人から成り立っています。本の出版や販売行う人たちは、生活を支えるために一定のお金が必要です。そのお金が、図書館の存在によって少なくなるというわけです。全国に図書館は、3261の数が存在します。そこで、1冊ずつ購入すれば、在庫の本が3000冊程度は一気にはけることになります。人気のある本は、3冊程度を購入する場合もあります。上手くいけば、1万冊程度、図書館が購入することも出てきます。もっとも、これでは600万人の関係者の生活を保障することはできません。
 そこで、次の仕掛けを作ることになります。本を読む高齢者は、健康年齢が高いというデータがあります。ある意味で、本を読む人たちは医療費や介護費の出費の軽減貢献しているのです。医療費は40兆円で介護費は10兆円と、計50兆円を使う時代になっています。そのうちの2%は、1兆円になります。図書館に通う人たちの健康状態が良く、医療費などが節約できるというデータが出れば面白いことができます。読書人たちが貢献した、1兆円の半分の5千億円を著作権料として支払う仕組みを作るわけです。国民の皆さんは本を読むことで健康になり、作者は著作権の収入が入り、医療費は減少するという「三方良し」が成立することになります。
 電子書籍を持つ方は、国立図書館から、電子書籍をダウンロードできる仕組みを作ることは可能でしょう。この図書館でダウンロードした本に対しては、貸本屋のようにお金を払うようにするわけです。払うお金は、医療や介護を節約した5千億円を使うことになります。マイナンバーがあれば、誰でも図書館から電子書籍をダウンロードできるシステムができれば面白い世の中になります。知人も、タブレットの大きな文字で読書を楽しむことができるというものです。でも、これだけでは面白くありません。時代は進んで、小中学生にはタブレットが配られ、デジタル教科書を使用することになります。書籍のデジタル化ができれば、小中学生に配布されるタブレットやパソコンにダウンロードできるようになります。本を読む子供たちは、高い知性を養っていきます。高い知性が、日本の経済成長を支えます。こんな好循環がでることを希望しています。