人工知能(AI)やロボットが人間の仕事を奪うという風説が、真実みを帯ながら流されています。でも一頃、言われたように、急激に仕事が奪われてはいないようです。その一つが、慢性的な人手不足が続いている事です。もし、研究者や評論家が言うようにAIやロボットが有用で普及していれば、人手は余ってしまうことになります。風説と現実には、どこか乖離があるようです。
そこで、AIやロボットができることや人間ができること、そして今後どのような労働形態になるのかを調べてみました。回転寿司は、すでに「握り」はロボットが行っています。人間は、ロボットのにぎった握りにネタをのせるだけだの作業です。ロボットの握りはどれも均一なため、ネタに合わせて最適な柔らかさや形にはなっていないようです。素材や鮮度に合わせながら、おいしい形や厚みに切るには熟練の技がいります。べテランになると、魚の解凍具合に応じて包丁の当て方も変えるそうです。今後AIの導入が進めば、高性能カメラやAIセンサーにより最適なカットが、自動でなされるようになっていくだろうと言われています。
単純で作業量が多い分野には、ロボットが配置されています。このロボットでは、素材に応じて持ち方や包丁の入れ方を微妙に変えることは、まだできていません。素材により調味料や装飾が異なるから、スキマ作業は人が行うことになります。自動化の合間に入るスキマ作業を人間が行うという流れは、自動化に向かう方向で進んでいます。この流れを見れば、ロボットがベテランのコツや熟練が必要な技を人から奪っていくようです。現在の時点では、すべて自動化するのではなく、機能を絞って自動化している経営者が多いということになります。
別の見方をすると、AIは進んでいるが、ロボットの機能が、追いついていないことになります。シャリの握りはできるが、ネタの鮮度に合わせた厚みに切る技術が追いついていないということです。この二つが、同時にできるロボットができないと、人間の働くスキマ作業は、なくならないということです。人間の行っている作業は単ーの作業ではなく、種類の違った様々組み合せでできています。ロボットは、細かな動きや極細なものを作ることはできるようになりました。でも、多様な動きとか異質な動きができる汎用性の動きができるようになるには、もう少し時間がかかるようです。そのもう少しは、15年から20年といわれています。もう一つのAIやロボットの導入のポイントは、導入費用が人間の給料より低くならないと難しいということです。
私は、AIやロボットの性能のすばらしさに驚嘆をしていました。AIのアルファ碁が、プロに棋士勝つほどの能力を身につけたとい事実を見せつけられました。プロの棋士は、私たちからすれば、雲の上の人達でした。その専門家に勝ったのですから、これからは全てその方向で動いていくと「刷り込み」をされたようです。これに輪をかけるように、AIが人間の職業を奪っていくというリストを提示されました。そのリストを単純に信じてしまったようです。でも、回転寿司を見ると、寿司職人の仕事がなくなることはないようです。科学者や評論家の方は、AIのできる可能性を強調しました。つまり、「○○ができるようになる」ということを述べたわけです。でも、回転寿司に詳しくないAI研究家は、包丁の使い方やネタの特徴を理解していなかったようです。AIやロボットによる代替可能性が高い50種の職業とか100種の職業と大々的に報道されました。でも、その50とか100の職業についての中身を詳しくは精査していなかったようです。
とは言え、いずれ多くの職業にAIやロボットが入ってくることは間違いがありません。15年から20年の間は、特化系AIやロボットが主流で、汎用系のものは未完成のようです。汎用系のAIやロボットが運用される条件は、現在人間が行っているスキマ作業を全て代替する完全自動化が実現した場合です。さらに、費用対効果のメリットが、人間より上回ったと判断されたときに、導入されるということになります。
AIやロボットの批判のようなことを述べてきました。でも、そのメリットを享受するする地域は、日本を含む東アジアだと考えています。東アジアは、人口で世界の4分の1、経済規模で3分1を持つ豊かな地域になりました。(北朝鮮を除く)この地域は、未曾有の超高齢化社会になります。生産人口は、すでに減少傾向を示しています。労働の生産性を高めなければ、今の豊かさを享受できない時代に入りつつあるのです。高齢化社会では、介護の充実が求められます。生産人口の減少という状況のなかでは、人手による介護を極力避ける仕組みを構築しなければなりません。
余談ですが、Appleは「iPhone」を生産しています。Appleが、アメリカで実施しているのは開発やマーケティングだけです。世界のハイテク産業は、「開発・マーケティング」をシリコンバレーで行っています。そして、実際の大量生産は、台湾や中国で行っています。高品質でローコストな商品を、全世界に台湾や中国は供給しています。ハイテク産業は、年々高度化しています。その電子部品やモジュールは、年々微細になっています。この微細になっていく電子部品やモジュールを供給する国が、日本なのです。これらを製造するための生産財には、微細加工技術が欠かせません。微細加工を行う工作機械も重要です。日本は世界で唯一、この微細加工の技術と工作機械のインフラが整った国なのです。
中国は、2015年の高齢化率が9.6%で、10億人の内1億人が高齢者になりました。20年後には、21.3%になります。2億人が高齢者になり、その何割かが介護施設に入ることになります。日本の十数倍の介護市場が、生まれることになります。この高齢化の事情は、台湾でも韓国でも同じように押し寄せています。介護を受ける人が多くなればなるほど、必要とされるニーズが蓄積されていきます。介護現場では、車いすや浴槽の改良が行われます。付随して介護職のスキルが向上していきます。向上した技術をAIとロボットに良い意味で奪われるということになります。生産人口の減少が特に顕著になる中で、AIやロボットの導入は必然的に求められます。超高齢化社会は、東アジアで始まります。
この地域は、高品質でローコストな製品をつくる能力があります。そして、年々高度化と微細化の両面を補完する部品製造能力もあります。そして介護現場のニーズを、もっとも早く手にする位置にいます。介護情報のビッグデータが、利用できるということです。アメリカのシリコンバレーが行っていたプラットフォームの役割を、東アジアのこの地域で起業することも可能だと言うことになります。介護や健康産業のプラットフォームを目指して、精進して欲しいものです。
そこで、AIやロボットができることや人間ができること、そして今後どのような労働形態になるのかを調べてみました。回転寿司は、すでに「握り」はロボットが行っています。人間は、ロボットのにぎった握りにネタをのせるだけだの作業です。ロボットの握りはどれも均一なため、ネタに合わせて最適な柔らかさや形にはなっていないようです。素材や鮮度に合わせながら、おいしい形や厚みに切るには熟練の技がいります。べテランになると、魚の解凍具合に応じて包丁の当て方も変えるそうです。今後AIの導入が進めば、高性能カメラやAIセンサーにより最適なカットが、自動でなされるようになっていくだろうと言われています。
単純で作業量が多い分野には、ロボットが配置されています。このロボットでは、素材に応じて持ち方や包丁の入れ方を微妙に変えることは、まだできていません。素材により調味料や装飾が異なるから、スキマ作業は人が行うことになります。自動化の合間に入るスキマ作業を人間が行うという流れは、自動化に向かう方向で進んでいます。この流れを見れば、ロボットがベテランのコツや熟練が必要な技を人から奪っていくようです。現在の時点では、すべて自動化するのではなく、機能を絞って自動化している経営者が多いということになります。
別の見方をすると、AIは進んでいるが、ロボットの機能が、追いついていないことになります。シャリの握りはできるが、ネタの鮮度に合わせた厚みに切る技術が追いついていないということです。この二つが、同時にできるロボットができないと、人間の働くスキマ作業は、なくならないということです。人間の行っている作業は単ーの作業ではなく、種類の違った様々組み合せでできています。ロボットは、細かな動きや極細なものを作ることはできるようになりました。でも、多様な動きとか異質な動きができる汎用性の動きができるようになるには、もう少し時間がかかるようです。そのもう少しは、15年から20年といわれています。もう一つのAIやロボットの導入のポイントは、導入費用が人間の給料より低くならないと難しいということです。
私は、AIやロボットの性能のすばらしさに驚嘆をしていました。AIのアルファ碁が、プロに棋士勝つほどの能力を身につけたとい事実を見せつけられました。プロの棋士は、私たちからすれば、雲の上の人達でした。その専門家に勝ったのですから、これからは全てその方向で動いていくと「刷り込み」をされたようです。これに輪をかけるように、AIが人間の職業を奪っていくというリストを提示されました。そのリストを単純に信じてしまったようです。でも、回転寿司を見ると、寿司職人の仕事がなくなることはないようです。科学者や評論家の方は、AIのできる可能性を強調しました。つまり、「○○ができるようになる」ということを述べたわけです。でも、回転寿司に詳しくないAI研究家は、包丁の使い方やネタの特徴を理解していなかったようです。AIやロボットによる代替可能性が高い50種の職業とか100種の職業と大々的に報道されました。でも、その50とか100の職業についての中身を詳しくは精査していなかったようです。
とは言え、いずれ多くの職業にAIやロボットが入ってくることは間違いがありません。15年から20年の間は、特化系AIやロボットが主流で、汎用系のものは未完成のようです。汎用系のAIやロボットが運用される条件は、現在人間が行っているスキマ作業を全て代替する完全自動化が実現した場合です。さらに、費用対効果のメリットが、人間より上回ったと判断されたときに、導入されるということになります。
AIやロボットの批判のようなことを述べてきました。でも、そのメリットを享受するする地域は、日本を含む東アジアだと考えています。東アジアは、人口で世界の4分の1、経済規模で3分1を持つ豊かな地域になりました。(北朝鮮を除く)この地域は、未曾有の超高齢化社会になります。生産人口は、すでに減少傾向を示しています。労働の生産性を高めなければ、今の豊かさを享受できない時代に入りつつあるのです。高齢化社会では、介護の充実が求められます。生産人口の減少という状況のなかでは、人手による介護を極力避ける仕組みを構築しなければなりません。
余談ですが、Appleは「iPhone」を生産しています。Appleが、アメリカで実施しているのは開発やマーケティングだけです。世界のハイテク産業は、「開発・マーケティング」をシリコンバレーで行っています。そして、実際の大量生産は、台湾や中国で行っています。高品質でローコストな商品を、全世界に台湾や中国は供給しています。ハイテク産業は、年々高度化しています。その電子部品やモジュールは、年々微細になっています。この微細になっていく電子部品やモジュールを供給する国が、日本なのです。これらを製造するための生産財には、微細加工技術が欠かせません。微細加工を行う工作機械も重要です。日本は世界で唯一、この微細加工の技術と工作機械のインフラが整った国なのです。
中国は、2015年の高齢化率が9.6%で、10億人の内1億人が高齢者になりました。20年後には、21.3%になります。2億人が高齢者になり、その何割かが介護施設に入ることになります。日本の十数倍の介護市場が、生まれることになります。この高齢化の事情は、台湾でも韓国でも同じように押し寄せています。介護を受ける人が多くなればなるほど、必要とされるニーズが蓄積されていきます。介護現場では、車いすや浴槽の改良が行われます。付随して介護職のスキルが向上していきます。向上した技術をAIとロボットに良い意味で奪われるということになります。生産人口の減少が特に顕著になる中で、AIやロボットの導入は必然的に求められます。超高齢化社会は、東アジアで始まります。
この地域は、高品質でローコストな製品をつくる能力があります。そして、年々高度化と微細化の両面を補完する部品製造能力もあります。そして介護現場のニーズを、もっとも早く手にする位置にいます。介護情報のビッグデータが、利用できるということです。アメリカのシリコンバレーが行っていたプラットフォームの役割を、東アジアのこの地域で起業することも可能だと言うことになります。介護や健康産業のプラットフォームを目指して、精進して欲しいものです。