ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

笑いを核にした健康都市作り   スモールアイデア NO 278

2019-05-02 18:12:17 | 日記

 世界の文化は80~90%まで欧米がリードし、世界各国に良い意味でも悪い意味でも、その痕跡を残しています。欧米優位の中で、日本文化は質的に欧米文化と肩を並べるほどみごとなものを保持しています。日本文化の中核とも言える日本語は、同音異義語が多いことが特徴です。理由は、音の数が少ないのです。英語には、子音にもRのラリルレロと、Lのラリルレロがあります。他にもBのバビブベボ、とVのバビブベボがあります。音が少ないままに、同じレべルの語彙を持とうとすれば、当然同音異義語が多くなるわけです。その中で、多くの語彙を使い分ける優れた文化をつくりあげてきたのです。
 欧米の演劇は、高く評価されています。その源流は、古代ギリシャから続く伝統とも言えるものです。演劇教育は、イギリスやアメリカで取り入れられています。演劇を通じた教育で重視されたものは、社会的な課題に対して理解を深めることでした。イギリスの小学校の演劇では、いじめや移民などの社会的なテーマにしているのです。欧米に負けずに、日本は古代から短詩型文芸を身分の上下にかかわらず親しんできました。万葉集、古今集から続く、短歌や俳句などは、伝統文化にふさわしいものです。この文化を、日本の学校は教育に取り入れています。この伝統の中には笑いの要素があったのです。そこから派生したものが、川柳、狂歌、都々逸でした。これらの源は、広く深い和歌を中軸とする伝統的な短詩型文芸にその根を持っています。川柳、狂歌、都々逸は、ユニークな笑いを醸し出します。これらのユニークな笑いを醸し出す趣向の極致として、落語があります。笑いについて、日本人は素晴らしい文化、すなわち娯楽を創り上げてきたといえます。
 そこで、日本の笑いを地域に根付かせて、地域の活性化の使うことを考えてみました。大阪に、街全体を1つの宿泊施設とみなす「街ごとホテル」を作り出す構想があります。大阪の西九条と東大阪の地域において、点在する複数の空き家を宿泊施設に改装する計画です。これは、宿泊客に周辺の回遊を促すビジネスモデルで、地域活性化つなげていくものです。宿泊客は近所の銭湯で入浴したり、付近の飲食店で食事を楽しむという趣向です。街全体が、衣食住を提供して、楽しんでもらう仕組みを作ろうとしてるわけです。
 街ごとホテルがあるとすれば、街ごとをアミューズメント施設にする構想があっても良いわけです。また、街ごとを医療介護プラス健康施設にしてもよいわけです。笑いやユーモアが、心臓血管系や免疫系のはたらきを改善する効果を持つことが明らかになってきました。笑いが、免疫効果のあるサイトカインやナチュラルキラー細胞の活動を高めるのです。笑いのある生活が免疫老化に防止に効果があるとすれば、これを利用することが当然考えられます。落語や漫才の会場で、大勢の人々がー斉に笑うとつられて笑うてしまう光景があります。これが伝染して、集団の笑いになります。笑いには、人びとを結びっける絆のようなポジティブな作用もあるようです。
 人間が豊かに生きるためには、福祉に関するインフラを整備が求められます。バリアフリー化は当然として、医療施設も整備することが必要でしょう。人の健康を高める仕掛けが隠されている地域があれば、素晴らしい場所になります。加えて、自然に免疫力を付ける要素が加われば、理想的な地域になります。ここで、落語や漫才の登場になります。医療施設や介護施設に漫才や落語、俳句や川柳などを導入していくわけです。笑いやユーモアが個人や地域の人びとの免疫を強化し、地域を明るくする要素になります。この地域の学校には、万葉集や古今集だけでなく、川柳や落語などの教材を系統的に学べるようにします。笑いを学校教育の内容に入れて、笑いを生涯にわたって享受する地域を作るという構想です。笑いやユーモアを単なる楽しみから、地域の文化活動として取り入れ、さらにその活動が住民の健康増進に繋がる仕組みを作っていくわけです。こんなドンキホーテ的な発想を実現する市町村が現れれば、面白い地域になるかもしれません。