ファンタジアランドのアイデア

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北朝鮮の軍人の有効活用が南北統一を円滑にする  スモールアイデアNO 284

2019-05-12 17:12:04 | 日記

 日本は、1950~52年の朝鮮戦争の特需で経済復興の足場を築きました。韓国と北朝鮮は、この大戦で北と南に分断されることになります。朝鮮戦争をはさんで、韓国と北朝鮮の経済と軍事の競争が始まりました。初期においては、経済も軍事も北朝鮮が優位に立っていました。でも、半世紀を過ぎた頃には、韓国と北朝鮮の体制間の競争は、韓国の勝利で勝負がついたのです。ある時期から、北朝鮮は戦闘機や戦車などの通常兵器は劣勢になり、韓国には挽回不可能と認識するようになりました。通常兵器の劣勢を、核兵器やミサイルなどの大量破壊兵器で補おうとして、その体制を構築したわけです。核兵器やミサイルの存在が、東アジアを不安定にしています。でも、楽観主義者は、いずれで韓国と北朝鮮は一つの国家となるだろうと希望しています。
 そこで、南北が統一されて、一つの国家として発展する希望を探ってみました。日本の復興の牽引車になった産業は、鉄道です。1945年以前、世界レベルで最も優れた鉄道を作り、運用していたのは満鉄(南満州株式会社、日本帝国の特殊会社)でした。敗戦後、現在のJRの前身である日本国有鉄道(国鉄)が、満鉄の優秀な人材を数多く採用したのです。国鉄は、世界に誇る新幹線事業に、その人材の活用しました。
 中国の解放軍の陸軍が、大幅にリストラされたことがあります。解放軍は、陸軍が中心でした。でも、経済の発展とともに、沿岸部に軍の中枢を配置するようになります。上海などの工場地帯を守るには、海軍や空軍が必要とされるようになります。陸軍は敵を引き込み、補給線が伸びきったところを撃破する戦術を採っていました。現在の中国でこの戦術を使うと、国の富が集中する沿岸部が壊滅的な損害を受けることになります。そのために、海軍や空軍の増強に力を入れているわけです。そこで、陸軍のリストラが何度か行われました。そのリストラされた兵士を採用したのが、中国の国営鉄道だったのです。リストラされた人員の多くは、鉄道産業に引き取られます。軍人の技術が活かされ、現在中国は鉄道大国に成長しました。
 韓国と北朝鮮の統一には、北朝鮮の非核化や軍人の産業転移が進められます。多くの軍人が、新しい職業に就かなければなりません。軍関係者を縮小するとき、その人材を活用することは多くのメリットがあります。北朝鮮の持っている軍事技術とそれを支える技術者の活用は、南北統一の繁栄をもたらす資源になるでしょう。
 余談ですが、ミサイルや核兵器の配置換えは困難を伴います。一つの事例は、キューバ危機があります。旧ソ連が、キューバに中距離ミサイルを配置しようとした事件です。アメリカのケネディ大統領は、海上封鎖をしてこれを阻止しました。国際政治には、表と裏があります。この時の取引は、トルコに配備されていたアメリカの中距離ミサイルを撤去することでした。アメリカはキューバからミサイル撤去し、ソ連はトルコからミサイルを撤去させたことで満足したわけです。考え方によると、ソ連の有利な取引だったかもしれません。設置予定のものと設置していたものの交換で済ませたのですから。