ファンタジアランドのアイデア

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保護者も保育士も満足する保育園  スモールアイデア NO281

2019-05-07 16:10:28 | 日記
 
 保育園の入園が、かなり柔軟に扱われ入りやすくなったという声も出てきました。認可保育園への入園の仕組みは、市町村が事前に決めた優先順位にそって乳幼児の入園を決めています。乳幼児の保護者の状況や子どもの状況から、優先順位を決めているわけです。親の収入や子どもの年齢、そして保育園の職員数などの調整、いわゆるマッチングが難しい作業になります。各市両村は、これを職員の手作業で行っていいます。職員の作業量や浪費する時間は膨大なものになっているのです。一方、保護者の方も、子どもを預かってもらえれば良いという段階から、子どもの発達成長を重視した保育を求めるようになりつつあります。良い保育園や良い保育士の確保が、求められようになるわけです。
 そこで、保育園のマッチングの問題と良い保育について考えてみました。良い人材を求めて、青田買いに走る現象は今の時代だけではありませんでした。アメリカの事例ですが、優秀な研修医を採用したい病院は競って採用時期を早めていった歴史があります。20世紀の半ばには、採用の決定時期が学生の卒業の2年前にまで前倒しされてしまったのです。今日本で起きているIT技術者の確保状況に似たことが、起きていたわけです。そこで、アメリカでは、研修医と病院がそれぞれの希望をデータべースに提出し、研修医の配属先を決める仕組みを作りました。決められた手順に従い、すべての研修医の配属先を全員同時に決定する仕組みになりました。研修医と研修病院双方の希望を取り入れ、青田買いの横行を防ぐ方法として定着しています。これは、マッチングが成功した事例です。マッチングの問題の解決は、人工頭脳(AI)が得意の分野です。一定の手順に従って、優先順ごとにランクづけをしていく作業を、人間が数日かかる分量を数秒で行ってしまいます。手順さえ正確に作られていれば、早く間違いなく結果を出します。
 子どもの発達に、保育園は大きく影響しています。良い保育園は、子ども自身が持っている興味関心を追求させます。一方で、乳幼児の行動の自由を制限する「しつけ」も行います。適度に自由を制限され子どもは、忍耐力とか自制心が芽生えます。忍耐力とか自制心と呼ばれる非認知力は、就学前の時期に大きく発達するのです。非認知力が高かった子どもは、大人になってからも健康度が高く、社会的地位や所得、そして財務計画性が高いことが知られています。
 最後に提案です。政府の保育園対策に、マッチング専用の人工頭脳(AI)の開発を入れてはどうでしょうか。親の収入や子どもの状況、保育園からの距離などはマッチング要素にはいるでしょう。入れてほしい要素は、保育士さんの要望も入れてほしいのです。乳幼児に接する保育士は、機械ではありません。感情も理性も持った人間です。人間が高度な能力を発揮するためには、高いモチベーションが必要です。どこで、どんな乳幼児と接したいかなどの希望は重要なモチベーションになります。保育園のマッチングAIが開発されれば、市町村の職員の作業量は軽減され、保育を希望する親も子どもも、そして保育士も一定の満足を得ることができます。