ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

恐竜の愛情DNAが人間にも潜んでいる  スモールアイデアNO 286

2019-05-18 18:53:29 | 日記

 最近、親の子どもに対する虐待が大きく報道されることが多くなりました。子を持つ親として、切なくなるときがあります。昔から、子は鎹(かすがい)と言われていました。子に対する愛情が夫婦のかすがいになって、家庭を円満にしていくものでした。その子を虐待する行為は、今までの人間のあり方を破壊するものです。でも、人間はなぜ子どもを大切にしてきたのでしょうか。母親は自分の食事を削ってまでも、子に与える光景が見られます。この利他性はどうしてできるのでしょうか。このヒントは、最近急速に進んだ恐竜の研究にありました。
 そこで、親が子どもを大切にする根源的理由を探ってみました。出産時に、オキシトシンというホルモンが分泌され、母親が子どもを献身的に育てることが知られています。不思議なことに、愛情を注げば注ぐほど母親は、このホルモンの分泌を増やしていくのです。また、オキシトシンと同じように、バソプレシンも子どもへの愛情に関わるホルモンと言われています。これらは、愛情ホルモンとも言われ、わが子の世話をすればするほど、このホルモンの分泌は高まるのです。わが子を見ただけで、父親の中にはバソプレシンという愛情ホルモンの分泌が高まる方もいるようです。いわゆる「親ばか」といわれる父親ということが、できるかもしれません。この時、父親の愛情が高まると同時に子どもの愛情も高まるのです。母親は、子どもを産むと学習能力が高まるとも言われています。こんな常識に、虐待の報道が水を差しているわけです。
 近年、世界各地で新たな恐竜の化石が、相次いで発掘されています。その中で、ある種の恐竜の卵の化石が、ーか所に集中して大量に発見されているのです。このことから、恐竜が子育てをしたのではないかと推論されるようになってきました。一般に動物は、子孫を残す戦略として、2つの方式があります。卵をたくさん産んで自然に任せる方式です。魚の産卵などはその典型と言えます。何万という卵を産み、その数%が成長すれば良いという方式です。もう一つは、少なく産卵し、親が大事に育てるというものです。この代表が、人間ということになります。
 恐竜の行動様式を知る場合、現在の爬虫類や鳥類の特徴を調べることになります。爬虫類や鳥類の子孫とされるからです。恐竜に近い現在のワニ類や鳥類の卵の温め方を、まず調べます。恐竜の卵が発見された地形や場所、そしてその特徴を見ると、植物の葉や枝を含む土に卵を産む種と砂に産卵する種の2つのわかれるそうです。現在の鳥の中にも、卵を温める抱卵の代わりに、土や砂の中に卵を埋めている事例はあるようです。抱卵する種の卵は、土と砂の両方から見つかっています。土の場合は、腐敗した植物が発酵する際に出す熱で卵を温めています。砂の場合は、太陽光や地熱で卵を温めています。面白いことに、温められた卵の配置は、サークルになっているのです。中心部が砂や土でその周りに卵が円の配列で並んでいるのです。これは、親の恐竜が卵の無い中心部にうずくまり腕や羽毛で日光の紫外線を遮り、雨から卵を守ったと説明さえています。6600万年前から、子を守る習性が芽生えていたことに驚きを感じました。
 余談ですが、ロシアのシべリアで原始的な鳥類といわれる草食恐竜、ハドロサウルス類の化石が見つかっています。恐竜が栄えた6600万年前の白亜紀末期のシべリアは、涼しい気候でした。この当時のシべリアの夏の平均気温は19度と、恐竜には寒い気候だったのです。こんな涼しい土地で、恐竜はどうやって卵を温めたのだろうかと疑問をいだいた科学者がいました。どうやら、ハドロサウルス類は植物の発酵熱を利用した可能性が高いのです。この草食恐竜は発酵の熱を使って卵をかえしていたようです。別の種類の竜脚形類は、砂に産卵し太陽光や地熱で卵を出す熱で温めたと考えられています。恐竜達は、住んでいた土地の気候にあわせて卵の温め方を使い分けていたわけです。寒い地方に進出するにあたり、抱卵のスキル増やしながら、子孫を残していく知恵を持っていたのでしょうか。このようなハドロサウルス類のスキルと知恵が、寒冷のシベリアで子孫を繁栄させていった理由なのでしょう。別の見方をすると、寒い地方に適応することで恐竜の知能の発達を促したとも言えるかもしれません。母親は子どもを産むと学習能力が高くなるといわれますが、白亜紀の時代からこの能力があったとしたら驚きです。もっと驚くべきことは、この時代から親は子どもに対する利他性をもって、子どもを育てていたことがわかったことです。




空き家対策と保育問題を同時に解決する  アイデア広場 その 467

2019-05-18 00:00:59 | 日記

 2018年の調査において、地方を中心に人口減少などで空き家が増え、戸数も最多の846万戸に上ったことが分かりました。住宅総数も、2013年より179万戸多い6242万戸と過去最多を更新したのです。総務省によると、戸建ても含めた空き家の数は、2013年時点で約820万戸でした。それが、ますます進行しているというわけです。東京や大阪などの大都市でも、空き家率は1割を超えており、開発の可能性を秘めているようです。
空き家の増加の原因は、人口減で需要が伸びていないのに、大量の住宅建設が続いていることにあります。2018年度の住宅着工戸数は、約95万戸と前年度よりも0.7%多い状況です。人口が減少しているにもかかわらず、住宅の供給は過剰なために、老朽化の進む空き家の価値が低下しているわけです。空き家には、賃貸や売却の予定がある物件と将来の使い道が曖昧な物件の2つがあるようです。賃貸関係の物件は、430万戸が空き家になっています。もう一方の410万戸を超える曖昧な物件は放置されているものも多いのです。
 そこで、800万件を超す空き家対策について考えてみました。空き家を使って、新ビジネスを立ち上げるスタートアップ企業も増えています。古民家をカフェやゲストハウスなどに改築するNPOも多いのです。風光明媚な土地柄にある空き家を、このように利用すれば、空き家も喜ぶことでしょう。持てる資源は、徹底的に有効活用するという姿勢が求められています。その意味で、地域の農産物や魚介類をふんだんに使う民泊への利用も、有効な空き家活用になるでしょう。でも、カフェや民泊だけでは、800万件の空き家が大幅に減ることはありません。
 空き家の利用で問題になるのは、ゴミ屋敷のような荒廃への対策です。このような利用価値のない空き家は、地域の治安や美観を低下させていく負の要因になります。周辺住民から、危ないので何とかしてほしいという要望は多くあります。それに対して、行政は予算が足りないとか、手間がかかると及び腰の姿勢が目に付きます。解体費用は、空き家の所有者に請求するのが原則になっています。でも、持ち主すらわかない物件が多く、請求する持ち主の所在が分からない事例もあります。この荒廃の問題を解決できれば、空き家の有効活用が促進されます。
 この解決のヒントは、法律的な側面と資金的な側面があります。法律的には、所有者が曖昧な場合、その空き家の利用の権限は住民に委ねるとするわけです。住民は、治安の悪化を防ぎ、美観を良くする方向で空き家を再利用していくことになります。資金の側面では、行政がお金を出すのではなく、住民がお金を出すことにします。解体費用が100万円であれば、住民がお金を出し合って費用を工面するわけです。持ち主が現れるまで、住民がその地を利用できる仕組みにします。例えば、この空き家の空き地を利用して、花壇や家庭菜園をしたい人に、有料で貸し出します。100坪の空き地であれば、5坪に区切り、20人の年1万円で貸し出せば、20万円の収入になります。空き家の土地は、有効利用でき、地域の治安や美観は維持されます。働く人が街中にいることは、治安の安定をも促します。持ち主が現れたら、解体費用プラス利子を請求するような仕組みにしておきます。お金を出した住民に、利益をもたらすようにするわけです。
 どうやって施設を減らし、町をコンパクトにしようがという時代になっています。毎年新築される90万戸以上の家を、町の中心部に集めたほうが良いのです。農地や工場跡地などでの住宅の新築をできるだけ抑え、宅地に誘導する政策がベターになります。水道の配水管の老巧化が、問題になっています。広域に配管を配置するよりも、狭い地域配管を集中したほうが、維持にしても補修も低コストで運営が可能です。戸建てや賃貸マンションなど所有者が単独の空家では、リノ べーションが進み始めています。リノべーションができたところは、新たな居住者を募ったり、オフィスや店にの転用する地域もあります。
 次に、宅地や町の中心部に人を誘導する仕掛けになります。町をコンパクト化すれば、無駄な予算を減らすことができます。この余裕のできたお金の使い方になります。例えば、シャッター通りの商業施設が、空き家対策で復活したとします。ここにシェアオフィスが増えれば、テレワークの普及を促す拠点になる可能になります。この可能性をより高めるために、補助金を出すようにします。テレワークを導入する企業なら、自宅近くのシェアオフィスを安い費用で賃貸できれば、心を動かすかもしれません。市外の住民が使用する場合、3ヶ月間無料とか、年間使用料を半額にするとかの優待制度を設けます。
 でも、金銭的優遇だけでは、人はなかなか集まらないものです。利便性の高い駅の前という立地と費用の安いオフィスの二つの上に、家族の問題を解決することが求められます。空き家対策でリノべーションされた住宅やオフィスを借りる場合、中学生以下の子ども一人につき賃料5,000円を値引きするのです。もちろん、2000万円住居を購入する場合も、中学生の子どもがいる場合、1人につき150万円値引きするというような優待制度を設けます。地域のまちづくりを重視する町は、子育て世帯が住みやすい街づくりを目指します。お金プラス、教育が、住みやすい街づくりには欠かせません。町の中心部に入居したり、職場に通う場合には、保育園の入園を優先するという優待制度も当然考えられます。保育園は施設の外観より、保育士の質が重要になります。良い保育士の方を雇用することに、行政は多くのエネルギーを使うようになるかもしれません。
 手持ちの資源に可能性を見いだし、それを上手に活用、改善していくことが求められます。空き家を利用して、荒廃した家を住民が有効活用できる仕組み代えていきます。工夫次第では、もともと利益を生み出さなかった空き家が、利益を生み出すようになります。その利益を使いながら人びとを町に呼び寄せます。利益だけでは、寂しいものがあります。家族の充実を満たす施策も必要になります。それが、質の高い保育園です。良くを言えば、小学校と中学校も大切です。そして、もっとも重要な教育機関は、高校になります。高校のレベルが高ければ、親は安心して居住する地域になります。豊かさには、経済的要素と教育的要素が不可欠です。人が集まり、シャッター通りは活用されるようになりました。この通りは、人が往来するようになり、商店は活況を呈します。そんな街づくりができれば、良いなとと願っています。