ある日、ねこは、
白いねこの 前で、
くるくると 3回
ちゅうがえりをして いいました。
「おれ、サーカスの
ねこだったことも あるんだぜ。」
白いねこは
「そう。」
と いったきりでした。
「おれは、100万回も…。」
といいかけて、ねこは
「そばに いても いいかい。」
と白いねこに たずねました。
白いねこは
「ええ」
といいました。
ねこは、白いねこの そばに
いつまでも、いました。
「100万回生きたねこ」 佐野洋子 著
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「俺は100万回も・・・」
と言いかけて「そばにいてもいいかい・・・」
と言い直したトラネコ
とても感動的なシーンに目頭が熱くなる
白ネコのご機嫌とりから始まり、
とうとう口から出た素直な言葉
こんなにも素直になれたトラネコは
さぞや心が癒されたことだろう
言葉少なに「ええ」とだけ答えた白ネコの心中
何を考えて、どうしたかったのだろう
僕はきっと、本当はこの白ネコも同様に
何度も何度も生き死にを繰り返して
今を生きているのではないだろうか
生きることさえ、疲れて
何も考える気力さえなかったのかもしれない
別段、トラネコが好きでもなんでもなく
そばに居るならどうぞご勝手に...!
そんな感じだったのかもしれない
でもとても素直なトラネコがそばに居ることで
安らかに、心が癒されたことだろう
早起き鳥
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