早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

rakuten

またもや戦争勃発

2014年07月31日 05時49分05秒 | 読書



1939年まで,森林は

さしたる被害も被らなかった。

がその年、第二次世界大戦がはじまった。

自動車はまだ、木炭ガスで走っていたので

木材が大量に必要になった。


そこでまず、

1910年に植えたカシワから

伐採の手がつけられた。

しかし、あのあたり

自動車道から遠すぎたので

会社は採算があわぬとみて

あきらめた


老人はなにも知らなかった。

そこから30キロも離れたところで

あいかわらず、しごく平和に

仕事をつづけていたので


第一次大戦同様、第二次大戦も

ただ黙々と木を植えつづけた


  「木を植えた男」 
   ジャン・ジオノ原作 
   フレデリック・バック 絵 寺岡 襄 訳
                     




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開発による自然破壊ばかり考えていたが

最も大きな自然破壊,戦争を忘れていた

一刀両断、問答無用の戦争による破壊

そして戦争という大義名分による森林伐採


なんとも痛ましい

ブフィエのミッションを考えると

あきれかえってしまう人間のエゴ


でも森林伐採から救われたのである

採算が合わないほどの山奥であったこと

ブフィエはそれさえも予測していたのだろうか


人間が暮らすところから

できるだけ遠いところ...!

自分の一日の種を植えるという作業

遠いという気の遠くなる作業


ブフィエは最大最高の天敵は人間だ

としっかりと認識して

種を植える場所を綿密に考えていたのかもしれない


     早起き鳥



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国の保護区に指定された森

2014年07月30日 05時01分42秒 | 読書



1933年に、ある森林監視員が

ブフィエ氏を訪ねた。

自然の森をまもるために、

外ではけっして火を焚かぬように、と。


1935年に、今度は政府の派遣団が

自然林の視察にやってきた。

この森を,国の保護区に指定し

炭焼きのための伐採を禁じた。


それほど、若くすこやかに育った木々の美しさは

人々の心を魅了してやまなかった。


わたしの友人に森林管理の役人がいて

その派遣団にも参加していた。

友人と二人で歩いてきたところは

すでに6,7メートルの高さの木々で

被われていたが、

1913年頃は全くの荒れ地だった。


  「木を植えた男」 
   ジャン・ジオノ原作 
   フレデリック・バック 絵 寺岡 襄 訳
                     




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木を植えて来た

男の成果がやっと実を結び

辺り一帯、全くの

荒れ地だった大地が見事に花咲いた

そんな森に現れ、

権限を使って、ああだこうだという役人


でも保護区にしたり、

男の友人の働きにより

森の管理人を3人も任命して

木を植える男の支援


こういう、本当の意味の

仕事をしている役人がいたことを

本当に嬉しく思う


でもブフィエは

そんなこと考えることもなく

いくつになってもただひたすら

木を植え続けている

はたらき蜂がただひたすら

花の蜜を巣に運び続けるように

気の遠くなる話だ


見事な森が生まれると

つぎは人々の欲がうずめき

利権、賄賂や嫉妬...のような

悪がはびこって来ることもあり

これからどうなるのか

ちょっと心配になってくる



     早起き鳥



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言葉を失うほどの孤独のなかで...!

2014年07月29日 04時52分03秒 | 読書



ある年、ブフィエは

1万本ものカエデを植えた。

ところが苗は全滅し、

彼は絶望のふちに立たされた。


1年経って、カエデはあきらめ、

ふたたび、ブナの木を植えはじめたて、

ようやく、カシワ以上にうまく育てた。


このたぐいまれな不屈の精神を思うとき、

それがまったく孤独のなかで

鍛えられたのだとういことを

けっして忘れてはなならない。


晩年にかけて、

ほとんど言葉を失うほどの孤独の中で


  「木を植えた男」 
   ジャン・ジオノ原作 
   フレデリック・バック 絵 寺岡 襄 訳
                     




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1万本のカエデの種を植える

この意味を考えてみると

家から出て歩いて植える場所にいく

この本では10キロ以上も離れたところ

3時間以上かかるのではないだろうか


そして鉄の棒で穴をあけて種を植え

土を盛って、水をやるのだろうか...!

これを1万回、

まさに気の遠くなる話しである


その結果、苗は全滅

絶望のふちに立つというよりも

ばかばかしく、この作業に

どれだけの時間と費用をかけたことだろう


全滅を目のあたりにして的確に評価を行う

気を取り直し、つぎはブナに変更

そして、カシワ以上に育つ成功をとげる


言葉では簡単だが、

ブフィエの精神力のたまものというか

彼の仕事は神が与えた天命としか言いようがない


さらに、そのすべてのミッションが

言葉を失うほどの孤独のなかで...!

この言葉に身震いがする

でもきっと植える種や芽が出た苗と

心の中で、

会話していたと思わずにいられない


     早起き鳥



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日常という闇にまぎれて

2014年07月28日 04時49分39秒 | 読書



風が種をまきちらし、

水がふたたび涌き出すと

柳は芽をふきかえした。


小さな牧場や菜園や花畑が次々に生まれて

生きる喜びがよみがえった。


ただ、変化はとてもゆるやかにあらわれたので

日常という闇にまぎれて

人々を驚かすことはなかった。


19210年以来、わたしは

1年とおかずエルゼアール・ブフィエを訪ねた。

彼は、あいかわらず

迷いも疑いも持たぬと見えたが...。

ああ、神の苦しみは神のみぞ知る。


  「木を植えた男」 
   ジャン・ジオノ原作 
   フレデリック・バック 絵 寺岡 襄 訳
                     




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人とはなんとつごうの良いもの

ブフィエの苦労など知る由もなく

自然の気まぐれ程度に思っていることだろう

長い年月の間にかわる自然の変化は

人々の認識の外にあるということだろう


ブフィエのここに至る苦悩を想うと

空しさを感じたこともあるだろうし

絶望と向き合ったことも、

さらに人の助けを必要としたことも...!


そんな苦しみの中で

志と情熱で将来の勝利をものにするため

日々の努力を1日1日刻んでいったのだろう


心に改めてご苦労様と

ブフィエをねぎらいたい...!

     早起き鳥



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木を植える男の偉業...!

2014年07月27日 06時21分43秒 | 読書



あのブナの木までが

わたしの肩にふりかかるほどの高さになって

みわたす限りに広がっていた。


カシワの森も、

動物たちにかじられるにまかせた歳月を

りっぱに耐え、密生していた。


さらに村ぞいに降りていくと、

小川のせせらぎにきたあたった。

人々の記憶によれが

そこはいつも干上がっていたはず。


とすれば、これはまさしく

ブフィエ氏の努力のたまもの。


  「木を植えた男」 
   ジャン・ジオノ原作 
   フレデリック・バック 絵 寺岡 襄 訳
                     





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荒野になる以前、遠い昔には

この荒れ野もとうとうを流れる

川の水が豊富で

人々の暮らしも潤い豊であったことだろう


でもいつ頃か、僅かな水を得るに

雨水をため置くなどという

厳しい環境に変遷していった


この反省にたって、二度と

開発の名のもとによる

自然破壊は断じて行ってはいけない

とよりいっそう、人々は想う


でもひとたび、壊れた秩序や自然を

早々簡単にもとに戻すこと

だれがその強い意志を持ち続けることができようか!


ブフィエという男の人となりがうれしい

そして自分も今まさに同年代

同じことなどできようがないけれど

ブフィエの爪の垢でもいただきたい


     早起き鳥



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