早起き鳥 

【未明混沌】今日も必ずお元気で…!

rakuten

女の子の背中で死んだネコ

2017年07月07日 04時27分05秒 | 読書









 あるとき、ねこは、

ちいさな 女の子の ねこでした。

ねこは、子どもなんか 大きらいでした。
 
 女の子は、ねこを おんぶしたり、

しっかり だいて ねたりしました。

ないたときは、ねこの せなかで

なみだを ふきました。

 ある日、ねこは、女の子の せなかで、

おぶいひもが首に まきついて 

しんでしまいました。

 ぐらぐらの頭に なってしまった ねこを だいて、

女の子は 一日じゅう なきました。

そして ねこを にわの 木の下に うめました。

 ねこは しぬのなんか へいきだったのです。


  「100万回生きたねこ」 佐野洋子 著

     









 今回の飼い主は女の子

子供が大嫌いなネコは今回もまた

女の子の不注意で死ぬことになった

とはいえ、飼い主のネコの可愛がりようは相当なもの

それだけに愛ネコの死はいたたまれなかったろう・・・

心からお悔やみを言いたい


でもネコにすれば、死ぬのは平気だったようだが

何度生まれ変わって飼い主が変わっても

どうしても飼い主が好きになれず

今回の女の子も大嫌いだった


人間嫌いだと言わざるを得ない

かわいそうなネコだけど

ネコの天命は飼い主の心を強くするに

十分だったに違いない


女の子の不注意というよりは

可愛さあまりの不可抗力の事故、

ネコの寿命と言わざるを得ない

ネコも首が締まって苦しめば、

女の子が気づいたはずなのに

そっと静かに息をひきとるとは

ちょっと考えにくいが

相当、嫌だったのだろう、

飼い主の女の子もネコもなんと不幸なこと

女の子はもう生き物は飼わないかもしれないな・・・


     早起き鳥





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