「昔ばなしを語りつぐ ~立石憲利を追って~」、受賞記念の上映会
昨日はシティミュージアムで開催された「昔ばなしを語りつぐ ~立石憲利を追って~」上映会に参加した。会場は満席、たくさんの補助椅子が出されていた。さすが「語りの学校」を県内各地で開催し、「岡山県語りのネットワーク」を組織してきた立石憲利さんの人気は絶大。
さてこの「昔ばなしを語りつぐ」は、昨年の地域アーカイブス全国コンクールで審査員特別賞を受賞した作品。昨日の上映会は、その受賞記念として開催された。
この映像を製作したのは、シティミュージアム(旧デジタルミュージアム)の映像ディレクター古川克行さんとカメラマン山崎照夫さんの名コンビによる作品。このお二人のコンビによる映像作品を、地域アーカイブス全国コンクールに10作品応募し8作が受賞、内2作品はグランプリを獲得している。スゴイの一語、素晴らしい。
このお二人には、私の現役中・旧デジタルミュージアム時代、本当にお世話になった。たくさんのことを教えてもいただいた。古川さんはRSK山陽放送の報道畑で働かれた後、旧デジタルミュージアムへ「人生で初めて希望を言った」として参加された方。
そして、とても誠実に山崎さんとのコンビで、岡山の歴史と今を記録され続けた。そして、前述のような素晴らしい作品群を誕生させて、一昨年身を引かれた。もっともっとご活躍いただきたかったというのが、私の本音。
ただ、その最後の作品が、審査員特別賞を受賞されたことは我がことのように嬉しかった。この会場では吉備人出版・山川社長ともお目にかかれ、お写真もお願いした。素晴らしい方々とご縁をいただいていることに、心から嬉しく思った。そして、それは私のかけがえのない財産。
(私のカメラの調子が悪く、ピンぼけ。申し訳ないです)
「ほんとうにやりたかったことをやれば勇気凛々」、私にはそれがない
「60代や70代を人生の黄昏期と考えるのはやめよう。ほんとうにやりたかったことをやり、やらねばならぬことに取り組もう。そう考えると勇気凛々、楽しくなってくる」。これは、下重暁子著『年を重ねて 今がいちばん』(大和出版刊)の書き出し。
「ほんとうにやりたかったことをやれば勇気凛々」とあるのだが、正直に告白するのだが私には「やりたいこと」がない。これまでの人生でも、「これをやりたい」ではなくいろんな延長線上でやってきたに過ぎない。
今考えても、いくら考えても、やはりない。例えば「ぜんざい」好きであり、あんの発祥の地である京都や福岡、そしてぜんざい発祥之地と言われる出雲大社等々訪ねるとか。東北の三大祭りでまだ見ていない青森・ねぶた祭へ行くとか。生涯一度もない女性に好かれてみたいとか。ないことはないが、それでも「どうしてもやりたいこと」かと問われると返事に窮す。
昨日、全国一の9000を超える民話を採集されている立石さんが、まだお聞かせいただいたままの民話を書籍化する作業とか、県内全てに語りの会を設立したいなどの抱負を語られていた。
私より少しだけ若い友人は年頭に「4つのやりたいこと」をFBに投稿されていた。またもっと若い我が友人は定年退職後に再び大学に入って学び直してもいる。ある人は自転車で日本一周したいと準備を重ねていると聞く。
さて、私に戻るのだが、やはり何もない。まさにその日その日を一生懸命過ごすことしかない。忸怩たるものがあるが、それも生き様と自分自身を納得させている。
昨日はステキな女性たちとランチ。みなさんご自身の好きなことをされて大活躍中。ホント、素晴らしい方々ばかり。
ご自身の「やりたいこと」が暮らしとなっている。それは決して楽ではないと思うが、各々道を切れ開かれている。そうした方々とご一緒の時間がとても楽しく嬉しい。
何もない私のような者と、そうした時間を過ごしていただけたことに感謝した。