全英連参加者のブログ

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春日部から柏の複線化は...

2020-01-03 04:00:00 | 全英連参加者 2020

野田線停車駅 昨年複線化工事が終わり、船橋-柏間が全線複線化。3月から大宮-船橋間でも急行運転開始。大宮-柏間に区間急行が新設になる。大宮-船橋間は急行利用の場合最速達で16分、柏-船橋間は11分短縮になる。大宮-柏間の時短効果が限定的なのは、まだ単線区間があり、急行運転ができないためだ。

 単線区間は春日部-運河間の18km(大宮-船橋間の3割弱)
 結構な距離である。

 春日部
 藤の牛島
 南桜井
  ||(一部複線区間)
 川間
 七光台
 清水公園
 愛宕
 野田市
  ||(一部複線区間)
 梅郷
 運河

 現在区間で、単線高架化工事が進んでいる。

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 僕が野田線のこの区間を乗車したのは3年前、それ以外にもYouTubeに上がっている野田線前面展望ビデオを見た印象では、素人目だけど、かなり線路が敷設されている用地に余裕があると思う。途中橋梁が複数あり、工事は大変そうだが、できないことではないだろう。でも、まだ単線である。この区間が単線区間なのは、おそらく需要が他の区間に比べて少ないからだ。

 野田線は東京エリアの外環鉄道である。大宮、春日部、流山おおたかの森、柏、新鎌ケ谷、船橋各駅は、いずれも東京へのアクセスが可能なJR等と乗り換えができる。しかし、大宮から柏、船橋への利用はそれほど多いとは思えない。印象としては【大宮-春日部】【春日部-柏】【柏-船橋】をそれぞれ別々の人たちが使う鉄道路線である。少なくとも大宮の住民が船橋にでかけるために、野田線を選択することはないように思える。
 Googleで調べてみる。条件は日曜日午前7時大宮駅発、カッコ内は所要時間と現金払い運賃である。この時間にない優等列車(急行等)は除外した。

 大宮-船橋の最適ルートはJR利用である。
 大宮<京浜東北線>秋葉原<中央・総武線>船橋(1時間21分,940円)
 最適ルートの4番目に野田線利用がヒットする。各駅停車でのデータである。
 大宮<野田線>柏<野田線>船橋(1時間39分,820円)
 野田線は大宮から船橋行きがほとんどないので、柏駅で同じ路線でも乗り継ぎになる。時間がかかるけど、料金は安い。

 3月から大宮-船橋間で急行運転が始まる。発表済のダイヤを見てみると、日曜日の午前9時台急行船橋行き、1番最初は大宮9時11分発-船橋10時32分着である。所要時間1時間21分になる。「大宮-船橋で急行運転開始」が「野田線は東京経由や武蔵野線まわりと同レベル」と言えなくもない。いい勝負だが、急行の時間と本数がどうなるかだ。
 大宮からは「しもうさ号」(西船橋行)が1日1本ある。これを利用すれば、次のようになる。
 大宮<しもうさ号>西船橋<中央・総武線>船橋(1時間6分,940円)

 やはり「とおし」で利用する路線ではないのだ。

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 需要が少ない(ように思える)この区間で、現在東武鉄道は清水公園駅周辺の不動産事業を猛アピールしている。やはり単線区間では、戸建て住宅団地としては弱い。この区間も複線化が望ましいと思う。

 2020年度末、高架化工事が終了する。こんな感じでどうだろう。

 運河~梅郷で複線化工事着手。この区間の利根運河にかかる運河橋梁は単線分である。新規に架橋しなければならない。
 梅郷~清水公園は高架化で地平に敷設されている(いた)線路用地があく。この区間が複線化(高架化)用地になる。
 清水公園~七光台は途中流山街道の上を越える。道路の上の部分は複線分の幅が確保されている。
 川間~南桜井間は一部複線化されている。この区間には江戸川があり、江戸川橋梁は単線分である。新規に架橋しなければならない。
 南桜井~藤の牛島にも中川がある。庄内古川橋梁も単線分である。新規に架橋しなければならない。
 藤の牛島~春日部にも古利根川がある。古利根川橋梁も単線分である。新規に架橋しなければならない。

 おそらくこの区間、河川に新しく橋を架けるのが4カ所、これはお金がかかりそうだ。それに加え、藤の牛島から春日部の間で、国道4号線(日光街道)伊勢崎線をまたがなければならない。
 なぜ春日部からではないか。。。

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 現在、春日部駅付近では連続立体交差事業が進行中である。これは『東武鉄道伊勢崎線・野田線連続立体交差事業(春日部駅付近)都市計画事業』というもので、令和元年12月17日付けで事業認可が下りた。
 事業のうち鉄道関係は以下の2つである。

(1)春日部都市計画都市高速鉄道事業 東武鉄道伊勢崎線
(2)春日部都市計画都市高速鉄道事業 東武鉄道野田線
 これら以外にも6件の道路関係の事業が認可されている。鉄道関係の事業施行期間は令和元年(’19年)12月17日~令和14年(’32年)年3月31日なので、12年後である。
 この計画に基づき、春日部駅は立体交差化事業(高架化)する。ホームは4面8線化とのこと。*

 駅の配線はまだわからないが、春日部市の作成した資料は以下のようになる。ホーム①②③④、赤字は春日部市の資料にはない。

 東口から1番線とする。伊勢崎線の上りは浅草方面である。

<東口>

1番線 伊勢崎線上り
【 ホーム① 】
2番線 伊勢崎線上り(各駅停車)

3番線 伊勢崎線下り (各駅停車)
【 ホーム② 】
4番線 伊勢崎線下り

5番線 野田線(柏方面) 
【 ホーム③ 】
6番線 野田線(柏方面・各駅停車)

7番線 野田線(大宮方面・各駅停車)
【 ホーム④ 】
8番線 野田線(大宮方面)

<西口>

 イメージとしてはJR赤羽駅だろうか。野田線と伊勢崎線の乗換は、コンコースに降りて移動になるが、優等列車(特急・急行)等と各駅停車への乗換は、同一ホームでできるようになる。

 輸送改善計画の効果と期待されることとして、以下の3点があげられている。

  • 東武伊勢崎線、東武野田線のスムーズな直通運転や増発
  • 将来、東武野田線全線において、速達性のある列車運行時の追い越しや乗り換えの利便性向上
  • 将来の野田方面の複線化にも対応できる形態

 上のプラットホームの配線図は、二つ目を意識して作成した。
 三つ目を読むと、高架化完成後でないと、複線化に着手できないようだ。なお、春日部駅の高架化はおおよそ以下の部分である。
 伊勢崎線 :古隅田川から内谷陸橋の約1.4km
 野田線: 八木崎駅手前から内谷陸橋の約1.5km
 全部で約2.9km

 八木崎駅手前というのは、春日部から見て(八木崎-春日部間)である。
 内谷陸橋は春日部駅の東京方にある。伊勢崎線・野田線いずれも、春日部駅高架化後も、この陸橋部分は地平に下りる。

 内谷陸橋
 内谷稲荷社前から北東に向かう道路、「ララガーデン春日部」の春の字の北側である。 

 野田線の藤の牛島(柏方面)への線路は、現在もそうだが、伊勢崎線の上を通る。内谷陸橋の下を通り、南東に曲がり、西に向かいカーブ。坂をのぼり、伊勢崎線と国道4号線(日光街道)の上を通る。その後で柏方面に向かう。

 春日部駅には野田線の係留線(電車を留め置く線路)が2本ある。これらは内谷陸橋よりも南である。

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【REMARKS】

 *東武鉄道(株)から事業と併せて、鉄道の輸送改善を目的にホームの増設などを実施したい旨の提案が、平成28年(’16年)11月末にその考え方などが示された。

 野田線にかかわる事業計画としては、さいたま市による「大宮駅グランドセントラルステーション化構想」がある。
 (野田線大宮駅の南進と2面3線化計画。)

 野田線の開業は明治44年(1911年)5月9日、全通は昭和5年(1930年)10月1日である。
 (春日部駅高架化は全通100周年には間に合わない。)

 この記事では各資料(元資料)にはある、野田線と伊勢崎線の愛称、東武アーバンパークライン、東武スカイツリーラインは削除した。

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 ’18年5月8日に「急行運転」も書いたことだが、全線複線化はいつのことだろう。春日部から柏の複線化...何だか初夢に近いな。

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