冬のボーナスで
敷き布団を
買った。
今まで使っていたのが綿100%のものだったので、同じものを探したのだが、なかなか見つからなかった。量販店でも、近所のショッピングモールでも、敷き布団と名のっているものの、三つ折りのマットにしか見えないものしかなかった。
…大げさでなく途方に暮れていた。
そんな中で、よく出かけるイトーヨーカ堂の布団売り場に唯一あったのが、「デュポンコンフォマックス」という敷き布団。奮発して2枚購入した。厚さでいうと掛け布団とあまり変わりはないのだが、堅めのマットのような敷き布団もどき(失敬)よりも心地よい。購入するときに店員さんに聞いたところ、現在は、僕の好みの敷き布団はほとんど扱われていないそうで、「主流はマット型敷き布団です」と言われてしまった。もどきのほうが主流なのだそうだ。
…僕の好みは非主流・反主流か?
購入して1週間後、地元大宮の商店街に布団屋さんがあったことを思い出した。勤務帰りに訪ねてみたところ、お店がまだあった。普通に営業していた。(ごめんなさい)
僕:「店頭にあるものを、敷き布団だけ販売してくれますか。
店主:「いいですよ。
いろいろ色を選んで、1枚購入した。本綿100%で、家に届いたとき、厚みを物差しで測ったら15cmもあった。店主に聞いたところ、この手の布団は日本旅館では購入・打ち直しをして使っているそうだが、やっぱりもはや一般的ではないようだ。値段は15,000円ちょっとで購入できた。安いものではないが、毎日使うのだから、いいものがほしい。本綿だと作るのも大変だし、確かに滅多に売れるものではない。工業製品として作れそうなマットのような敷き布団じゃないと、商売にはならないのかもしれない。年なのかもしれないが、好きなものは好きなのだ。綿の布団の、夏の太陽で乾された後の、焦げたようなにおいを感じながら眠るのが、僕はとっても好きなのだ。
2種類の布団で、それぞれ寝てみているが、どちらも快適である。自分へのささやかなクリスマスプレゼントである。
…小さな贅沢である。
名称 デュポンコンフォマックス |