7月31日、今年も文教大学の夏期講座に出かけた。例年2日間なのだけど、今年は1日・3講義だった。
講義①「私の外国語学習歴」・尾沼忠良(文教大学文学部)先生
先生の講義で印象に残ったのは、老学者、じゃなくて大ベテランの文学研究者の英語学歴には、傾聴に値する。
小学校英語教育実施への環境整備(教員研修)のことも、同感だった。
講義②「海外での英語学習について」・前田ジョイス(東京国際大学)先生
先生のお話でおもしろいと思ったのは、pragmatic competenceという考え方。何か人にものを頼むときに、どのように伝えるのがいいのか、実例(学生の発話)等に基づいた講義。学生が、自分で書いたレポートを先生にチェックしてもらいたいときに、どのような英語を使っているか、native speakerが聞いてどのように思うかという観点は、non native speakerの僕は常に気にするべきことだと思った。
講義③「外国語学習の科学 SLA研究の中高英語教育への示唆」・白井恭弘(ピッツバーグ大学)先生
SLA(第二言語習得)の問題点についてや、何が日本語話者の英語習得の阻害要因なのかについての言及があり、興味深かった。講義はSLAに、対象言語と母語の差異が多いか少ないかが影響すること、学習臨界期仮説について等、盛りだくさんだった。この先生の話だけでも、1日ほしい感じがした。
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文教大学の夏期講座や全英連の全国研でも思うことだけど、研修での知見が、(2学期の)授業ですぐ役立つとは言えないと。自分なりに理解したり、準備しなければ実用・実践にはつながらないものだと思う。ただ、学習の場を探して学ばないと、自分の知っていることが陳腐化する。難しい言い方だけど、いい英語の先生になれない、少なくとも今のレベルがキープできないと思う。
学ぶ機会。どうやって確保するか。アンテナを高くして、できるだけ多く確保できるようにしたい。