Almost eleven years after the futile and disastrous expedition on the distant moon LV-223, the deep-space colonisation vessel Covenant equipped with more than 2,000 colonists in cryogenic hibernation, sets a course for the remote planet Origae-6 with the intention to build a new world.
(Nick Riganas(IMDb)による。)
予告を見る限り、前作(Prometheus)よりは怖そうで、面白そうで、気持ちが悪そうで楽しみにしていた。
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本作は前作「プロメテウス」で取り上げられた、LV-223での無益かつ破滅的探査失敗から、おおよそ11年後が舞台である。
コールドスリープ中の植民者男女2,000人以上をのせ、宇宙船コヴェナント号は、オリガエ6番星に向かっていた。途中エネルギーバーストにより、船が故障する。航行中の責任者・アンドロイドのウォルターとコヴェナント号のコンピュータ「マザー」は、コールドスリープ中のクルー14名を覚醒させ、事態に対処することになる。
覚醒作業中、最初の死者がでる。船長である。コールドスリープポッドが故障し事故死。焼死だった。
船の故障修理中、クルーは異常な通信を受信。発信源を調査すると、植民惑星候補調査にない惑星が見つかる。この時点でオリガエ6番星までは7年、この惑星ならば2週間。クルーは新たに見つけた惑星調査を決断、上陸する。そこで彼らを待ち受けていたのは。。。
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この種の作品ではネタばれになるので、ストーリーラインは、極力ふれないことにしたい。SFとしての設定と感想を少々。
クルーが降り立った惑星の重力はほぼ1G、大気も地球とほぼ同じである。森林が生い茂る緑豊かな星。平野には野生化した小麦(小麦の原種?)らしきものも生えている。地球に似た非地球型惑星である。上陸地点には昆虫も鳥も獣もいない。でも、自然環境は豊かである。そこがものがたりの舞台として不気味さを示している。
エイリアンシリーズ第1作の舞台・ノストロモ号もそうだが、コヴェナント号にも重力がある。これらの船は、人為的に重力を発生させるため、船体(の一部分)を回転させるような「説明的」な描写はない。
肝心のエイリアンだが、残念ながら『怖さ』がない。
前作『プロメテウス』と同じく、気持ち悪さはあるが、怖さはない。『宇宙では、あなたの悲鳴は誰にも聞こえない(In space no one can hear you scream)』は、ALIEN(1979年)のキャッチコピーだが、あの恐怖はないと思う。リドリー・スコット監督による「エイリアン」というブランド・フランチャイズは、とても残念なことだが、終わった感じがした。
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最後の最後でどんでん返し的な作品である。オリガエ6番星では何が起こるのか、ものがたりは続くようだ。