地元埼玉県出身の実業家(のイメージが一番強い)渋沢栄一(翁)が主人公である。
渋沢は現在の埼玉県深谷市の出身。深谷市は県南の県民(さいたま市民)から見ると、物理的にも心理的にも、正直やや遠い場所だと思う。埼玉(さきたま)古墳群のある行田市、新幹線が停車する熊谷市(熊谷駅)よりもさらに北、北隣は群馬県伊勢崎市や太田市である。
地図の が深谷市、 がさいたま市である。
埼玉県には埼玉弁(埼玉方言・武州方言)がある。「西関東方言群」とくくられる方言の一つである。県北の方言ではなく、県全域で使われる(た)ものと思う。僕が子どもの頃には間違いなく「生きていた」ことば。最近ほとんど聞かれないが、有名だったのは「おっぺす」で、「押す」の意味。もう一つは「うでる」かな。これは「茹でる」の意味である。
これからどれくらい埼玉方言にこだわるのか。僕はものがたりの展開もそうだが、方言使用についても興味津々である。