全英連参加者のブログ

全英連参加者の、言葉やその他諸々についての雑感... 不定期更新です。

言葉がおかしくない?

2006-03-14 05:11:09 | 全英連参加者 2006

 札幌市のマンション耐震強度偽装問題で、計33棟の偽装をしたとされる浅沼良一・2級建築士(47)は3月7日、札幌市役所で記者会見。
 「プログラムの基準を満たすために1999年か2000年ごろから入力数値を置き換えていた。建築士としての信念に基づき行った」
 「個人的な解釈で、保有水平耐力の基準そのものに疑問があった」
 「構造計算に合う数値をこだわることなく入力していた」
 「耐震壁を使う耐震工法が優れているとの信念を持っていた」

 信念はルール(法律)を越えるものか?
 遵法精神がない。法治国家における基本がごっそり抜け落ちている。論理が破綻している。

 この建築士は耐震壁の量を多くしたところ、十分な保有水平耐力指数を求めることができなかったという。要は法律に基づく基準通りに設計する能力がないか、つもりが最初からなかったことになる。
 建築基準法で定める保有水平耐力指数を算出する際に、思うような計算結果が出ない物件については、、、

 「入力数値を(都合の良いように)勝手に置き換えていた」
 「耐震壁を多く採用して建築した物件は耐震性に問題がないと信じている。過ちは過ちかもしれないが、(建築士としての)考えを理解してほしい
 何じゃそれ、バカぬかせ ! ! !

*****

 耐震性に問題がないと信じるのは結構だが、普通の日本語の感覚で読んでみれば、違法じゃないか。基準を超える理論的裏付けは彼の頭の中だけにある。脳内基準である。ごくごくわずかの変な人間が、おかしなことをすると全体がおかしな業界に見られる。ほとんどの人間がちゃんとしているのに、お気の毒である。でも、設計の問題にしても、橋梁談合にしても、防衛施設庁の官製談合にしても、土木建築建設業界ってろくでもない業界なのかなって感じてしまう。

 本当に言葉がおかしい。
 過去に何回かブログでも引用した言葉だが、「人間は言葉によってのみ人間である」のだ。人は使用する言語以上の存在にはなり得ない。要は、使っている言葉がその人そのものの姿であるとの考え方だ。人は使う言葉程度の人間である。ことばは実相を表すものだ。

 一例、数例を持って言うことはできないけど、何かニッポン、狂ってないか。


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