I. 中央準備委員会委員
劇的な対立(その3)
投票が続いた。ラテン系教父たち--イタリア系、スペイン系及びラテン・アメリカ系--は、このオッタヴィアーニの概要に賛成した。他方で、アメリカ、イギリス、ドイツ、オランダ及びフランスの教父たちは、ベアのプロジェクトを支持した。数字は真っ二つに半々となった。
ルフェーブル大司教が説明するように、公会議前日、教会は基本的な主題、すなわち私たちの主イエズス・キリストの社会統治に関して分裂していた。私たちの主は、諸国に君臨しなければならないか? オッタヴィアーニ枢機卿は「そうだ!」と言った。 他の人々は「違う!」と言っていた。それで私はつぶやいた。「公会議がこんなふうに始まるのなら、公会議は果してどうなることだろうか?」
ルフェーブル大司教は 1962年 7月 13日、コレーズの司教区民に自分の心配事を伝えた。
「何らの幻想も抱いてはなりません。闇の勢力は公会議を台無しにするために、或いは教会を崩壊させる方向に向かってし向けるために、ありとあらゆる手段を使うことでしょう。
司教は信者たちに忠告した。
「聖霊降臨の前の使徒達のように、敬虔と礼拝、謙遜と沈潜と祈りの中に、私たちの霊魂を深く入れましょう。」
それに大司教が思ったように、希望する理由が充分にあった。彼はこう言う。公会議の準備は「極めて真面目なものであり、聖伝に極めてよく一致していた」からだ。これによって「できるだけ長い間、近代の誤謬を教会の中から駆逐するために、誤謬を目の前に真理を宣言し」、この公会議が「現代世界を導く光り輝く雲」になることができるはずであったからだ。
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第12章 公会議の嵐に直面して
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