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1793年1月21日フランス王ルイ16世の死の意味:ルイ16世に取次を祈る

2024年01月21日 | お説教・霊的講話

1793年1月21日フランス王ルイ16世の死の意味:ルイ16世に取次を祈る

2024年1月20日土曜日ミサ説教

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟姉妹の皆様、
今日は、教皇殉教者聖ファビアノと殉教者聖セバスチアノのミサを行っています。王権学会の方から特に頼まれて、フランス王ルイ16世の殉教の記念のための意向でミサをしています。

そこで、ルイ16世、フランス革命にあった悲劇について、日本の皆さんはあまりよくご存じないかもしれないので、一言、なぜミサをするのかというということを申し上げたいと思っています。

今日、ルイ16世の記念してミサをしていますが、実は、正確には、フランス王ルイ16世は、1793年の1月21日、つまり明日、いまフランスのコンコルド広場といわれるところにおいて、ギロチンで殉教しました。しかし明日は主日のため、今日一日早くミサを行っております。

このルイ16世は、いったいなぜ殺されたのでしょうか。彼が暴君だったとか、人民を苛めたとか、あるいは人民から不当な金をとったなどということは、まったく違います。

ルイ16世は、カトリック信仰を代表していたから、そして王たるキリストの代理者であったがゆえに、信仰の憎しみのために、殺されました。

ピオ6世は、その六か月のちに、やはり同じ年の6月11日に、枢機卿たちを集めて、ルイ16世についてこう言っています。「彼は非常にやさしく、人民に対する愛があり、そしてカトリック教会に対する熱意があった。信心が深い男であった」と。
また、捉えられて、圧迫を受けたがためにサインをしてしまった聖職者に共和国への忠誠を義務づける憲章を撤回して、それを放棄したことを暗示させて、天主に赦しを請うたと、ルイ16世が死ぬ前に牢獄で書いた遺言について、言及しています。

ルイ16世は、遺言の中で、カトリックの信仰において、ローマ・カトリックと一致してこの死を受ける、自分の犯したすべての罪の赦しを天主に請い求めると言いました。

本当は告解をしたかったのですが、カトリック司祭を呼んで告解を受けることは拒否されました。そこで天主に罪の赦しを請うた後に、自分を殺すような人、自分に害をなすすべての人々に対して、「赦す」と言いました。ちょうどイエズス様が十字架の上で、あるいは最初の殉教者聖ステファノがそれを求めたのと、同じです。

ピオ6世は、ルイ16世が「信仰のための憎しみによって」殺された、屠られたと言っています。つまり彼が殉教者であったと言っています。同時に「彼は地上の一時的な儚い王冠の代わりに、いまでは決して失われることない永遠の百合の王冠を被っていることだろう」と言っています。

なぜこのような悲劇があったかというと、フランスの王というのは、王たるイエズス・キリストのこの地上における代理者であったからです。これの憎しみのために、陰謀がありました。プロテスタントのカルバン派、それからフリーメイソンによってこの陰謀が遂行されました。

フランス王をギロチンで殺したということは単なる王個人の問題ではなくて、「王たるキリストをギロチンにかけて殺す」という意味がありました。「フランス・カトリックを破壊する」という意味がありました。フランスがいままで保ち続けてきたすべての信仰の遺産に対して反対する、という犯罪でした。

そこでピオ6世教皇は、この日に、ルイ16世に対して犯された罪、カトリック信仰に対して犯された罪、それらの罪を償うためにミサを捧げることを強く勧めました。

フランスは今でも王たるキリストを拒否しています。フランスが宗教を否定し、人権宣言を宣言し、ますます不幸になりました。そしてそれを世界に広めています。その影響は世界中に及んでいます。世界中を巻き込んで、天主に対して逆らい、天主から独立しようとして、天主から分離しようとしています。

しかし、そうすればするほどフランスは、ますますその国威は失墜し、そして人々は苦しみ、社会は崩壊しつつあります。フランスがイエズス・キリストの宗教を認めない限り、イエズス・キリストがフランスを見捨てられるかのように思われるほど失墜してしまうでしょう。

ですから、ルイ16世に、そして、天国のすべての聖人たちに、お祈りいたしましょう。私たちの霊魂、そしてフランス、そしてヨーロッパ、そして世界、そして私たちの国日本にも、私たちの王イエズス・キリストが王として君臨し、祝福をくださいますように、と。

フランス革命の結果、イエズス・キリストを否定した結果、いま世界に起きている総ての不幸――家庭が崩壊され、あるいは堕胎がなされ、あるいは自然に反するものが祝福されようとしているいまこのようなものがすべて――わたしたちを不幸にするものが無くなりますようにお祈りしましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。



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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2024-03-04 18:34:35
フランス王家を守り通した近衛隊長であったオスカルとゆう人物は、親族による反対派から最後、イエスキリストの十字架上で脇腹を刺された丁度同じ所を銃撃され亡くなりました。フィクションかもしれませんが、実在のあった事の様な一致するものがあります。天の恩恵を受けて居た王室の歴史も同様に幕を閉じた様な悲劇であった様に思います。
決して慎ましくは無く華美な王室にあった様ですが、ルイ16世だけは錠前をいつも作りが常であったと歴史上にはありました。確かに誠実な人物だった様です。
天の主にあって慎ましく生きるべしと思いました。
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