オーストリアのクルツ首相（35）が辞意を表明したとのニュース。
汚職疑惑で検察の捜査対象となってのことだ。連立相手の緑の党が首相交代を迫って政権離脱を警告。結局、辞任に追い込まれた。
欧州の新世代政治家の代表格だった。
捜査の対象は、国民党党首のポストを狙っていた16年ごろに汚職に手を染めていた疑惑だ。当時のミッターレーナー（元）党首の支持率が低いとの世論調査結果や、自分に好意的な内容の記事をタブロイド紙に掲載させ、公金から謝礼を支払っていたとの容疑。
オーストリアの政治システムはよく知らないが、こうした政治の浄化システムはわが国にはないものだ。だから恥ずかしいことに汚職がはびこり、悪辣な政治家たちがやりたい放題のことをする。
江戸時代の政治システムは、「建議」を掛けられた微視はそれだけで「切腹」したという。けっして自分を弁解などしなかった。それだけの矜持があった。