戦艦大和は当時の日本の技術の総決算だった。7万トン以下に纏め上げられた戦艦。
日本の戦艦中最大でありながら、最小の旋回半径を有する性能だった。
「近代化産業遺産」に認定された凄い技術。
戦線の後退の中で結局、戦艦大和はその真価を発揮することのないまま、45年4月、沖縄への特攻作戦の途上、米軍機動部隊艦載機の攻撃で多くの乗組員と共に沈没。
片道分の燃料しか積まず、愛する人々を憂いながらも沈んでいった。
しかし、アメリカ側の量的優位に対し質で対抗しようとする技術は、日本の復興と高度成長を支え現代にも受け継がれている。
戦艦大和の乗組員たちの写真や名簿、遺書や手紙もミュージアムでは紹介されている。家族への思いや、死を前にした悲壮な感慨を綴る手紙には心を痛める。並べられた若い乗組員たちの写真を見ても、なぜこんなに沢山の未来ある若者が死なねばならなかったのかと、その理不尽さに悔やむ。
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