山小屋だより

山歩きや街歩き、そこで出会った花や風景を紹介しています。
ぜひ、一緒に歩きましょう

伊豆ヶ岳(その3)

2008-06-13 | 奥武蔵

杉林の尾根道が続きます。
時々涼しい風が吹いてきます。
今ならまだ歩けますが、夏は暑くてダメでしょうね。
この日は曇り空であまり汗もかきませんでした。




しばらく行くと、大きな倒木がありました。
シロっぽいキノコがたくさん出ていました。
触ってみるとかなり硬いキノコでした。
後で調べたら、「マツオウジ」というキノコのようです。
食べられるそうですが、とるのは写真だけにしておきました。
松ノ木に生えるそうです。






「リョウブ」といいます。
春先に白い小さな花をたくさん咲かせます。
若い葉っぱは食用になるそうです。
昔、飢餓に備えて収穫を「法令」で定めたそうです。
それで漢字では「令法(リョウブ)」と書きます。
肌がスベスベしていてサルスベリに似ています。
秋の紅葉もきれいな木です。





岩場に出てから目立つ葉っぱがありました。
どうも見たことがある葉っぱです。
「イワウチワ」でした。
右に花が終わった後の穂が見えます。
4月中旬にこの花に会いたくて、奥多摩に行きました。
ヒカゲツツジと共に咲いていてくれました。
ピンク色のレースがきれいな花でした。
新しく会える場所ができました。




おもしろい形をしたものが落ちていました。
イタヤカエデのタネのようです。
本来は黄色くなってから、ヒラヒラと風に舞って落ちてきます。
風が強い日があったようで、青いうちに落ちてしまいました。
一般にモミジやカエデの仲間はタネがプロペラ状になる
ものが多いようです。
より遠くにタネを飛ばそうとする智恵のようです。





モミジガサです。
若葉は山菜として重宝します。
天ぷら、おひたし、何でもござれです。
これもたくさんありました。
ここまで約1時間半くらいです。
これだけ採りにくるのはたいへんだと思いました。


伊豆ヶ岳(その2)

2008-06-12 | 奥武蔵

林道をしばらく歩いてから、また山道に入りました。
入ってすぐのところに立派な鳥居がありました。
「琴平神社」と書いてあります。
左側の階段を登ります。




階段を登ったところに神社はありました。
神社というよりは「祠(ほこら)」ですね。
小さな神輿のような神社を建物で保護してありました。
更に登るともう一つ祠がありました。
奥の院のようでした。





登山道を歩いている途中で「クリの皮がたくさん落ちている!」という
声が聞こえました。
モミの木の種です。
マツぼっくりのような形のものが一つずつ剥がれて落ちてきます。
たくさんありました。
緑の葉っぱはキッコウハグマです。
秋に白い小さな花を咲かせます。
葉っぱがカメの甲羅に似ているので「亀甲(キッコウ)」と
つきました。




大きなモミの木がたくさんありました。
見上げると空一杯に両手を広げています。
モミの木は小さい時はクリスマスツリーとして使われます。
こんなに大きくなっては使い道がないようです。
自然界ではすくすくと育っているようでした。





杉林でしたが、よく手入れされていました。
杉もなかなか需要が少なくなったようです。
春の花粉は嫌われ者のようです。
下にはイナモトソウが生い茂っています。
シダの仲間です。




突然このような急登が現れます。
踏み跡が消えているので、どこでも歩けます。
まっすぐ上に向かって登れば間違うことはありません。
女性が1人参加していたので、その人のペースで歩きました。
先頭と離れても行く先は同じです。
それにしても歩き出してから誰にも会いません。
まだまだ登ります。

伊豆ヶ岳(その1)

2008-06-11 | 奥武蔵
梅雨の晴れ間に伊豆ヶ岳に登ってきました。


奥武蔵に伊豆ヶ岳という山があります。
通常は西武秩父線の正丸駅が下車駅ですが、今回は一つ手前の
西吾野駅で下車しました。
メンバーは4名です。
駅を少し行ったところで川を渡ります。
川の中にアオサギが羽根を休めていました。



川を渡ってしばらく行くと登山道に入りました。
かなり荒れている山道です。
今回のリーダーはこのあたりの山を知り尽くしています。
普通の山歩きでは物足りないようです。






踏み跡はしっかりついています。
しかし、標識はありません。
正規ルートよりもおもしろそうです。
一度はこんな道も知っておくのも必要かと
思って参加しました。




ずっと杉林が続きました。
天気は薄曇でしたが、雨だと少し嫌になりそうです。
誰にも会わないコースです。
時々、小鳥の声が聞こえるだけでした。





30分くらい歩いたところにコアジサイが咲いていました。
陽射し少しあり、小さな花が眩しそうです。
コアジサイはアジサイの仲間ですが、周囲にある装飾花がなく
両性花だけです。
甘い香りが漂ってきます。
蕾が多かったので、これからまだまだ楽しめそうです。




そこから10分ほどで一度林道に出ました。
家がありましたが、誰も住んでいないようです。
このあたりには結構このような空家があります。
やはり生活するには不便なようです。
買い物するにも車が必要です。
空家をみるといろんなことが想像されました。

勝沼ぶどう郷ウオーク(その3)

2008-06-10 | 日常の出来事

ベニバナトチノキ

道路に赤い花をつけた街路樹がありました。
「ベニバナトチノキ」です。
遠くからみてもよく目立つ花です。
かなり大きくなる木でした。



ノイバラ

ノイバラが群生していました。
うっかり触るとトゲで痛い目に会います。
花をたくさんつけるので、きれいです。
野に咲くバラの花というところでしょうか。





延々と続くブドウ畑です。
これは背が低くしてありましたから、ワイン用のブドウのようです。
低くすれば収穫がしやすいのでしょうね。
ヨーロッパなどのブドウ畑はほとんどがこの方法をとって
いるようです。


ヤマボウシ

「ヤマボウシ」の花です。
花びらにみえるのは「ホウ」と呼ばれ、葉っぱが変化したものです。
本当の花は真ん中に集まっています。
実は赤く熟すと食べられます。


ムシトリナデシコ

ムシトリナデシコと呼んでいますが、コマチソウともいいます。
茎に粘りがあってそこに小さな虫がくっついています。
別に食虫植物ではありません。
すっかり雑草化してあちこちの道端に咲いています。
花期の長い花です。




キツネアザミ

キツネアザミといいます。
アザミに似ていますがトゲがありません。
それでキツネに騙されたということのようです。
これもすっかり雑草化しています。
花がたくさんついているのですぐに分かります。
「キツネ」とか「イヌ」がつく植物はたくさんありますが、
これはその花が「似ているけど怪しい」という意味のようです。



ハクチョウゲ

ハクチョウゲは垣根などによく使われています。
白い花が覆いのですが、このようにピンクの花もあります。
小さい花ですが、きれいな星型をしていてかわいいですね。
公園などにもよくあります。







再び「勝沼ぶどう郷駅」に戻ってきました。
立派な駅舎です。
この日のウオーキングは約10キロ、3時間くらいの歩きでした。
イベントだったのでたくさんの人が歩いていました。
グループでも1人でもマイペースで歩けます。
こんなイベントに参加するのもなかなかおもしろいものです。
程よい汗をかいたウオーキングでした。

勝沼ぶどう郷ウオーク(その2)

2008-06-09 | 群馬の山

トンネルを出て左下をみると、もう一つのトンネルがありました。
これは中央本線建設に伴い造られた「河川トンネル」だそうです。
大日影トンネルと同じ工法、材質を用いており、英国式レンガ積みで
造られているそうです。





大日影トンネルの東京よりにはもう一つのトンネルがあります。
深沢トンネルと呼ばれ,長さが1100mあります。
ここは平成17年5月に「ワインカーヴ(ワインの貯蔵庫)」として
生まれ変わりました。
入口は鉄板で塞がれています。




この日は扉が開けられ、内部が見学できました。
ワイナリーや個人オーナーが貯蔵しているそうです。
貯蔵庫内は一定の温度に保たれていました。
ここに貯蔵しておいても、遠いと取りに来るのがたいへんだと
思いました。
自然環境に中で貯蔵しておけば、きっと美味しいワインに」
なるのでしょうね。




まだこの頃は、ジャーマンアイリスの最盛期でした。
黄色い花がきれいでした。
奥にみえるトンネルは現在の大日影トンネルで下り専用です。
登り専用は更に奥にあります。




ぶどう畑ではぶどうがやっと芽が出たところでした。
たくさんついていますが、これからよいものを残して
他の芽は摘んでしまいます。
既にその作業をしているぶどう畑もたくさんありました。




ぶどう畑です。
このあたりのぶどう棚は高い位置にあります。
作業もイスに乗ってやっていました。
秋には大きな房のぶどうがなります。





「マルバウツギ」の花です。
花からオシベが元気よく飛び出しています。
この花は咲く期間が長く、現在でも山に入れば見ることが
できます。
先日の土曜日にも会いました。





こちらは「コゴメウツギ」といいます。
花が小さいので「小米(コゴメ)」という名前がつきました。
ウツギの仲間はたくさんあります。
共通しているのは、木の中が空洞になっていることです。
それで「空木(ウツギ)」という名前になりました。
中央アルプスに「空木岳」という山があります。
岩がゴツゴツしていて登るのはたいへんでしたが、
頂上からの展望は抜群でした。
もう少し歩きます。

勝沼ぶどう郷ウオーク(その1)

2008-06-08 | 日常の出来事
山梨県の勝沼周辺を歩いてきました。
5月中旬の頃です。


スタートは中央線「勝沼ぶどう郷駅」です。
昔は「勝沼」という駅名でしたが、ぶどうの産地ということで「ぶどう郷」
が追加されました。
駅舎も随分立派になっていました。




駅前に電気機関車が展示されていました。
「EF64-18」といって、昭和41年に製造され平成17年に引退するまで
中央線や青梅線、南武線、篠ノ井線などで活躍したそうです。
平成18年11月からここに展示されています。



しばらく歩くとトンネルがありました。
「大日影トンネル」です。
左に中央線のトンネルができたので、現在は廃線になっています。
内部はきれいに整備されていて歩けました。




「大日影トンネル遊歩道」の看板が掲げられています。
噂には聞いていましたが、実際に歩くのは初めてでした。
この日はJR東日本のイベントがあり、たくさんの人が歩いていました。
これから中に入って見ます。




内部には証明が設置されていて両側はアスファルトで固められていました。
線路はそのままのようです。
トンネル内はレンガが積まれていました。
このトンネルは明治30年(1897)に起工され、明治36年(1903)に
開通されたそうです。
蒸気機関車が走っていましたが、昭和6年(1931)に電化され昭和43年
(1968)に複線化に伴って下り専用トンネルとなりました。
その後、新トンネルができると同時に平成9年に廃線になり、そのままになって
いたのを旧勝沼町がJRから無償で譲り受け、平成19年3月に遊歩道として
一般公開しています。



レンガは近くの工場で造られたようですが、積み方は英国人の技師の指導のもとに
建設されたため、一段毎に縦と横を交互に使う英国式になっているそうです。
ところどころにこのような「塩」が噴出しているところがありました。
もっと上のほうには蒸気機関車の煤が真っ黒についているところもありました。





トンネルの長さは約1400mです。
ゆっくり歩いても10分くらいで抜けられます。
少し登り勾配になっていました。



トンネルの出口です。
レンガの積み方が独特の形をしています。
このトンネルの通行時間は9:00~15:00までです。
年末年始を除いて毎日通行できます。
通行料は無料でした。







鹿沢高原(最終回)

2008-06-07 | 群馬の山

鏡池の前で休息して登りにかかります。
足?の関係で数名は駐車場に木道を歩いて直行しました。
登りの途中で湿原全景が見渡せました。
左側から時計回りにぐるっと1周しました。
緑に見えるのはほとんど笹です。
手前の鏡池の周囲だけ僅かに湿原らしい雰囲気でした。
あと、数年するともっと変わるでしょうね。



ミネザクラ

途中でサクラが咲いていました。
高い山で咲く「ミネザクラ」です。
里のサクラと違って華やかさはありません。
山にこないと出会えないサクラです。
うつむいている姿がかわいかったです。



オオカメノキ

「あの花は何?」という声がしました。
行ってみると、「オオカメノキ」の花でした。
葉っぱがカメの甲羅に似ているそうです。
周りの花は装飾花で本当の花は真ん中に集まっています。
まだどれも蕾でした。
装飾花は虫をおびき寄せるためのようです。
人間も引き寄せられました。





3つの山が見渡せました。
真ん中が先ほど登った「東篭ノ塔山」、その左が「西篭ノ塔山」、
右奥が「水ノ塔山」です。
東篭ノ塔山から水ノ塔山までは1時間くらいで歩けます。
途中にガレ場(登山道が崩れて細くなっているところ)がありますが、
慎重に歩けば大丈夫です。
夏は花も多いところです。





バスで鹿沢高原休暇村に入り、そのまま会議室で総会です。
事業報告、会計報告、事業計画と問題なく可決し、その夜は
温泉に入って、夜中までドンチャン騒ぎでした。
翌日は朝からドシャブリです。
湯の丸高原を歩く予定でしたが、急遽変更して小諸近くにある
マンズワインの工場を見学することにしました。
宿の周りのカラマツはすっかり芽吹いていました。
晴れていればもっときれいだったことでしょう。






鹿沢からマンズワインまではバスで約1時間くらいでした。
ワインのできるまでを説明を聞きながら見学し、工場内にある
庭園に出ました。
この日はここで「曲水の宴」が行われるようでした。
着物姿の女性がたくさんいました。
みんな「飲み屋の女将さん」に見えたのは私だけでしょうか。
雨は小振りになっていました。





変わった姿のモミジを見つけました。
芽が出たときは赤くて少しずつ緑色に変わるようです。
まるでチョウの羽化をみるようでした。
赤と緑のコントラストがきれいでした。




こちらはモミジの種ができていました。
プロペラの形をしていて、風が吹くとヒラヒラと舞って飛んで行きます。
葉っぱの切れ込みが7つあるので、イロハモミジのようです。
モミジは新緑と紅葉の2つが楽しめます。




庭園の一角に池がありました。
奥にはかわいい滝もあります。
手前のキショウブがきれいでした。

このあと、工場に戻って「ワインの試飲」です。
シロ、アカと2種類ですが、それぞれにいろんな種類があります。
ここでは好きな銘柄を自分で注いで試飲できます。
お土産にケース単位で送っている人もいました。

再びバスで休暇村に帰り、お昼を食べて上田駅まで送ってもらって
解散しました。
毎年、休暇村を使って「総会」をしています。
来年はどこになるのでしょう。
この総会でしか会えない仲間もいます。
みんな楽しみにしているようでした。

鹿沢高原(その4)

2008-06-06 | 群馬の山

あっという間に池の平湿原に着きました。
ここには木道が敷かれていて1周できます。
湿原には笹が多く、かなり荒れていました。
笹が進入すると湿原はなくなってきます。
こんなに荒れているとは思いませんでした。





遠くに木道がみえます。
あそこまで歩きます。
見渡す限りの笹野原です。
湿原の後期に入っているのでしょうか。
湿原に咲く植物は見当たりませんでした。




歩いてきた方向を振り返ってみました。
木道はしっかりしています。
これでも夏になればそれなりの植物が出てきそうです。
遠くに小高い山が見えます。
あのあたりは歩けそうです。




ミネズオウ

木道の横に小さな星型の花が咲いていました。
「ミネズオウ」といいます。
「ズオウ」とは「イチイ」のことで葉っぱがイチイに似ているから、
この名前がつきました。「ミネ」は高い山を指します。
ツツジ科の常緑低小木、高さは5~6cmですが立派な木です。
高山帯の岩場で見られますが、こんなところで会えるとは思っていませんでした。
本州(中部以北)から北海道に分布しています。
赤い葯がきれいな花です。


ショウジョウバカマ(1)

しばらく行くと「ショウジョウバカマ」が顔を出していました。
まだ咲き出したばかりのようです。
この花は1つの株から1本の花を咲かせます。
下にもう1つ蕾が見えますがこれは別の株です。
同じところから同時に顔を出したようです。
雪解けが待ち切れなかったのでしょうね。




ここには我々以外にも数名散策していました。
花はなくても空気が美味しいです。
30分くらいで1周できます。
遠くに見える山は先ほど登った「篭ノ塔山」です。




反対側まできました。
このあたりは湿原らしい場所を残していました。
まだ、笹が進入していません。
「鏡池」という池です。
篭ノ塔山を映していました。
奥に歩いてルートがみえます。



ショウジョウバカマ(2)

再び、ショウジョウバカマが姿を見せてくれました。
今度は4本集合しています。
よくみると株が4つ集まっているようです。
種がたまたま同じ場所に落ちて発芽したのでしょう。
こんなに広い場所があるのにおかしいですね。
仲間がいたほうが話し相手になって楽しいのでしょう。

まだ、迎えのバスが来るまでには時間があったので、
一山越えて駐車場に降りることにしました。

鹿沢高原(その3)

2008-06-05 | 群馬の山

東篭ノ塔山の頂上です。
一般に篭ノ登山(かごのと)と呼ばれていますが、東と西の二つがあります。
また、地図では「篭ノ登山」となっていますが、ここでは「篭ノ塔山」
と表示してありました。
どちらでもよさそうです。
夏のシーズンならたくさんの人で賑わうのでしょうが、この日は
我々だけの貸切でした。
遠くにみえる山は右が「黒斑山(2404m)」、その奥が「浅間山(2568m)」
です。
標識の左下に見える山が「水ノ塔山(2202m)」です。
ここから1時間くらいで行けます。




この標識に沿って行けば「西篭ノ塔山」に行けます。
往復40~50分くらいです。
今回はここから来た道を引き返しました。
夏に歩けばたくさんの花が咲いている登山道です。





下り道で再び下を見ました。
出発した駐車場とこれから行く池の平湿原が見えます。
駐車場にある白いものは残雪です。
ここまでくる登山道にも少し残っていました。
手前の大きな木は「シラビソ」です。
もう少しすると枝の上に大きな実がつきます。
淡い紫色をしていて鳥が止まっているように見えます。




イワカガミの葉っぱです。
ツヤがあって光を反射するので、「カガミ」に例えたようです。
花はもう少し経ってからでしょうね。
茎の先に小さな赤い花が下を向いて咲きます。
佐渡のドンデン山でオオイワカガミの花をみましたが、
花の数はそれよりは少ないのが特長です。
咲いたらきれいです。




バイケイソウが芽をだしていました。
これを「うるい(ぎぼうし)」と間違えて食べ、中毒を起こす事故が
あります。
白く粉を吹いて美味しそうですが、有毒ですから食べられません。
とるのは写真だけにしましょう。
周りにあるのは苔の仲間のようです。




きれいな「ヒメイチゲ」です。
まだ咲いたばかりのようです。
たくさんありましたが、これが一番美人でした。
もう少しすると、花が上を向いて葉っぱが垂れ下がります。
しばらく見ていたい姿でした。





駐車場に近いところはまだカラマツが芽を出していません。
冬枯れの様相です。
このカラマツが芽吹けばきれいでしょうね。
下で見たカラマツとは1ヶ月くらい遅いようでした。




駐車場で小休止してから、池の平湿原に向かいました。
ここから15分くらいで行けます。
山登りを遠慮?した仲間はみんなが降りてくるのを待ち切れず
先に行ったようです。
これから我々も向かいます。









鹿沢高原(その2)

2008-06-04 | 群馬の山

カラマツの新芽です。
やっと春を迎えました。
植物の遺伝子は立派なもので誰が教える訳でもないのに
春が来ればこのように目覚めます。
春がくると逆に眠くなるのは誰でしょう。




登山道の途中にシャクナゲが群生していました。
蕾は少なかったので、今年は休憩かも知れません。
葉っぱの形からアズマシャクナゲのようです。
アズマシャクナゲは淡いピンクの花を咲かせます。
毎年は咲かず3~5年に一度たくさん花をつけるようです。
奥秩父の十文字峠で山全体がピンクに染まっている姿をみたことが
ありますが、なかなか圧巻でした。




ガンコウランです。
岩場にしがみついていますが、これでも立派な木の仲間です。
花は梅雨時期に咲きますが、小さな花で目立ちません。
秋に黒い実がなります。
甘酸っぱくて美味しい実です。
ジャムにしてもいいです。
雌雄異株なので実がなる株は少ないようです。





最後の登りです。
ここを登れば頂上がみえます。
先頭はもう着いているのではないでしょうか。
曇り空でしたが、風がなくそれほど寒くはありませんでした。
登山口を出てから約40分くらいでした。





頂上にでる手前で東南の方向を眺めました。
白くみえるのは「高峰スキー場」です。
その上に黒斑山、その奥に浅間山がみえます。
もう少し晴れていればハッキリみえるのですが、
これで我慢しましょう。




頂上から北西の方向の眺めです。
手前の丸い山は湯の丸山、その奥のピラミッドが烏帽子岳です。
烏帽子(えぼし)の登りはかなりガレていてたいへんでした。
やはり今頃登ったのですが、カラマツがもう少し芽吹いていて
きれいでした。
遠くからでもよく目立つ姿の山ですね。
烏帽子の名前はこの姿からついたようです。

鹿沢高原(その1)

2008-06-03 | 群馬の山

山の会の総会で「鹿沢高原(かざわこうげん)」に行ってきました。
長野新幹線の上田駅が集合場所です。
参加者は総勢30名。年に一度の行事です。
上田駅からは迎えのバスで篭ノ塔山登山口に向かいます。
途中から林道に入りましたが、道の両側はカラマツの芽吹きが
きれいでした。





鹿沢高原は群馬県嬬恋(つまこい)村にあります。
嬬恋村は高原キャベツが取れるところで有名です。
バスはどんどん登って行きます。
このあたりはまだまだ新緑が始まったばかりのようでした。





上田駅から約1時間で池の平駐車場に着きました。
ここから東篭の塔山に登ります。
約1時間くらいでしょうか。
天気はまずまずでした。
平地より約1ヶ月遅いような感じでした。




早速、小さな妖精が出迎えてくれました。
「ヒメイチゲ」です。
背丈は10cmくらい、花の大きさは5~7mくらいでしょうか。
道の脇にポツンと咲いていました。





ヒメイチゲは名前の通り、小さい一華(いちげ)です。
なかなか咲いているところを見ることができません。
昨年は上高地で会いました。
明るくならないと花が開いてくれません。
気まぐれな花です。





登山道は両側がビッシリと熊笹に覆われていました。
まだまだ冬枯れの様相です。
シラビソやカラマツが多いところでした。
標高は1800mくらいでしょうか。
曇ってはいましたが、風がないので寒くはありませんでした。





だいぶ登ってきたところで振り返って見ました。
中央に小さく駐車場がみえます。
あそこから登ってきました。
ここは長野県と群馬県の県境にあたります。
右側が群馬県、左側が長野県です。
駐車場の奥に見えるところは池の平湿原です。
この山を登って降りたら、そちらにも周ります。
もうすぐ頂上です。

昨日、関東甲信、東海、近畿が梅雨入りしたそうです。例年より相当早いようです。
今朝も冷たい雨が降っています。しばらくは我慢の日が続きそうです。

薬用植物園(その4)

2008-06-02 | 日常の出来事

栽培禁止のケシの外にはたくさんの他のケシが咲いていました。
これはオニゲシといいます。
別名:オリエンタルポピーです。
名前の通り大きな花でした。




葉っぱや茎に細かい毛が生えています。
蕾にもたくさんの毛がありました。
葉っぱは細かく縮れています。
一度見れば忘れられないケシでした。





あまり花の中を覗くのは好きではありませんが、これだけは
覗いてみる気になりました。
変わった姿をしています。
花びらが散ると、真ん中の部分だけが残るようです。




こちらはヒナゲシです。
別名:虞美人草(グビジンソウ)というそうです。
葉っぱや茎、蕾に細かい毛があります。
このように毛が多いケシは栽培してもよいそうです。
たくさん咲いている姿はきれいですね。





アザミゲシと書いてありました。
葉っぱがアザミに似ていて花がケシに似ているからのようです。
メキシコが原産地だそうです。
江戸時代に観賞用として渡ってきたようです。
シロバナもあるそうですが、まだ見たことがありません。
きれいな色でした。




マリアアザミだそうです。
大きなアザミなのでオオアザミとも呼ぶそうです。
欧州原産で、葉っぱに白い斑点があります。
聖母マリアの母乳がこぼれてできた斑点だそうです。




何故かイブキトラノオが咲いていました。
夏山のお花畑を飾る花です。
伊吹山に多く、花の姿がトラのシッポに似ているそうです。
小さな花の集合体です。
花は上から順番に咲いてきます。
これによく似たムカゴトラノオというのもありますが、
こちらは下から順番に咲いてきます。
ハクサンフウロやマルバダケブキなどと一緒に咲いていると
きれいです。




春先からあちこちでたくさん咲いています。
ムラサキのランなので「紫蘭(シラン)」です。
ここでもたくさん群生していました。
花びらの下のギザギザがおもしろいですね。




シランのシロバナでシロシランといいます。
シロとムラサキでは変ですが、あまり深く考えないほうが
よさそうです。
昔は少なかったのですが、最近よく見るようになりました。
シランと一緒に咲いているとよく目立ちますね。

今回は「栽培してはいけないケシ」をみる目的でこの植物園に行きました。
毒草も成分次第では薬になるようです。
他にもたくさんの植物がありました。
春先に行っても楽しめるようです。
また行ってみたいと思いました。

薬用植物園(その3)

2008-06-01 | 日常の出来事
これが目的でした。


ここは「東京都薬用植物園」です。
「アヘン法で栽培が禁止されているケシ」が栽培されています。
普段は2重の柵で隔離されていますが、花が咲く一定の期間だけ外側の柵の
扉を開けて内側に入ることができます。
見慣れているケシより大きな花でした。





八重咲きも多くありました。
背丈も1m以上あり、強い感じです。
葉っぱが茎を抱いていて、茎や葉っぱが無毛です。
栽培してよいケシにはたくさんの毛があります。




こちらは赤い色です。
大きな花でした。
成長も早いようです。
内側の柵の間隔はやっと手が入るくらいの隙間です。
カメラをそっと入れて望遠で撮影しました。





淡いピンクもありました。
内側の柵から花までは3mくらい離れていました。
常に監視員がいるとのことでしたが、それらしい人は見ませんでした。
坐ってスケッチしている人がいましたので、もしかしたらその人が
監視員かも知れません。
「アヘン」はこのケシからでる液体を煮詰めて作るそうです。
ここでは研究用に栽培しているようでした。




ハナビシソウです。
空き地などにたくさん咲かせています。
たくさん咲いているときれいです。
いろんな色がありますね。






ハナビシソウのシロバナです。
オシベと真ん中のメシベが独特の形をしています。
花が菱形をしているので、ハナビシソウと呼ばれるようです。
オレンジと一緒に咲いているときれいです。




赤い色のシャクヤクです。
外の花びらと内側の花びらが違っています。
なかなかおもしろいと思いました。





こちらはピンクのシャクヤクです。
好きな色です。
淡い色がいいですね。
シャクヤクはボタンより遅く咲くので長く楽しめます。
まだ咲いているところもあるようです。
立って歩く姿を見たかったです。