尾根にでたとたん、視界が開けました。
正面に箱根の最高峰、神山は見えます。
右のシロっぽいところが大涌谷、その左が地獄谷です。
大涌谷はいつも噴煙をあげています。
噴出している湯で茹でた「クロ卵」は硫黄臭くて普通の
ゆで卵とは違った味がしました。
今晩泊まる宿は大涌谷の左下あたりにあります。
更に右に目を移します。
下に広がっているあたりが仙石原のようです。
秋はススキの穂で真っ白になります。
遠くにうっすらと山がみえます。
愛鷹(あしたか)連峰のようです。
愛鷹山、位牌岳・・・どちらもよい山です。
金時山
もっと右に目をやると、こんもりした金時山が見えます。
ここから歩いて約2時間で登れます。
少し、ズーミングしています。
左奥に富士山のなだらかな裾がかすかに見えます。
この日は富士山は雲の中でした。
冬は素晴らしい姿を見せてくれます。
天気がよければ南アルプスもクッキリ見えます。
古希を迎えられた「金時娘」さんはお元気で、毎日小屋に登って
美味しい味噌汁を作っています。
100回、200回、500回と登っている常連さんも多いようです。
マムシグサ
きれいな姿のマムシグサがありました。
この仲間にはいろいろありますが、マムシグサは葉っぱより上に
顔を出しているのですぐに分かります。
茎の模様がマムシの肌に似ているので、このような名前がついたようです。
本物のマムシにはあまり会いたくありませんね。
伊豆ヶ岳で大きなアオダイショウに会いました。
こちらはスルスルと道を譲ってくれますが、マムシは逃げません。
昔、登山道の草むらで出会って、にらめっこしたことがあります。
根気負けして、そっと除けて通りました。
ツクバネソウ(1)
ツクバネソウが咲いていました。
ツクバネソウは基本的に4の倍数になっています。
葉っぱが4枚、オシベが8本、メシベが4本に分裂しています。
花の後にクロっぽい実がなります。
その姿が追羽根の羽根に似ています。
それでこのような名前がつきました。
エンレイソウ
こちらはエンレイソウです。
もう既に花は終って実ができていました。
3が基本形になっていて葉っぱが3枚、外花披片が3枚、オシベが6本、
メシベが3つに分裂しています。
外花披片はきれいなムラサキイロをしています。
ツクバネソウ(2)
最初は葉っぱがたくさんあったので、「クルマバツクバネソウ」かと思いました。
しかし、よくみると花の姿が違います。
ツクバネソウの変種のようです。
オシベとメシベはツクバネソウと同じですが、葉っぱの数がちがいます。
写真では7枚しか見えませんが、もう1枚どこかに隠れていたのかも知れません。
同じ花でもたまにこんな「変わり者」に会うことがあります。
ニシキウツギ
ニシキウツギも健在でした。
まだまだたくさん咲いています。
花が最初は白くてしばらくすると赤くなります。
「ハコネウツギ」というウツギあります。
やはり白と赤の2色が咲きますが、箱根にはなくて海岸に咲くそうです。
箱根にないのになぜ「ハコネ」とついたのでしょう。
植物の名前には時々こんな紛らわしいのがあります。
明神岳の頂上はこの先です。