彦四郎の中国生活

中国滞在記

4年ぶりに、通常の祇園祭が復活した➊―祭りのいくつものクライマックス(前祭17日・後祭24日)、そして、それぞれの宵々山・宵山

2023-07-29 11:58:15 | 滞在記

 日本三大祭の一つに挙げられる祇園祭は、毎年7月1日から31日までの1か月間、京都市内の中心部や八坂神社(東山区)で行われる。祭のクライマックスの山鉾巡行(17日と24日)や神幸祭(17日)や還幸祭(24日)をはじめ、多彩な祭事が1か月間にわたって繰り広げられる。7月に入ると、京都市内中心部の町角のアーケードには、祇園祭の提灯が飾られ始めた。

 気象庁による今年の近畿地方の梅雨明けは、ほぼ平年並みの7月20日だったが、実際には7月15日頃には梅雨が明けていた。梅雨明けを最も正確に感知するのは、おそらく気象庁よりも蝉(セミ)だろう。梅雨明けを知ると、夜のうちに地中から出てきて近くの木に登り、そして脱皮して飛び始める。私の自宅近くの公園のイチジクの木には、7月15日にたくさんのセミの抜け殻が見られ、この日からセミの鳴き声が一斉に響きわたるようになってきた。この日は祇園祭の宵々山(よいよいやま)の日。

 7月15日(土)、祇園祭の宵々山の風情を見に、夕方の5時頃に京都・鴨川に架かる四条大橋を通りかかった。川辺にはたくさんの人が座り、涼(りょう)をとっていた。浴衣(ゆかた)姿の女性たち、たくさんの外国からの観光客も宵々山の風情を楽しみに来ていた。

 午後6時から午後11時までは、祇園祭の山鉾(やまぼこ)が立ち並ぶ四条通や烏丸通は、自動車の通行が止められ、歩行者の道路(歩行者天国)となった。

 午後6時30分頃になると、この二つの道路はたくさんの人で埋め尽くされていた。3年間にわたる新型コロナウィルス感染禍で、20年・21年は山鉾巡行は中止され、宵々山や宵山も中止された。22年には山鉾巡行や宵々山・宵山は実施されたが、会場は大きな制限がされることとなった。そして、この2023年、4年ぶりに山鉾巡行や宵々山(15日)、宵山(16日)が制限なしの通常開催として完全復活した。

 7月17日(月)の午前9時から祇園祭の前祭(さきまつり)の山鉾巡行が行われた。四条大橋に近い四条河原町交差点にはたくさんの人が集まり、山鉾の行列を見守った。

 山鉾の側面には美術的価値の高い織物が飾られ、「動く美術館」とも称される。この日の前祭の山鉾は23基が巡行。

 この山鉾の巡行も見ものだが、それ以上に、この前祭で最も勇壮で見応えのあるのが「神幸祭」だ。午後6時頃に八坂神社の山門前の道路(東大路と四条通り交差点)に集合した3基の神輿(みこし)[八坂神社の神様たちを乗せている]が、ここから京都市内中心部を練り歩き、市中に鎮座する。1か月間にわたる祇園祭は、全国的にも例を見ないほど、実に多彩な祭事が執り行われる祭りでもある。

 

 

 

 

 


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