彦四郎の中国生活

中国滞在記

FIFA World CUP・RUSSA2018❿「日本、コレア(韓国・北朝鮮)、中国」今後のサッカー三国志

2018-07-10 12:36:27 | 滞在記

◆この号が「サッカーW杯、ロシア大会」シリーズの最終号になります。(❶〜❿)

 7月7日(土)、中国時間午前2時より「ベルギーVSブラジル」の準々決勝の試合が行われた。事実上の決勝戦とも言われた試合。ベルギー:2―1:ブラジルで、ベルギーが勝利した。ブラジルもかなり健闘したが、ベルギーの硬い守りを崩すことができなかった。やはりベルギーの「赤い悪魔」は強かった。

 7月8日(日)、中国時間午前2時より「ロシアVSクロアチア」の準々決勝の試合が行われた。開催国ロシアの準々決勝進出に沸くロシア。私のサンクトペテルブルグの知人たちもきっと興奮しながら観戦しているのだろうなと思いながら、この試合を見た。ロシア2:3PK4:2クロアチアという結果。ロシアの監督が、大きく手を挙げながら、「もっと大きな応援をしてくれ」と多くの観客を鼓舞する姿も印象的だった。7月7日(土)、中国時間午後10時からの「イングランドVSスウェーデン」は、2―0でイングランドの勝利。

 準決勝のベスト4まで勝ち上がった「ベルギー・フランス・イングランド・クロアチア」、私は次の「ベルギーVSフランス」(7月11日<水>、中国時間午前2時から)に注目したい。決勝戦は7月15日(日)、日本時間午後12時(中国時間午後11時)となる。

🔴―2022年、2026年、そして2030年、この12年間の東アジア「日本、コレア(韓国・北朝鮮)、中国」サッカー三国志の行方―

 2022年カタールでのW杯出場を目指す中国だが、その出場はかなり難しいかと思う。次の2026年「メキシコ・アメリカ・カナダ共同開催」の大会への出場は可能性も高くなるかもしれない。2万校にも上る「サッカー重点校」の指定政策がそろそろ効き目を表わす可能性がある。中国は2030年W杯の開催国を目指す方針だ。

 この大会は、東アジアでの「中国、コレア(北朝鮮・韓国)、日本」の共同開催となる可能性も浮上してきている。いい意味で、これが東アジアの政治的、国民的な融和につながればそれはそれで有意義なことかもしれないと私は思う。この大会から、現在のW杯出場32か国から16チームが増加し48か国となるので、中国はほぼ確実に出場する可能性は高い。まだほとんどの中学校や高校でサッカーをする姿が見られない中国。「加油(ジャーヨ)―がんばれ中国」と言いたいが、中国のサッカーを縛る鎖の環境を、どのように切って行くのか注目したい。サッカーという競技は、他の競技と違って、本当のサッカー文化が育たない限り、即席に10年くらいで強い代表チームというものはできないスポーツだからだ。いずれにしても、本格的な「日中(韓北)」の新たなサッカー三国志が始まった。

 中国のインターネット記事や投稿には、試合終了後の日本サポーターの会場のゴミを集める様子、日本代表チームが試合終了後(ベルギー戦)、ロッカー室を美しく掃除して立ち去ったことなども、「美しい日本人の行為」として掲載もされていた。今回のロシアW杯の日本チームを見た中国人の多くは「日本から多くを学びたい」という気持ちとなったことは間違いないのだろう。

 2014年のブラジルW杯の日本代表監督だったザッケローニ氏は、日本代表が去った後のロッカールームが、きれいに掃除されていたことについて、「世界中が驚いているが、私は特に驚いたりはしない。日本人も驚かないだろう。いや、なんでこんなことで騒がれるのかと、別の意味で驚いているかもしれない。それだけ、日本での当たり前は、世界では貴重なことなのだ。日本はピッチの外でも誇りをもっていいと思う。」と語っていた。

◆―日本に厳しい韓国メディアさえも「日本代表チーム」への賛辞を送った―

①韓国スポーツ新聞『スポーツ東亜』:「日本は負けた。だが立派な戦いだった。ベルギーを崖っぷちに追い詰めたが、ベスト8には一歩届かなかった。グループリーグ第3戦でのひどいボール回しで全世界から非難された。しかし今回の善戦で日本サッカーの底力を見せつけた。」

②韓国大手日刊紙『韓国日報』:「日本のw杯の旅はここで終わってしまった。それでも日本は自分たちのスタイルを貫き、はっきりとしたカラーのサッカーを披露し、底力を見せた。敗北したものの、ショートパス中心の簡潔な和製サッカーを取り戻し、国際舞台での競争力を立証したのは大きい意味合いを持つ。」

③オンラインメディアの『オーマイニュース』:「アジアサッカーに残った最後のプライドを日本は守り抜いた。自信あふれるテクニックや組織力でベルギーを窮地に追い詰めた。」

◆韓国代表新監督にハリルホジッヂ監督の名前も?

  グループリーグ第3戦で、ドイツを破った韓国代表チームだったが、ベスト16には進めなかった。代表チームが韓国に帰国し、空港で記者会見を開いた際、玉子が2つ選手たちに向かって投げられたという記事を読んだ。かなり興奮しやすい国民性を持つと言われている韓国人だが、「韓国の評判」は「世界国別評判ランキング」を見ても やはり「評判はもう一つ」なのだろう。

 このランキングは、経済規模上位55か国が対象で、「環境・暮らしの質・社会の安全・政府の透明性・経済状況」などの項目があり、それらを合算して国をランク付けしている。今年のランキングによれば、世界で最も評判の良い国は「スウェーデン」だった。日本は昨年の12位から8位に、韓国は昨年の35位から31位に。55ケ国中31位では、「評判が悪い国」に大別されるのかもしれない。

 その韓国サッカーチームの時期代表韓国にハリルホジッヂ前日本監督の名前も挙がっているとの報道もあるが、真偽のほどは?

◆「たかがサッカー、されどサッカー」という、世界が最も注目、熱狂させるスポーツがサッカーという競技の魅力なのだろう。野球はその足元にも及ばないのだろうかな‥‥。

◆このシリーズを終わります。