MITIS 水野通訳翻訳研究所ブログ

Mizuno Institute for Interpreting and Translation Studies

お知らせ

来月からこのサイトをMITIS(水野通訳翻訳研究所)ブログに変更します。研究所の活動内容は、研究会開催、公開講演会等の開催、出版活動(年報やOccasional Papers等)を予定しています。研究所のウェブサイトは別になります。詳しくは徐々にお知らせしていきます。

『同時通訳の理論:認知的制約と訳出方略』(朝日出版社)。詳しくはこちらをごらん下さい。

『日本の翻訳論』(法政大学出版局)。詳しくはこちらをごらん下さい。

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翻訳研究新刊2点

2005年01月24日 | 翻訳研究
風邪、依然としてなおらず。今週中に修士論文10本熟読、レポート読み、成績評価、他の仕事をしないといけない。

というわけで今日はお休みのつもりだったが、到着した本があるので簡単に紹介。

Miller, J. S. (2001) Adaptations of Western Literature in Meiji Japan. New York: Palgrave.
比較文学の人が書いた明治時代の日本の翻案についての本。(そのまんまです。)たしかに原典を神聖視した受容があった反面、翻案も同時にずいぶん行われていたわけだ。当時の日本人が翻訳に対してこのような分裂的態度を取ったのはなぜなのだろうか。それにしてもこういうテーマの本が出版できると言うことが驚きだ。

Hatim, B. and Munday, J. (2004) Translation: An advanced resource book. London: Routledge.
これは翻訳研究専攻の修士課程の院生向けテキスト。体系的に翻訳研究の理論と実践を学べるように作られている(と著者は言っている)。もうちょっと見てみないと分からないが、たぶんMundayのIntroducing Translation StudiesとThe Translation Studies Readerをつなぐという位置付けになるだろう。翻訳研究は確かに範囲が広すぎるのだが、最初から一つのテーマや分野に自己限定してしまうのはやはりまずいのだ。