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外国人介護福祉士、不合格なら帰国も

2013-01-26 19:18:27 | 多文化共生
(以下、静岡新聞から転載)
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27日に国試 外国人介護福祉士、不合格なら帰国も(2013/1/25 14:30)

 経済連携協定(EPA)に基づいてインドネシアとフィリピンから2009年度に来日し、県内の特別養護老人ホームなど7施設で3年間の実務経験を積んだ介護福祉士候補者14人が27日、初の国家試験に臨む。施設側の事情で、不合格なら帰国を余儀なくされる候補者もいる。合格して日本で働き続けたい候補者と、3年間育てた人材を手放したくない施設―。双方に緊張感が募っている。
 静岡市駿河区の特別養護老人ホーム小鹿苑でパートとして働くインドネシア人ユネンシ・エカ・ヌルマラさん(25)は試験勉強に追い込みをかける。今回不合格でも、得点などで一定条件を満たせば、あと1年滞在して再受験できる。それでも「早く正規職員になるために一発合格したい」との思いが強い。高齢者の少ない母国に帰っても介護の仕事はない。「職員として施設で働き続けたい」
 加藤みどり施設長はユネンシさんを「年長者を敬う国柄から、利用者への接し方が丁寧で優しい。語学が身に付いた今は貴重な戦力」と評価する。「優秀な人材。帰国してほしくない」。合格を強く願う。
 県内の他の受け入れ施設も、候補者の能力や利用者からの人気の高さを認める。ただ、県の調査によると1人を3年間受け入れるのに施設側の持ち出しで約1千万円の経費がかかる。「候補者は労働者でなく研修生」(厚労省)であるため、夜勤など一部を除いて介護報酬の算定基準となる人員に数えられないからだ。
 浜松市内の施設は、将来深刻化する人材不足に備えようと複数のフィリピン人を受け入れた。10年度以降も受け入れを続ける意向だったが「人件費の持ち出しと試験対策にかける人的な負担が重すぎる」としてやめた。今回の試験で不合格なら帰国を求めるという。「全員仕事ぶりは申し分ない。残ってほしいがやむを得ない」と人事担当者。合否の行方を、固唾(かたず)を飲んで見守る。

 外国人介護福祉士候補者と国家試験 インドネシア人は2008年度から、フィリピン人は09年度から受け入れが始まった。県内の施設は同年度に両国から初めて受け入れた。候補者は3年間の実務を経て国家試験を受験できる。08年度入国のインドネシア人94人が11年度に受けた試験の合格率は、日本人を含めた全体の63.9%に対し37.2%だった。期限内に合格すれば、候補者は介護福祉士として日本で就労し続けることができる。

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