毎日書かない作業日誌<アーカイブ>

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Nマンション・手すりの補修(1)

2012-06-11 10:58:00 | ★現場出張
 先日下見を行ったNマンションの現場行き。手すりの腐食部分の交換作業です。


 腐食の具合は↑こんな感じ。

 角パイプは密閉構造にすると雨水の浸入が無く、一見、耐久性が有りそうに見えますが、実は一番腐食し易い部材でも有ります。それは結露によって引き起こされる内部腐食で、結露で生じた水がパイプ内部溜まり、内側から腐食してしまうというものです。外側は小さな腐食穴に見えても、内部には既に広範囲に腐食が広がっている状態で、その腐食穴の補修を行なう場合は広範囲な部材の交換が必要となってしまう場合がほとんどです。


 板厚の有るパイプ等をアセチレン・ガスで切断する場合、内部が結露水で満たされている為になかなか火がとおらない時も。そんなときはカッティング・サンダーやドリルで穴を開け、内部の水を抜いてからの作業となります。(油の様な真っ黒な水が勢い良く飛び出してきます。服に着いたら、落ちませんよ。)


 腐食部分を撤去後、新しい部材に交換しての溶接作業となるのですが、大抵は溶接部分の板厚は腐食によって薄くなってしまっているので、溶接アークを飛ばす度に母材がアルミ箔の様に溶けてしまうので溶接には苦労します。溶接電流を低くする事で母材の溶失は軽減出来ますが、当然溶接箇所の溶け込み不良が発生します。つまり、諸刃の状態です。

 この現場の場合、バルコニーの床はシーリングされてある為、部材のカットにはカッティング・サンダーを使用したのですが、刃の厚み分だけ交換部材との間に2~3mm程の隙間が出来てしまいます。おまけに腐食で薄くなってしまっている部分を溶接するとなると...結構時間が掛かってしまいます。なので、思う様に作業は捗らず...。明日は仕残り分を終わらせる予定です。(しかし、明日は雨になりそうですね。)