昨年10月に対策を行なった物件で、再度の雨漏りが発生!引き続きの対応となりました。
以下、状況のまとめ。
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【7/4】 依頼主さんより、天井から1ヶ所雨漏りしてると連絡有り。6/30に割と強い雨が丸一日降ったので、その時の雨水が断熱材・天井ボードに染みて数日後に雨漏りとして視認された模様。
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【7/9】 現場作業をこなした後、対策の為現場行き。雨漏りしている箇所は、前回と同じく折板屋根の継手部分。対象の天井ボードを外して、断熱材を撤去。かなりの水分を吸っているのでかなりの雨水が入ったみたいです。
ここで、昨年10月までに行なった対策を確認。雨漏り箇所は屋根材の継手部分の通りだったので、前回の対策を整理。
①折板屋根の継手部分の底(←場所によっては5mmほどの隙間有り)をコーキング。⇒雨漏り継続。
②底をコーキングする事で内部を伝う水が抜けなくなり溜まってしまって雨漏りすると判断して、底のコーキングを除去。谷の部分をコーキング。⇒雨漏りストップ。(←昨年10月)継続で様子を見る事に。⇒今夏、雨漏り再発。
そして、今回の対策。やはり、継手の隙間が怪しい(←台風などの風雨の際、この隙間から入って来そう)ので底の部分を部分的にコーキングを実施。
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【7/13】前日夕立で雨が降ったので、状況を確認に。前回と違う場所で雨漏りが発生。現象を見極める為、屋根の継手部の全ての底部のコーキングを実施。この状態で更に様子を見る事に。
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【7/19】前日夕立で雨が降ったので、状況を確認に。天井ボードに雨染みは見当たりませんが、ボードを外して見ると裏側に水溜りが。コーキング前と状況は変わっていない模様。
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前置きが長くなりましたが...そして本日の対策。
この折板屋根の施工状況を確認。屋根の全長が長いので、中間部で継ぐ様になっています。継手の重なりシロは、タイトフレームのボルト部から上に200mm。下に150mm。計350mm。コーキングを打ってからの折板の施工は必須ですが、この屋根はコーキングは打たずに施工。屋根材の裏面には防滴対策にペフが貼られていますが、天井裏から見ると継手部分に
ペフが噛み込んでいます。
今日現在の状況を確認。
屋根中間の継手通りは、山・谷・底とも全てコーキングでシーリング済み。ナットの緩みから生じる隙間から雨水が入る事も有りますが、全てのナットは増し締めさてナットの周囲もシーリング済み。この状況から、継手部から雨水の浸入は考えられません。
では、なぜ継手部分が雨漏りするのか?
逆に考えると、継手部分がガッチリとシーリングされて雨水が抜けきれずに継ぎ手部分に袋状に溜まって継手部の通りから漏れ出しているおそれが...。
そこで軒先部を確認。
折板の重なり部分に隙間。
軒先の化粧フレームの下に、折板重なりの僅かなずれ。
通常なら、この隙間を伝って流れる雨水も継手部分はすんなりと流れて行くかも知れません。(←これが当たり前)しかし、この屋根の場合は継手部をシーリングしてある為、もしかしたら継手部に水が溜まってしまう様になっているかも知れません。
念の為、この部分のコーキングを実施。作業の途中で雨が降り始めたのでストップ。天井裏を除くと、コーキングを実施した箇所は雨漏りが止まっているみたいです。未実施の部分は相変わらず漏れていましたが...。続きは、天気が回復してからです。