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第23節 栃木戦

2014-07-31 17:47:31 | ファジアーノ岡山
 福岡に良い勝ち方をしたあとで、あまり得意でない同期栃木との対戦。

     久保
   片山  妹尾
三村 上田  千明 田中
 田所  後藤  久木田
     中林

 FWは怪我人が続出する中、林が移籍。ボランチは島田が復帰しているがまだ千明が先発。このところ復調というかパワーアップした千明のプレーには注目だ。CBも近藤、植田が復帰する中で田所、久木田が先発。今の岡山に求められるDF像は彼らのようなタイプなのだろう。

 それはこの試合が始まって強く感じた。というのも栃木のDFラインのパス回しの甘さを目にしたからだ。DFラインでうまくボールをまわせないために雑なボールを前に蹴ることが何度もあった。それはそのまま岡山のチャンスに繋がっていた。対する岡山はDFラインでなく中盤より前でボールを失う形であり、カウンターのリスクを低減できていた。
 とは言え試合開始直後は非常にオープンな試合となった。ファジアーノの試合がここまで開始直後にオープンになるのは珍しい。栃木はメンバーが変わってもいつも通り速攻主体のチームだったが原因だろう。とにかくボールを奪ってからが速い。だが岡山のCBはスピードがあるので後手になっても対応できた。そして攻撃は中央・サイド両方から仕掛けられたため、わずかながら岡山が主導権を握っていた。多分久保がもう少し周囲が見えたらもう少し早く得点できていただろう。現状は中央で敵・味方両方のターゲットになって、その中で何度かうまくつなげるというプレーだ。もう一つ上に行くにはもう一つ上の役割を担ってもらわないと困る。特にポジショニングの悪さに起因する周囲との連携不足は何とかしないと、この日もあったようなカウンターのターゲットになってしまう。

 そんな中セットプレーから久保のシュートのこぼれ球を久木田がゴール。やはり彼はゴールへの嗅覚と落ち着きを持った良い選手だ。逆に久保は何度もあった十分な体制でのチャンスを生かせない。それが2試合連続ゴールと無得点の差を生む。2点目は後藤がセットプレーから見事なゴール。上田が加入して、あれだけ良いボールが来るのだからセットプレーはもっと生かせても良い。
 そして前半最後には田所のスルーパスに片山が抜け出し、マイナスの折り返しを妹尾がゴール。CBがあのスルーパスを出せるのが強みだし、あそこへ走りこめる片山が強みだ。そして妹尾。あれだけ落ち着いてシュートできるようになったことが成長だし、あそこへポジショニングできるのもセンスの良さだ。この日はこのプレー以外でもボランチとFWの間をうまくつなぐ役目を果たしていた。昨年まで民均がやっていた役目を果たせるようになってきている。石原と二人で切磋琢磨して欲しい。

 この日はこの時点で殆ど試合は決まっていた。なので後は圧倒して無失点で終わるだけ。せめて3-0で終わっていればプレーオフも期待できたのだが最後に失点。植田が相手をルーズにしてしまった。あのプレーをみると田所を使いたくなる理由もわかる。

 という3-1の試合。栃木のようにラッシュしてくる相手に対し、それを上回って圧倒するような前半の戦い方はちょっと驚きに近いくらいだった。チームが自信を持ちつつあるのではないだろうか?まあこういうときに落とし穴にはまるのが岡山で、後半戦失速するのが岡山だ。今季は一味違うところを見せて欲しい。そうすれば上も見えてくるだろう。それでは勝手に採点。

久保(5.0)数年前なら合格点
片山(6.0)雑さが減れば
妹尾(7.0)うまく間を埋めた
三村(6.5)惜しいまではいく
上田(6.5)当たり前にプレーしすぎて目立たない
千明(6.5)かなり前への意識が高まった
田中(6.0)相手サイドを脅かした
田所(7.0)攻守ともに合格点
後藤(7.0)本当に休まず安定してプレーできている
久木田(7.0)MOM。流血しながら戦う姿でMOM。
中林(6.5)平常どおり

押谷(5.5)少し欲張った。久保との組み合わせはイマイチ
近藤(5.5)高さへの対策だったが万全とは言えず
植田(4.5)残念な復帰戦

影山(6.5)
 コメントどおり無失点で、かつ、もう1点取れるようなチームにして欲しい。つまりJ1仕様になるということ。