Motor Sports Sound

車とスポーツと音楽と

第21節 讃岐戦

2014-07-14 00:43:42 | ファジアーノ岡山
 初の瀬戸大橋ダービー。岡山県民にしてみると香川は最も身近な県であり心理的にも最も近い県で、敵対心など無く、どちらかといえば讃岐も応援対象に入る感じだ。なのでダービーといわれても殺伐とするというより一緒にするお祭りという気がする。

     久保
   押谷  片山
三村 千明  上田 田中
 田所  後藤  久木田
     椎名

 前線を久保、押谷に変えてきたが、正直この組み合わせに良いイメージが全く無い。押谷は王様プレーをしたいし、久保は周りの助けが必要な選手。これでは前の連携が雑になってしまう。
 対する讃岐の北野という監督はJFL時代から岡山を意識した発言が多く、ちょっと口も悪く挑発的な発言をする。個人的には影山もそのくらいメディアにサービスしろよと思う。あれだけメディアへ意識付けしてくれるのはありがたい。やっているサッカーも熊本時代から結構面白いと思っていて、熊本も監督を変えなかったらもう少し順調な成長をしていたかもしれない。そんな監督はファジアーノ向けに普段と違うフォーメーションで挑んできた。

 讃岐はシーズン当初は本当に苦戦していたが、途中で開き直ってからは弱者ながら自分たちのサッカーを積み重ねている感じで、このまま順調に行けば残留の可能性も出てきたのでは無いだろうか?この日も試合を見ていると、やっぱり選手の質は岡山より落ちるが、単に守るサッカーではなく、自分たちのサッカーをするための我慢をしながら地道にプレーしているところを感じられた。この日の戦術では間違いなく讃岐が上だった。
 そもそも対策されたとか言う以前に岡山の選手の気持ちが緩かった。下位チームだからと舐めていたような感じだった。そこに狙ったようにサイドを突かれてCBを広げられ、そのスペースへ入り込まれる。結局最初に慌てて対応したことがこの日の試合の流れを決めてしまったように思う。

 攻撃は岡山はある程度主導権を握れた。しかし讃岐ははっきり下がってスペースを埋めるサッカーで(TVでは6バックといわれていた)、岡山の攻撃がポゼッション主体なので、攻撃するころにはスペースが消えていた。特に両サイドは2枚使って完全に塞がれていた。最近の岡山の攻撃がサイドで優位を作っていることをよく理解した守り方だった。
 対する中央は予想通り連携の取れないFWがチャンスを作れない。特に久保はプレー時の視線が低いので、ボールを受けたあとが非常に下手でどうしても周囲とタイミングがズレてしまう。CFWがそんな状態ではボランチはカウンターが怖くてあがれない。そもそも久保は昨年の入れ替え戦でシュート0に抑えられた選手。北野監督の中では対策は完全に出来上がっていたのだろう。この日も全くシュートを撃てないままだった。

 決定機は岡山が多く流れは讃岐が握る、という試合は後半勝負に。カウンターさえ気をつけておけばどこかで相手のミスが出て勝負が決まるだろう。そんな予測をしていた。
 しかしその予測を変えたのは相変わらずの選手交代だった。林を投入。それだけでも正直意味がわからなかった。ただでさえ連携が取れていないのに、どの組み合わせにしても更に連携が取れそうにない。更に交代は田中で片山が右WB。秘策でもあるのか!?と思わされたが、そんなものは全く無かった。
 そして投入された林は、いつものように何でもしようとする。守備までしようとする。するともちろん攻撃は不足する。そこへ讃岐はフォーメーション変更。完全に讃岐ペースなったところでCBが動かされ、右サイドを突かれ、失点。完全に監督の差による失点だった。まさかカウンターとセットプレー以外で失点するとは思っていなかった。

 その後ようやく久保を下げて石原。先にそれでよかったんじゃないの?というかそれが先発で良かったんじゃないの?怪我していたらしいが。ただこの時点でも後手を踏んでいるので、讃岐の選手交代に対応しきれず攻め込まれ続け、セットプレーから更に失点。試合終了…。本来この試合はここで終わっていた試合だった。ただ讃岐の選手は今季まだアウェイで勝ったことが無かった。2-0で調子に乗ってしまった。不必要にラインを上げて岡山にチャンスを与えてしまっていた。そこで清水も入って攻撃的になれば讃岐の守備であれば破れてしまう。普通の相手ならまずありえない展開だった。

 という2-2の試合。実質敗戦だった。あの多くの観客の前で惨敗しなかったことだけが救いだ。戦術でここまで負けてしまうといくら補強しても上には行けないだろう。讃岐はこの試合がきっかけになるのではないか?という試合だった。少なくとも北野監督はしてやったりの試合だろう。引き分けで悔しいだろうが笑いが止まらなかっただろう。
 いずれにしろ岡山にしてみれば大きな貸しを作った感じだ。アウェイ香川ではちゃんとしたサッカーをして、ちゃんとした試合を見せて欲しい。勝敗はそれからでいい。それでは勝手に採点。

久保(3.5)開幕時にチームが苦戦した理由がハッキリした
押谷(5.5)得点まではほとんど機能せず
片山(4.5)スペースを消され、良さを消された
三村(6.5)厳しい中左サイドは支配していた
上田(5.0)後ろに閉じ込められた
千明(5.0)相手にパスコースを閉められた
田中(4.0)この日は不在。最初のプレーが全てだった
田所(6.0)大きなピンチも作られず
後藤(5.0)DFを広げられ混乱した
久木田(5.0)相手に振り回された
椎名(4.5)2点目は止めないといけないプレー

林(5.5)いつも通り触っていたが
石原(5.5)サッカーがシュートを決めるゲームで無ければ
清水(6.0)いないと価値がわかるし、出ると安定する

影山(0.0)
 監督として最低の試合。対策され、後手後手になり、最後まで効果的な策を見出せないままだった。片山のサイド起用は本当に最低の采配だった。