森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

たいへんな秋

2023-09-02 | 日記


 長い長い暑い夏がやっと終わりました。
森周辺の景色もすっかり秋らしくなって、トンボや蝶が
飛び交っています。
今年の夏は北海道観測史上最高温度の夏だったそうです。
この森でも真夏日が数日あって、何年かぶりに物置の奥
から扇風機を引っ張り出して回しました。
リモコンは壊れていましたが、本体に問題はなく左右に
可愛く首振りもできて、一夏中役に立ってくれました。
この先、毎年使うことになりそうなので、出しやすい
ところにしまおうと思います。



 コロナも下火になり、記録的に暑かった夏も終わり、
今のところ台風もそれているし、やれやれ久しぶりに
穏やかな秋を迎えられるなと思っていたら、
いや~たいへんなニュースが飛び込んできました。
中国の日本水産物に対する輸入停止です。

 近年の道南はかって豊富に獲れていたシャケ、イカ、
サンマがまったくの不漁で、長いこと漁業者の苦労が
続いていました。
そんな中でもホタテ漁は、養殖も天然ものも良好な
漁獲量があり、安定した収入源として継続されてきました。
ですから、他の魚種からホタテ漁に転換する漁業者も
かなりいたそうです。
今や北海道のホタテは全国のホタテ生産量の99%を
占めていて、それは北海道の漁業を支えているといっても
過言ではありません。
そして、なんとその道産ホタテの70%が中国へ輸出
されているそうです。
道南地域、とくにこの近くの噴火湾の町々はホタテの
一大生産拠点となっています。
それだけにショックが大きかったのです。
この先どのように推移していくのかわかりませんが、
中国はかねてから計画していたことのようですので、
簡単には戻らないでしょう。

 政治家はWTOに提訴するとか息巻いています。
とうぜんWTOの裁定は「中国は不当」となるでしょうが、
その場合でも中国が「買わないよ」と言ったらそれまでのこと、
押し売りはできません。
国は当面は約束どおり、漁業者に対して風評被害の補償をおこなう
しかありませんが、コロナに続いて打ち出の小槌を振りつづける
のも疲れることです。

 森は夏花はすっかり終わって、秋の小さなの花とキノコが元気です。
名前も知らない、不思議な形のキノコが次々と姿を見せています。
もうすぐ楽しみな収穫の時期がきます。