みなづき
2023-06-04 | 日記
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/67/2cdaa1cd8b1d7a934687ec0145356ce8.jpg)
相変わらず降ったり止んだりの暗いお天気が続いています。
台風の影響なのか、昨日はこの地区に雷注意報がでていました。
さらに、すぐ近くにクマのふんが見つかったことで、「クマ注意報」
なるものもでました。早朝や夜間は外出自粛です。
今年はクマの動きがたいへん活発で、札幌の小学校の敷地内にも
現れていますから子供たちが心配です。
あっという間に六月、夏に入りました。
台風が来てもおかしくない時季です。
毎日よく降るのに「水無月みなづき」とは、どういうことですか?
なんて考えてしまいますが、その昔は「水の月」といった意味合い
だったようです。
十月の「神無月かんなづき」を出雲では「神在月かみありづき」と
いいますが、それとは少し違いますね。
それにしても「水無月」「神無月」なんて、なんと風情のある
表現なのでしょうか。
昔の日本人の繊細で情緒的な心を感じます。
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松尾芭蕉は数多くの夏の名句を残しています。
中でも、自分がいちばん好きなのがこれです。
朝顔に我は飯食う男哉 芭蕉
芭蕉がこの句を詠んだのは三十九歳のときです。
まだ「おくの細道」へ出る前です。
今の年齢にすれば六十歳を過ぎていると思われますが、
そんなオッサンが朝顔を眺めながら飯を食らっている。
ただそれだけのことなのですが、なぜか心に染みるのです。
たぶん今の若い人たちの俳句、短歌ブームの中にあっては
「こんなことが句になるんですか」といったところでしょう。
芭蕉はさまざまな思いを込めて詠んだらしいのですが、
とにかく老人がボーッと外を向いて朝飯を食っている後ろ姿が
自分に重なってきます。
しかしそれが、けしてさびしくはないのです。
いろいろな絵が連続的に浮かび上がってきます。
芭蕉はこのあと十年ほど生きますが、この間に多くの名句と
紀行文を残しています。
六月六日は芒種、十一日はいよいよ入梅です。
まだまだ、このぐずついたお天気は続きそうです。
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