高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

研ぎ場

2020年05月10日 02時31分11秒 | 工房
今年は、ゆったりとした時間がある。

工房オンセの研ぎ場を紹介しよう。

刃物は定期的に研がないと、切れ上がってしまいます。



刃物が切れないことには、話に為らない!
今日は、切り出しナイフと幅取りナイフを研ぎあげた。
このナイフも私が訓練校に入った時に買った物だから、もう35年も使っている。



ここが工房オンセの研ぎ場だ。

刃物を研ぐには、砥石がちゃんとしていなければ為らない!
砥石に刃物を擦りながら研ぎあげていくので、当然、砥石がすり減ってくる。
砥石は使った所だけ減ってくるので、研いだ後に、「面出し」という作業をするのだ。

これはすり減っていない所を、すり減った所と同じ高さに為るように、削り取って、平にしなければ為らないのだ。



この写真で、砥石の下に斜めに溝が彫ってある石があるのだが、これが面出し用の砥石だ。
砥石を直すのに、目の粗い溝を掘られた砥石で削るのだ。

どうやって、凹んだ所を判断するのか?というと、写真の様に、砥石に鉛筆で軽く〇を書き、砥石を削ってみると、
凸の部分に書かれた鉛筆は削られて無くなってしまうが、凹んだ部分には、鉛筆の線が残る。



こんな感じだ。

これを繰り返し、繰り返し、





段々と小さくなっていく



最終的に、鉛筆が全部消えれば、全部が凸凹が無く、平らな状態に戻った。



少しの凹みに合わせるには、他の大部分の凸を削らなければ為らないので、相当な労力が居る。

刃物を研ぐよりも、砥石の面出しの方が疲れるかな?😢


コメント
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