私は自他共に認める焼肉好きだ。出張に出たときに美味しい焼肉屋を探すのが趣味だ。焼肉屋探しには力強い相棒が居る。こいつだ。
「焼肉好きの翻訳家」の名紙を持って徘徊するこの男、鈴木だ。しかし、いつも、こいつと焼肉屋に行っても割り勘で二人で2万円以上掛かってしまう。なんか?損だな。と、いつも思っている。2年前、横浜に来たときもこいつと、まず、居酒屋で軽く一杯、その後、横浜駅そばの「豚の珍味専門店」でもう一杯。その後、長者町の「闇市倶楽部」にやって来た。そこでも、二人で2万円。何でこんなに掛かるのか?不思議でならなかった。
今日の朝のウォーキングで、移転していた「闇市倶楽部」を見つけた。「今日は一人で行ってみよう!」とやって来たのだ。
私は赤味の肉よりも内臓系のホルモンが好きだ。まず、ホルモンの3種盛り合わせ、キムチ、生ビールを注文。 「旨い」。以前新宿ホルモンに職人仲間と行った事があるが、それは、噂負けであった。素人のミーハーを目当てにしたお店であった。その点、この横浜闇市倶楽部は大人のホルモン好きに対応できる店である。断然、こちらの勝である。
ホルモンの次に頼んだのが「子袋3種盛り」子袋とは豚の 子宮や卵管の事である。私はこの子袋が好きでこれが鮮度良く提供できるか?どうかで店のランクを決めている。なんと、子袋も出産豚と未経産豚に分けられる、それぞれと卵管の元の部分で「3種盛り」。美味しかった。キムチも旨い。新宿ホルモンのように素人相手に格好をつけている店とは訳が違う。完全に軍配は闇市倶楽部の勝だ。
一人で生ビールを2杯と麦焼酎を1杯。ホルモン、子袋、キムチなどを食べて5000円台であった。やはり私がいつも食べているのは5000円くらいで、あいつが15000円食べていたのだ。食べ物屋を梯子して、3軒目の焼肉屋でどうして2万円も掛かるのかやっと判った。あいつが15000円分食べていたのだ。