2019年7月3日梅雨の暗い空の日が続いています。
国立西洋美術館で、「松方コレクション」を見てきました。(~9月23日まで)
この美術館は、松方コレクションを収蔵する目的で設立されています。
100年前の日本に松方幸次郎という神戸の川崎造船所の社長だった人が
自分のためではなく、多くの日本の若者に西洋画を見せたいと1916~1927
年頃ロンドンやパリで、名画を3000点以上買い集めました。
その後、造船所の経営破綻、ロンドンの倉庫火災、第二次世界大戦・・・・
などの苦難の道をたどった名画たちが、今回「松方コレクション」として
展覧されています。
開館60周年を迎える今年、「松方コレクション展」を館長着任時から構想
していたという馬淵明子館長の思いと、実業家であり、美術コレクター
でもあった松方幸次郎のドラマと、印象派の作品の数々が拝見できました。
モネの「睡蓮」 コレクション展の中でも大きいので破格の輝きでした。
西美の顔、宝です。松方さんが直接ジベルニーのモネの家へ行って買わせて
もらったそうです。新館1階の展示室(常設展)にいつも飾ってあります。
「カレーの市民」オーギュスト・ロダン
中世百年戦争の時代、フランス・カレーの町を守るために犠牲になった
6人の市民の記念碑として制作。 前庭にいつも見られます。
「葉を落としたジャ・ド・ブッファンの木々」ポール・セザンヌ
「座る女」油彩 藤田嗣治 この絵は初めて見ました
中庭、と、1979年に増設された新館は、ル・コルビュジェ門下の前川国男が
設計担当したそうです。
常設展示室は、写真撮影が許されていますので、(企画展は勿論ダメ) コ コレクション展以外の写真を使用させていただきました。
松方幸次郎は、50歳すぎから、「時間つぶし」だと言って美術収集を始めた
そうですが、潔く豪快で人間味あふれる、魅力のある人物であるのが
関連書物からうかがえて、こんな人を 映画かテレビドラマにしてくれたら
いいのに・・・と、思ってしまいました。