12月11日 天満敦子さんのヴァイオリンを聴いてきました。
今回の演目は、フアンなら大半はおなじみ、初めての方も
聞き覚えのある曲が登場したので、楽しめました。
「いのちの電話」開局25周年記念の催しでした。
今年の4月に初めて天満さんのコンサートにいって、
天満さんのストラディバリウス「サンライズ」の胸に響く音色に
魅了されました。それ以来ドライブでは、必ず彼女のCDを
聞き続けて フアンへの道をまっしぐらに歩いてきました。
高樹のぶ子(芥川賞作家)の手によって「百年の預言」(2000年)という
ルーマニア民主化を背景にした恋愛小説が話題になりました。
この主人公の妖艶なヴァイオリニストは 天満さんがモデルだと
言うので、早速読みました。主人公の2人は金沢で生まれ育ち、
外国の舞台はウイーンが多く、大好きな土地ですので、興味がわきました。
が、あまりに、あまりに妖艶すぎて、「どこまでが天満さんなの~?」
「どこが創り話なの~?」と心配で、心配で 次に
彼女の自伝 「我が心の歌ー望郷のバラード」(文芸春秋社) を読んで、
生まれこし方、音楽に対する情熱、天才を天才として慢心せず
いまだに音楽の原点に立つために 恩師の住むアムステルダムを
訪ねて、勉強を怠らない生き方を知って、安心してフアンになりました。
天満さんは「モデルは私ですが、行為はのぶ子です」・・・と笑ってましたよ。
前日まで、天満さんは塩釜の学校で「出張演奏会」を開いたそうで、
ヴァイオリンを習う児童と協演する一幕もあったそうです。
「小学生のころ、はじめて学校でプロのオーケストラの演奏を聞いて、
音楽ってイイナ~と思った」 からだそうです。
子供たちから感想文が寄せられるのは・・・うれしいそうです。
今朝の朝日新聞 「天声人語」の冒頭に
ピアニストの腕前を測る鍵の1つは小さな音だという。
「美しく、つぶの揃った小さい音」 こそが表現の幅をひろげる・・・とありましたが、
ヴァイオリンとてしかり。それを受け止める今日の聴衆は品格高い人ばかりでした。