はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

遠江33観音4-2

2010-05-22 16:05:32 | 寺社遍路
遠江33ヶ所観音霊場巡り4-2回目        2010/05/17


   3.6k   1.6k   2.3k   1.4k    7.1k    3.4k   7.1k   4.2k
川駅-新福寺-天養院-真昌寺-浄円寺-観音堂-長福寺-観音寺-金谷駅
   38    18    30    20     1:42    55    1:32   48 

 歩行距離     30.7k
 総時間      9時間10分
 歩行時間     6時間43分
 平均歩行時速   4.6k

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   15番 浄円寺へ(退門)

 真昌寺で詳しく聞いてきたのに道を間違ったようだ。太い道は横断して真直ぐ進むと言っていたが前に道が無い。でも今日は不思議と付いている。そこに作業した人がいたので道を聞く事が出来た。どうやらさっき左に曲る道があったが、そこを曲るようだった。太い道を左に折れて少し行くと電柱に寺の案内があった。

 この札所の浄円寺は観音堂の名前で一般には文殊寺と呼ばれている。寺の名前が文殊寺なら本尊は文殊菩薩だろうと思い本を見ると。当たり!文殊菩薩と書いてあった。更に寺の山号の五台山も中国の文殊菩薩の聖地だった。確か四国遍路の土佐の竹林寺も五台山だったはずだ。あの寺は実際五台山と言う山の上にあった感じの良い寺だったが、ここは残念ながら山の上ではない。だが昔は粟ヶ岳の方の大寺院だったらしいので当時は名前に負けない寺だったろう。(イエ今が名前負けしているわけではありませんが)
野良姿の住職が出てきて少し話をする。次は粟ヶ岳に行くと言うと、やはり「あそこは観音堂が潰れて空っぽだから行く事はない」としきりに止めるように言う。矢張り私の姿格好が不安を抱かせるのだろうか、残念だなー。

           
            寺で蝶を繁殖しているようだ

 この寺の門が一風変わっていた。道路の正面にチャチな山門が見えた。近づくと「退門」と書かれている。帰りに潜る門らしい。左手の方にも入口がありそうなので言ってみると立派な山門があった。

          

こちらが入門であちらが退門面白い表現だ。勿論帰りは退門から出た。


   23番 観音堂へ(粟ヶ岳)

 退門を出て粟ヶ岳に向かう。粟ヶ岳は掛川市東山にある標高532mの山で南東側の山頂直下にある巨大な「茶」の字は志太平野のどこからも望むことがでる。またその斜面に広がる大茶園のパノラマ風景は一見の価値があり、特に新茶の季節は若葉色の茶の葉が更に趣を増してくれる。更に景色は大茶園にとどまらず富士山、駿河湾、伊豆半島、太平洋なども臨むことができる。H21年に開港した静岡空港からも「茶」の字は眺められ、更にその宣伝効果を増したようだ。

 バスの終点の青田で倉真温泉方面の道と分かれ、いよいよ林道に入る。この林道は分岐も少なくまた分岐点には標識が立っていたので安心して歩く事が出来た。
また前回歩いた大尾山周辺の森林はよく整備されていたが、この辺りは竹と混在したり、間伐されていない林が目に付く。時々道端に青いネットを立てた物があるが、これは不法投棄防止用のネットらしい。看板も立っていて罰金とか懲役刑の文字も見える。どこにも目先の損を考えて大型ゴミを不法投棄する輩がいるらしいが、この様な輩はドシドシ逮捕して重罰を科して名前も公表すればよい。
オット話が飛んでしまった。前方に三脚に固定した望遠鏡が2台ある。
「チョット覗かして下さい」と言いながら望遠鏡に顔を近づけると
「困ります!困ります!私のではないから止めて下さい」と中年女性が駆け寄ってくる。
ウーン?と思い、目をやると昔TVでやった川口浩の探検隊のような格好をした女性だった。バードウォッチングか何か知らないがケチな奴だ。オットこれは遍路が使う言葉ではないな。

 高度が上がると西の方角の景色が見えてきた。低い山が連続していて平地は余り見えない。北よりの山には小高い山も見える。あの中に前回登った大尾山があるのだろうが分らない。植林された林が終わり山の急斜面に作られた茶畑が見え出した。斜度が50度以上あるようにも見えるので作業が大変だろう。しかし廃園になっていず新茶の目が勢いよく伸びだしている。

          

 左手に貯水タンクのある峠のような所に着いた。林道は此処より下り坂になっていくが左手にはまだ尾根が続いている。よく見ると山道が上に向かって伸びていて、その上には建物も見える。茶畑に続く道かも知れないが眺めが良さそうな道だ。標識は立っていないが山頂はもうすぐのはずだし、思い切って建物まで登ってみる事にした。

          

しっかりした道だが中々の急坂だ。だが一歩上がるごとに視界が開け茶園を臨む大パノラマが広がっていく。生憎霞がかかり富士山や太平洋は見えなかったが、それでも充分満足だった。建物の高さまで登るとその建物はトイレのような感じもした。しかし更に上には広場があってトイレやベンチもある。山頂広場なのだろうか?しかし標識は立っていない。
更に進むと木陰にお堂のような建物が見えてきた。更に近づくと古い石仏や石碑も立っている。何のことはない、ここが23番の観音堂だった。

 お堂の入口に案内板があったので確認すると、先程トイレやベンチのあった所は南平で牧の原、駿河湾、伊豆半島の眺望と書いてある。更にその先は下の段で掛川市街、小笠山、遠州地方の眺望と書いてある。ここはきっとトイレらしき建物があった所だろう。だがその下の段から林道への道は書いてない。何故だろう?あの山道は推奨できないのか?
しかし掛川側から登る時は是非この山道を歩くことをお薦めします。絶対後悔はしませんから。

           

 お堂の屋根は崩れかけ縁側も傾いでいる。周りには虎テープで立入禁止になっているため近寄る事ができない。しかし朽ちかけているのが何故か哀愁を感じさせ静寂の中にいると清々しくなってくる。大きな声でお経を唱えた。

           

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