はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

伊豆3山縦走2

2016-12-22 16:42:23 | 低山歩き
歩行記録   H28-12-6(火)
歩行時間:5時間05分   休憩時間:1時間15分   延時間:6時間20分
出発時刻:8時10分     到着時刻:14時30分
歩  数: 18、701歩(推定距離13.3km)    GPS距離11.2km
行程表
 大仁駅 0:25> 城山登山口 0:35> 城山峠 0:15> 城山 0:40> 背面登山口 0:35> 葛城山 1:00> 益山峠 0:20>
 発端丈山 0:55> 農道 0:10> 学校前BS 0:10> 小海BS
         
                   背面登山口                                  上りの道

 出だしは急な登り坂の道がだったが、目印は困らない程度にありそうだ。

   
      トラバースの場所                     最初の岩                    二つ目の岩

 入口から10分も行かないうちに左に向かう道になる。これがトラバース? 斜面と云っても傾斜は弱く木も生えている。
これでは直登部分よりよっぽども楽だ。まさかこれが?と半信半疑で進む。
前方の目印がなぜか斜めに下がっている。風もないのに何故だろう? 手で塞いでみても斜めのままだ。それではと目印の横に
体を割り込まそうとしたら体勢を崩してしまった。オッと危ない。くだらない事をして怪我でもしたら大変だ。
振り返ってみても目印は相変わらず斜めのまま。若しかしてあの状態が垂直なのかしら? もう戻って確認する気は無くなっていた。

 横移動が終わりまた直登が始まる。今度は入口より傾斜がきつかったが、木を掴むことができるので案外楽に登っていける。
入口から20分ほど登ると岩場が現れ、そこで踏み跡が左右に分かれていた。1本は今までの道の延長線上に続く踏み跡。
もう1本は岩の下を通って岩の右側を登る踏み跡だった。どちらを見ても目印は見えない。
迷ったが先ず踏み跡の濃い岩の下を進んでみた。踏み跡は岩の下が濃いだけで岩を過ぎるとあるような無いような踏み跡。
上を見ると更に岩場が見えていたので、その岩まで行ってみる事にした。今度の岩の下には踏み跡なく登るなら岩の右を行くしかない。
踏み跡らしきものも目印もないが、ここまで来たのだからもう少し登ってみようと岩の右横の出る。

 
               稜線は近い                                 エッ! あれを上るのか

 岩の右横に出て上を見上げれば、なんだぁ! 稜線は直ぐ近くだ。これなら踏み跡は無くてもどうにでもなると進むことにした。
それでもこの岩の上が一番の難所かな? 足元はズルズルしたが木を掴めるのでどうと言った事もなかった。
稜線は近いが直登はしないで、なるべく左にとり先程別れた踏み跡の方に近づけるようにした。

 木の間からさっき見た何とか小富士のような尖がり帽子の山が見えている。エー! あれを登るのかぁヤダナー!

 
                目印があった                               パラグライダー場

 少々ガクッとした所の木に目印が結んであった。フ~久し振りの目印で少しホッとして下を見ると、何となく踏み跡らしき物がある。
しかし今私の歩いたきた方も踏み跡と云えば踏み跡とも思える物がある。下りの時はきっと悩むに違いない。
目印から上には踏み跡があり迷う事はない。ただその踏み跡は尖がり山の方には向かわず稜線に向かっていた。

 稜線部分の雑草を押しのけていくと突然視界が開けた草地に出た。吹き流しもあるのを見るとバラグライダーの離陸場所のようだ。
入口から丁度30分だったが葛城山はまだ尖がり帽子を登らなければならない。
しかしここがパラグライダーの場所なら、彼らは大きな荷物を持って移動するので道はしっかりしているだろう。
これで今日の冒険は終った。フゥー!

 背面登山口からの道は危険な所はありません。岩場の所を左に進めば踏み跡もありもっと楽に歩けるかもしれません。
ただ下りにはどうでしょう。登りで踏み跡を見失っても上に向えば稜線に出るが、下りだと何処へ出るか分かりません。
次回このコースを歩く機会があれば、上りなら当然この背面登山口を利用しますが、下りでは多分使わないと思います。
その程度の危険度の道でした。それとトラバースの道は矢張り斜めの目印があった辺りを指しているようで、あの注意書きは
危険を知らせたのではなく、横断する道があるよ、と教えてくれたようでした。
(葛城山を調べていたら、伊豆の国市のHPに背面登山口の事を 「廃道のため 登山道立入禁止!!」 と書いてありました。)

 
                   城 山                                  天城山方面

 パラグライダー場は南東側が開けていて、今登ってきた城山が見ていた。
どのように歩いて来たか明確ではないが、山頂から尾根伝いに手前に来て、中央の尾根を歩いて来たのだろう。
眼を少し南に動かすと天城連山が見えている。どれが万二郎か万三郎か分からないがなだらかな稜線が続いている。
何年か前に万二郎から尾根伝いに天城峠まで歩いたが、景色の見えない植林の道が長く飽きてしまった事を思い出す。

 
                遊歩道合流                     伊豆山稜歩道の山並み(中央が達磨山、右が金冠山)

 パラグライダー場で昼飯を取れば時間的にも丁度良かったが、一度見た尖がり帽子が気になって先に進む事にした。
パラグライダー場からの踏み跡を2・3分も北に行くと遊歩道に合流した。場所はさえずりの丘(幸せの鐘)の上り口の左側で
入口に 「関係者以外通行禁止 パラグライダー◯◯クラブ」 となっています。

 どうやらさえずりの丘は尖がり帽子の頂上らしいが、何の苦労もなく登る事ができた。
丘の上には展望台があり、パラグライダー場では見えなかった西の方も見えて、伊豆山稜歩道の達磨山や金冠山も見えていた。

         
               百体地蔵                   三角点と富士山(案内板上の頂は鷲頭山、右は大平山)
 
 「鎌倉時代より導き地蔵としてこの地に鎮座されており、現在105体を数えます。 長生き、健康、良縁、厄除、進学成就、金運等の
ご利益があります。」
だそうです。なんでもござれの観光地向けのお地蔵さんのようです。

 三角点は 「二等三角点 点名:小坂村 標高:452.26m 設置:明治17年7月 場所:伊豆の国市小坂字シチノハチ洞」 で、
観光用でもあるので大事にされていた。
三角点の設置は古いので普通に石標の三角点だった。それにしても住所の “シチノハチ洞” とは、近くに洞窟でもあるのだろうか。
 “洞” と云えば韓国では明洞や城北洞等 “洞” が日本の “町” のように使っているが、まさか伊豆長岡がそんな朝鮮式とは思え
ない。矢張り近くに洞窟があるのだろう。

 
          山頂のハイキングコース入口                               葛城山登り口

 下りのハイキングコースの入口はさえずりの丘の入口にあり、獣の進入禁止のため電気柵が設けてあった。
ハイキングコースは急斜面で石がゴロゴロした歩きにくい道だが、今回はここを登らないだけでも助かった。背面登山口もここと同じ
ような傾斜だったが、道への興味が強く登る疲れを感じないで済んでしまった。
この道に来て初めてハイカーとすれ違った。

 
               林道との分岐                                  葛城山分岐

 葛城山登り口から平らな林道を西に向かい7・8分で山道になる。更に5・6分で城山と発端丈山への分岐になる。
その分岐の下で地図を見ながら立ち止まっている人に近づくと 「ココ ドコ」 とパンフレットの地図を差し出してきた。
更に地図の一点を指して 「ココ?」 と聞いてくる。見ると指している場所がさっきの林道との分岐場所だったので 「NO NO」 と言って、
その上の葛城山の分岐を指してやった。ニッコリした白人の男性は 「Thank you」 と言って下って行った。
たったそれだけだが山で喋った 「今日は」 以外の言葉でした。

 写真の丁字路を右に行けば発端丈山で左が城山です。背面登山口は左に3・4分の所にあります。

 

 今回背面登山口から直登で葛城山(南峰)までが約35分だったが、前回は林道経由で40分掛かっている。時間的には同じような
ものだったが、岩場の所で左の踏み跡を辿れば30分で着いたと思われる。(多分)
こうしてみても背面登山口は登る価値ありと思われるが、不安感は人によって違うので判断は自分でしてください。

  
          益山峠の標識                  本洞三角点                     金属標                            
 益山峠の標識を左に5分も行くと、県指定の天然記念物で樹齢1300年の “日本三大楓” や、大公孫樹がある益山寺に出る。
紅葉で名高い寺だが前回12月10日に行って紅葉の盛りには遅かったのが、今日はもう12月18日だ。
行ってガッカリするより行かずに諦めた方がスッキリするとパスをした。

 この峠に建つ標識は <かつらぎ山、発端丈、三津方面40分> と書いてある。
ここに益山寺から来て発端丈山に行きたい人はどっちに歩けば良いのだろう。
また、三津に行く人は40分で到着できると思わないか。
実際には発端丈山は右に20分程度の所にあり、三津は更に1時間は歩かなければならない。紛らわしい表現は訂正すべきだ。

 峠から最初のピークの所に金属標の三角点が建っていた。
  「四等三角点 点名:本洞 標高:329.39m 設置:平成8年7月 場所:伊豆の国市長瀬字本洞 標番:106560」
三角点の設置は平成と新しい。そうなると新しく設置する三角点は金属標になったと考えられるが・・・・
また、設置場所が本洞と葛城山の三角点と同じ “洞” の文字を使っている。興味を覚えて更に発端丈山の先の三角点を見たら
矢張り “一之洞”と洞の字を使っていた。洞窟があるのか、それとも “洞” に “段” のような意味があるのかを知りたい。
 
         
                     ウバメガシの道                               山頂の標識が見えた

 実は背面登山口の標識に 「姥目樫の自然美林あり」 と書かれていたが、登るに必死でウバメガシは記憶に無かった。
その代りかどうか、ここに来て姥目樫の自然美林を見る事ができた。

急な登りの上が明るく開け、小さく標識が見えてきた。あと一踏ん張りで山頂だ。

   
                                      山頂への道

 一歩登るごとに標識が大きくなってくる。そして発端丈山の山頂に到着。

 
                  内浦湾                                   葛城山

 西には三津シーパラダイスのある内浦湾。東には山頂にアンテナや建物がある葛城山が見えていた。
富士山は特に写真で紹介するほどでもなし。

 
                発端丈山山頂                             三津北口・長浜分岐

 山名表示を写したかったが高年パーティーが車座なって食事をしていて動く気配がない。仕方ないと下山を始めた。
山頂から5分も下ると道の真ん中に標識が置いてあり、縦の標識には 「長浜口 三津口」 となっていて、地面に置かれた横長の
標識には 「⇦三津中央口・長浜口  ⇧三津北口」 となっていた。
前回はここを左折して長浜口方面に向かい素晴らしい富士山と出合えたので、今回もそれを狙っていたのだが今日の富士山では
今までの良いイメージが壊れてしまいそうだ、と、直進する三津北口を目指すことにした。
若しかしたら長浜方面より眺めの良い場所があるかもしれない等淡い期待も抱いていたのだが。

 
              5年前の富士山の眺め                         5年前の展望台からの眺め

 これが5年前の写真です。発端丈山から凡そ10分ほど下った所と、更にそこから5分下った展望台からの眺めです。
北口との分岐からの植林された林の急坂は、滑って中々大変だったが、それにも増した眺めだったと記憶しています。

  
          急な下り坂                             淡島が横に見えていた

 分岐を下りだすとすぐロープを張った急な下り坂になった。矢張りハイキングコースだけの事はある。
この道は歩くつもりがなかったので何も調べてきてないが、これなら安心だろう。

 左側の少し開けた所から海と富士山が見えていた。だがこの景色を見てガッカリしてしまった。
イエ眺めが悪いという事ではなく、ここより進めば撮影のポイントになる淡島を通り過ぎてしまうし、ここより下がれば沼津アルプスの
鷲頭山が高くなって富士山を隠してしまいそうです。
もうこの道を進んでもこれ以上の景色は望めない。なんて思ってしまったからです。

        
               落葉の道                              やっと標識があった

 稜線を下る道は落葉が満載で、道自体は見えないが何となく道だと分かる。それでも2・3か所あったピークへの登り個所は
巻道で道分かれているのか少し考えた所もあった。
それにしても随分下ったが一向に稜線歩きが終わる気配がない。時折見える鷲頭山が徐々に大きくなり、このままでは沼アに
行きついてしまいそうだ。これじゃ長浜口の方が良かったかな、等少々後悔しはじめてしまった。

 長浜との分岐からは、時々あったロープ場以外に標識や目印は見当たらなかった。どうやらこのコースを歩く人は少ないようだ。
分岐から30分ほど下った所でようやく標識を目にしたときは内心ホッとした。
その標識のすぐ先には、今度は簡易な橋と標識があった。こんな事ならさっきの標識をもっと上に移動した方がいいなんて文句を
言いたくなる。

 
               農道出合い                                バス停があった。

 橋を渡って7分で農道に合流。何やら屋根も見えているしこの辺りは海に近いのでじきに海岸線の道に出るだろう。
両側に山が迫り、日の出は遅く、日の入りは早そうな場所なのに民家はある。海が近くて平地が少ないのだろう。
そんな事を考ながら歩いていると前方に太い道が見えバス停も見えてきた。矢張り海岸線は近かった。
建物の下の方に海は見えていたが、海岸線にしてはずいぶん遠く離れいる。バスがこんなに内陸を走っていたかしら?

         
              内浦学校前バス停                               バス路線図

 “内浦学校前” に到着したのが2時15分。バスは33分発なので後18分待てば良いので丁度良い。
バス停の前の建物は沼津市立内浦小学校なのでバス停名も学校前ではなく 内浦小学校前にすればいいなど余計ごとを考える
バスの路線図を見ると内浦学校前から4っ目のバス停が三津シーパラダイスだった。
アレー? バスの路線図はそこで終っていて、前回乗った長浜や木負(きしょう)のバス停の表示がない。これでは金冠山から木負まで
歩いてもバスが無ければ帰れない。フ~今回金冠山にしないで良かったぁ。
でもチョッと気になり路線図を逆に辿っていくと、アレー伊豆長岡駅に行ってしった。そんなバカな、そりゃぁ困る。
長岡終点ではまた電車で三島まで行かなければならない。時間も掛かるし金も掛かる。
慌てて時刻表を見ると、行先は伊豆長岡駅になっていた。沼津行はと見ると、あるにはあったが何と1日1本しかなかった。

さっき海が遠くに見えて不自然に感じたが、沼津行きは海岸線を走り、長岡は内陸を走るのだ。
それでは海岸線に行かなければと、慌てて海の見えた方向に向って歩き出した。

  
             小海バス停                                  バス路線図

 バスの時間が分からないのだから急いでも仕方ないのに、やけに気が急いて今日一番の急ぎ足になる。
海岸の信号に出て右の沼津方面に行くか、左の三津シーパラダイスに行くか迷ったが、バス代が安くなりそうな右に行くことにした。
バス停がなかなか出てこず焦ってきたが、やっと前方にバス停が見えてきた。後ろを振り返ってもバスは見えない。アー良かった。

 小海(こうみ)バス停に2時30分到着。沼津行のバスは2時32分であと2分しかない。慌てて時刻表と路線図を写真に撮る。
それにしても今日一番の激走でした。時間がない事を虫が知らせてくれたのかな?
バスの中で路線図を確認すると、こちらの路線図にはチャンと長浜も木負もイヤイヤ大瀬岬も戸田も載っている。
では何故学校前の路線図は三津シーパラダイスで終っていたのだろう。
それに気づいたの家で写真を整理している時で、バス停の写真をよく見たら学校前のバスは “伊豆箱根バス” で、小海バス停の
方は “沼津登山東海バス” でした。何とマー違うバス会社だったのです。

 私の住む焼津藤枝地区のバスは、静鉄バスの1社だけなのでそこまで気がつきませんでした。
バス会社の競争があるのか、沼津行のバスの運転手は親切な方で、マイクで色々注意をしてくれる。中でも感心したのは終点の
沼津駅に近づくと 「ここから先、終点の沼津駅までは料金が変わりません。・・・・・」 と案内してくれたことだ。
これなら慌てずに料金を準備できるので助かる人が多いだろう。かく言う私も事前にバス代を支度しました。

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4 コメント

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ittaさん (hagure)
2016-12-31 08:18:21
>観光地であることを考えると廃道にしておくのが一番手っ取り早い
私もそう思います。葛城山から下るハイキングコースの道も歩きにくい道で、手入れが良いとは思えません。
山頂までケーブルが行く山ですので、歩きの道を整備して客が流れても困りますものね。
でも3山縦走には背面登山口は便利はルートだと思います。

私は審美感がないので絵葉書的写真を素晴らしいと思ってしまいます。
もう少し上手に撮りたのでカルチャースクールに行こうかと思っています。
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Unknown (itta)
2016-12-30 00:07:11
2年前に同じルートを歩きました。
私も背面登山道を利用しました。
慣れない人が歩いたら怖いだろうな、、という感じで、観光地であることを考えると廃道にしておくのが一番手っ取り早いという判断でしょうか。

5年前の眺め、見事ですね!
返信する
松理さん (はぐれ)
2016-12-24 10:31:39
>28年前は,おそらく背面登山口からの道を往復したと思います。
そうですか、せっかくの道が廃道なんて勿体ないですよね。
伊豆3山縦走なら、あの登山口を利用しないと、葛城山分岐か山頂まで同じ道の往復になってしますので余計にそう思います。

長岡にある三角点の設置場所や名前に “洞” が付いていましたが、何を意味しているのか気になります。
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Unknown (松理)
2016-12-23 22:15:04
 今回も重要な予習になりました。
 28年前は,おそらく背面登山口からの道を往復したと思います。
 四等三角点「本洞」が登山道から見えない場所にあると困ると思っていましたが,その心配が無くなりました。
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