はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

倉真から粟ヶ岳周回(榎辻から小さな尾根道へ)

2018-02-21 10:56:59 | 低山歩き
歩行記録                                                           H30-2-8(木)
歩行時間:5時間00分   休憩時間:1時間15分   延時間:6時間15分
出発時刻:8時05分     到着時刻:14時20分
歩  数: 22、493歩(推定距離15.97km)    GPS距離km
行程表
 倉真温泉バス停(駐車場)0:10> 百観音 0:40> 県道滝入口 0:20> 松葉(不動)の滝 0:10> 山道入口(滝の上) 0:45>
 粟ヶ岳 0:30> 山道入口(滝の上) 0:20> 千国林道合流 0:30> 東山林道合流 0:20> 粟ヶ岳 0:40> 榎辻 0:30> 宝殿神社
 0:05> 倉真温泉バス停(駐車場)

 
                南平より丘陵                              南平より島田方面

  廃寺の境内には天明とか寛政等の江戸時代の石仏もあり古い歴史を感じさせる。
境内から南平広場に続く場所は、自然か人工か分からないが広い平坦な地が広がっている。造成にしろ自然にしろこんな広場が
あれば大寺院が建っていたとしてもおかしくないのだが、そんな記述は探す事はできなかった。

  南平から富士山こそ見えないが眼下に広がる丘陵の眺めは見事です。ここからの眺めは山頂直下の茶屋からの眺めにも決して
引けを取っていないと思います。粟ヶ岳に行ったときは是非南平からの眺めも堪能してください。
今はまだ茶の葉の色が柔らくないが、4月・5月ともなれば薄緑の色が広がる景色にきっと満足してくれると思います。

 
              茶草場越しの眺め                             下からの茶草場

  南平広場から下に見えている農道に下ります。景色は南平広場からよりも茶草場の中の道を下りだしてからの方が見事です。
でも景色に気を取られススキに足を滑らせ転ばないようにしてくださいね。
数年前までのこの下りは道も細く、倒れたススキが多くてよく滑ったものです。しかもススキの背が高く視界を遮っていました。
それが今は道幅は広くなり(以前より)滑る事も無くなりました。

  草刈り場を下り農道に合流してから上を見上げると、今下ってきた茶草場が見えています。
道は写真右上の草の刈取り済みの隅から下りだし、刈取り前のススキの中に入り、下に見える茶畑の右に下ってきます。
ただ不思議な事は過去何回も粟ヶ岳には来ていたが、ここの茶草場は常に右半分が残っている事です。今まではススキの背が
高かったこともあり、右側の草刈りはしないんだと思っていました。
しかし今日、右のススキの背が低かったのを見て、それが勘違いだったことが分かりました。
そうそう粟ヶ岳は麓から茶の字とアンテナ群が見えることで知られていますが、ここの茶草場も麓からはっきり見えています。

 
                榎 平                                 榎平の道

  山頂から榎平の道は過去何回かも歩いていて特に興味を引いた物は無いが、谷側斜面の茶畑が殆ど放置茶畑になっていた。
人件費や高齢化を考えれば仕方ないかもしれないが、このままだと南平から眺めも失われてしまいそうで淋しい気がする。

 今まで榎平からは掛川に向かう南下する道だけを歩いていたが今回は南下しない道を歩くらしい。それも農道ではなく尾根道だと言う。
榎平は粟ヶ岳・掛川・倉真へ向かう農道の三叉路だと思っていたが、今回は農道ではなく尾根道を歩くらしい。
なので尾根道は榎平から倉真向かう農道を少し行った所から尾根道に入る道があるのだろうと勝手に思っていた。
  榎の木の下に案内板があるので久し振りに読んでいこうと三叉路を左に折れると。アレー! 今回のコースの案内板が建っている。
その先の道は所々に舗装が残っている状態の狭い道だが農道だった事は確かだ。
 「観歩」などと恰好を付けて、何でも見てやると歩いているが、この道の事は知らなかった。イヤ気づいていたが忘れてしまったのか。
それにしてもあのまま右に曲がってしまわないで良かった。

    
                    9号鉄塔                                  ケヤキとブナの夫婦木

  とても自分が運転しては走れそうもない道だが、歩くには支障はない。太陽を浴びながらゆるい下りの道は快適です。
農道と山道の分岐に “見晴しの丘” の標識があるが、今粟ヶ岳で素晴らしい見晴しを堪能してきたばかりなので・・・・
ただ送電線の鉄塔が目についただけ。

  細い尾根の先に木に掴まって立っている人が見えたので 「どうぞ お先に」 と声を掛けたガ黙ったまま動こうとしない。
仕方なく私が傍まで行くと 「この道はどこまで続くのかねぇ」 と聞いて来た。
歳は私より大分多そうで手ぶらのジャンパー姿だ。
 「粟ヶ岳まで続いているけど 何処へ行くのですか?」
 「何処ってわけじゃないが道があったから来てみただけだが、中々終わらないので草臥れちゃった。あんたは何処へ行くんだね。」
 「私は倉真に行くのですが疲れたならここから戻ったらどうですか。」
 「戻るたってここまでも随分あったし、この先で下る所はなかったかね?」
 「この先の榎辻から倉真に下る農道があったけど一緒に戻りませんか?」
 「イイよ 戻るのも大変だから先に行ってみるよ。」

私も初めての道で、この先どの位かかるのか分からないので無理強いもできない。それに榎辻までなら危なそうな所は無かった。
気にはなったもののお年寄りとそこで分かれたが、後日何のニュースも無かったので無事倉真に戻れたのでしょう。

  老人と別れた先の “9号鉄塔 展望台” の立札に誘われて、急な道を登りピークに出ると遥か彼方にひときわ高いビルが見えていた。
周りに二つ三つのビルも見えるが、とても摩天楼いや都会とも言えそうもない眺めだ。それでも写真をと思ったが鉄塔越しなのでピントが
合わず諦めた。代わりに鉄蜘蛛の巣をパチリ。高いビルは浜松のアクトタワーでしょう。

  今度の案内は “ケヤキとブナの夫婦木” となっている。成程根元が合わさり夫婦木と云っても良さそうな木だと思ったが
松理さんのブログでは 「左は楢だと思われる。右は???。そもそもこんな標高が低い所にぶながあるとは思えない。」 となっていた。
俄然興味を感じてネット図鑑で調べると、ブナは 「暖かい地方では高地に生え、樹皮は滑らかで割れ目は無い。」 となってる。
なら確かに山毛欅(ブナ)ではなさそうです。では楢(ナラ)かと調べたが良く分からなかった。
一方ケヤキの方は 「樹皮は、灰紫褐色で雲紋状の薄い片となって剥がれ落ちる。」 とあった。
そうなると右の木がケヤキの特徴に似ているような感じもするがどうかな?

            
            竹やぶの道                川の底を歩く道                サンコウチョウ

  尾根道には写真の他にも “三光鳥の鳴く道” “歯朶の群生林” “根っこの尾根道” “風の吹く尾根” など色々の案内板があった。
何でもない道でも案内板が立っていると、何となくその気になるから不思議です。
中でもサンコウチョウの鳴き声は聞いてみたいな。なんでも 「ツキ(月)ヒ(日)ホシ(星)ホイホイホイ」 と鳴くので名が付いたとか。
ネットで鳴き声を聞いたが最後のホイホイホイは分かったが、肝心のツキ、ヒ、ホシは分かりませんでした。
サンコウチョウは静岡県の鳥に指定されていて 「中西部では標高の低い地域に集中、小笠山、天竜川、安倍川、大井川流域で確認
されました。」
とあるので、ここでも鳴き声を聞けそうです。時期は4月下旬頃に南方から渡来して来る渡り鳥なので夏なのでしょう。
ジュビロ磐田のエンブレムにデザインされている鳥はサンコウチョウだそうです。そう云えば月、日、星も描かれている。

 
                宝殿神社                              宝殿神社境内

  宝殿神社とは、宝物を納めてある御殿が想像でき縁起が良さそうな名前です。そうなれば当然宝の中身が気になりますよね。
しかし残念なことに境内には案内板も無くネットで調べてもヒットしたものはありませんでした。
なら仕方ないと自分の妄想に頼るのだが、この辺りに鉱山があったとも変わった産物があったとも聞いたことは無い。
ウーン! で、思いついたのは温泉です。
今でこそ温泉の掘削技術が発達し1000m以上も掘れるので あちこちに温泉があるが、昔は掘削技術も掘削場所の特定も難しく
自然に湧出した温泉を見つけていたので温泉地は少なかった。
静岡県西部地方で有名な温泉といえば舘山寺温泉や寸又峡温泉があるが、いずれも明治以後に開発された温泉です。
一方倉真温泉は400年も前に岩の割れ目から湧き出ていた温泉を見つけたといいます。なら当時は遠州地方で唯一の温泉だった
かもしれません。
そのため山峡の地の倉真には湯治客が押寄せ村は潤っていました。その感謝の意味で温泉を祀った神社を建立し、毎日温泉を
捧げていたのですが、湯治客が減少していくとその風習も廃れ、今では神社の名前の謂れさえ忘れ去られてしまったのです。
どうも今日は私の妄想的歴史観は冴えませんね。

  最近山城巡りをしているせいか境内にあった土の凹凸が土塁に見えてしまいました。

 
                宝殿神社の鳥居                            出発地が見えた

  神社の鳥居を出てどの道を行くのか眺めると。何と出発地の駐車場が直ぐ近くに見え、私の愛車も見えています。
山を下ったら当然車道歩きがあると思っていたのでラッキーです。これなら仲間と歩いても喜ばれるでしょう。

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2 コメント

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Unknown (松理)
2018-02-21 21:41:04
 最後に書かれているように,この道の最大の良さは,宝殿神社から駐車場までが5分ほどということです(笑)
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松理さん (はぐれ)
2018-02-23 16:53:35
普段は駅やバス停ゴールが多く、登山口を出てからも車道歩きが長くなります。
今回はゴールが目の前で得をしたような気になりました。
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