はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

孫と二人で富士登山

2011-08-26 14:48:13 | 低山歩き
     孫と二人の登山ルート        2011/8/24
     

 8月24日9才の孫と二人で、日帰りの富士登山に行ってきました。

孫が小学4年生になった去年「富士登山に連れてってやる」と約束をしたが、私や孫の都合で実現できなかった。
そこで今年は「必ず行く」と確約をしたにもかかわらず、既に夏休みは終りの週になってしまった。
このままだと”嘘つき爺さん”になってしまいそうで、最後には富士山の天気予報と睨めっこの状態が続いた。

今年は秋雨前線の南下が早く、富士山の麓の静岡県でも毎日のように雨が降っている。
それでも8月21日の天気予報では24日の水曜日と27日の土曜日に傘マークが付いていない。サーどうしよう。
もう決断しなければならない。土曜日では遅すぎるし、天気予報が変わる恐れもある。それなら24日にするしかないと決断した。
月曜日の天気予報でも24日は傘マークは無い。もう予報は見るのは止める事にして準備に掛かった。
登山の前日、娘から「お父さん富士山に雨の予報が出ているよ。本当に行くの」と電話があった。
仕方なく予報を覗いてみると雲と傘マークが開いて"曇り時々霧、一時雨"となっている。しかしこの予報では雨が何時降るのか分らない。
そこで富士山の麓の御殿場と富士宮の予報を見ると午後6時から傘マークが付いている。
それなら5時前には登山は終わる予定なので、何とか雨に合わないで済むだろうと、都合の良い解釈をして決行することにした。
近所に住む孫も迎えに行き準備は万端整った。

          
           富士宮口新五合目

 24日早朝自宅を出発して富士宮新5合目に着いたのは4時半。
駐車場は既に満杯で、近くの道端にも車が止まっている。仕方なく5合目から大分下がった所に駐車するしかなかった。
富士登山の時季には遅いこの頃に、こんなに登山者がいるとは思わなかった。これでは最盛期のマイカー規制は当然だろう。
私が駐車したのは富士山を背に左側、つまり下りの車線の路肩に駐車したのだが、その時点では右(上り)側の停めてある車はなかった。それが下山してきた時は右側にも所々駐車してある車があった。
これでは道の両側が車で大型バスは通りにくいだろうと思っていたら、何と右側駐車のフロントガラスには軒並み「駐車違反」の赤紙が貼られていた。
マイカー登山を考えている人は ご用心!ご用心! ですよ。

 車から500mほど歩いて、いよいよ5時に新5合目を出発。
歩き出した孫は元気一杯で足は速い。「速すぎる」と注意するが、すぐに早くなってしまう。
この注意も最初から「しっかり歩け」では先が思いやられる。問題は何所まで元気に歩けるかだ。

 私が子供を富士山に連れてくる方針は、自分で歩いて、自分の荷物は自分で持つことが基本だ。
そのため子供や孫も小学3年生になるまでは連れてきていない。とは言っても辛いだけで、二度と富士登山など来たくないと思われるのは困る。
富士山には自分の力で登り、楽しい思い出を作れるようになるよう心がけてきた積りだ。

 その点今回の富士山は今までと違い少々きつい行程になってしまっている。
今までは富士宮新5合から八合目へ、ここから御殿場口に横断して7合9尺の赤岩館に宿泊した。
翌日は小屋でご来光を見て朝飯を食べてから出発し、剣が峰に登頂したあとお鉢を回って7合9尺に戻ってくる。
預けた着替えなどの荷物を受け取り、次は御殿場口を走りの6号まで下ったあと、御殿場口と別れて宝永山に向う。そして宝永山の火口を抜けて富士宮口の新5合目に戻るコースを採ってきた。

 それが4年前に上の孫とこのコースを歩いたとき富士宮口8合目で「この横断路は危険ですので通行止めです」と山小屋の人に言われてしまった。御殿場口に予約してあったので強引に通ったのが、もうあの経験はしたくない。
昨年はその入口を見ただけだったが入口は頑丈にロープなどで封鎖されていて、有料便所を管理する人が立っていて「この道は通行禁止です」と言っていた。
今年の海から剣が峰に行く時は便所のコインが自動投入になったせいか、管理人は居なかったがロープで簡単に封鎖してあった。

 そんな訳で今年は富士宮新5合から、そのまま富士宮の山頂に登り、お鉢巡りをした後は以前と同じように御殿場口から宝永山経由で富士宮に戻る予定だ。
今まで1泊2日で歩いていたのを11日コースに短縮してしまってあるのだから、富士山が初めての孫には大変かもしれない。なので余計「速すぎる」が多くなる。

7合目あたりまでは抜かされるばっかりだったが、徐々に私たちも追い抜くようになった。孫も抜かえす事ができ満足の様子で速さは衰えず「速すぎる」の注意は何時までも続いた。
8合目では既に山小屋や診療所の冬篭りの準備も始まっていて、御殿場口への封鎖個所もロープは垂れていて通れる状態になっていた。

          
           早くも冬支度

8合目を過ぎても孫の速度は落ちず「速すぎる」は孫の為と言うより私の為に言っている様なものだった。何しろ11日に私が一人で歩いたときよりも速いペースだ。途中にあった万年雪も教えてやろうと思っていたが、それも分からず通り過ぎる始末だった。
頑張った孫は山小屋以外で休んだのは1回だけで、山頂にも予定より早く9時40分に到着してしまった。
11日の日は富士宮6合から山頂まで4時間20分。そして今回は5合目からだと4時間40分。6合目からだと4時間15分だった。
大体同じようなペースだが、これで「速すぎる」と注意しなかったらどうなっていたのだろう?
私よりよっぽど速かったか、それとも途中でばてていたか------

          
           気圧が少なく膨らんだ菓子袋

昼飯を噴火口を見ながら食べる。孫は家から持ってきた握飯2個もペロリと食べてしまった。どうやら高山病の心配も無さそうだ。だが幾つも持ってきた菓子類は殆ど手をつけていない。これは何時もの孫の様子とは違う。やはり高山の影響か疲れの影響があるのだろう。

心配していた天気もまずまずで時折ガスに包まれるが雨の心配は無さそうだ。ただ11日に比べ風が強く、その風が冷たい。
途中からジャンパーを着込んだが、それでも休憩していると寒くなる。
前回は暑くて汗をビッショリかいて水も900mlでは足りなかったので、今日は二人で4本計2.2ℓ持ってきている。頂上に着いたが水の殆どは残っていたので、200mlの1本をこぼす事にした。
 
          
           剣が峰の馬の背のブルトーザー

 剣が峰の馬の背で珍しい光景にあった。ブルトーザーが馬の背の道普請をしていた。更に剣が峰に続く階段の下にもブルトーザーが止まっている。ブルが山頂まで登る事は知っていたが剣が峰の直下まで登るとは思ってもいなかった。
(約20年ほど前に御殿場口の太郎坊から山頂までブルに乗りました。楽は楽でしたが埃まみれになり懲り懲りでした。下山時はブルは遠慮して歩いて帰った経験があります)

馬の背で転んでしまった。前回は1歩づつ着実に登ったのだが、今日はブルが通ったばかりで平らな岩がツルツルになっていた。そこで恥ずかしくも転んでしまい、杖を持っていた指に擦り傷を作ってしまった。
孫に「大丈夫?」と心配され、どちらが引率者か分からない始末だ。

           
            剣が峰にて

 剣が峰に10時20分到着。満足げな孫の写真を写して展望台に。
展望台では雲海と言うより曇っていて下界は何も見えない。ガスが急に動いて一挙に霧に包まれた。霧雨より大粒な雨振り出したので慌てて展望台より降りて合羽を着用した。
雨粒は合羽を着終わった頃には、おさまったが寒さもあったのでそのまま着ている事に。

孫は快調。迷わずお鉢巡りに出発した。


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