はぐれ遍路のひとりごと

観ながら歩く年寄りのグダグダ紀行

歩き納めの小笠山-3

2012-02-02 12:19:49 | 低山歩き

犬戻り-掛川駅

 犬戻りを過ぎると右に左にと分岐が出てくるが、次の目標地は138°展望台だ。途中の標識には展望台と書かれたものは無かったような気がしたが、138°展望台は法多山やエコパへ行く途中にあるので、その表示を目指して進めばよい。
そして四辻から1時間ほど歩いて12時25分に138°展望台に到着。
 そうそう前回ここを歩いた時のブログを見ていない人は、138°って何だ?と思うでしょうので簡単に説明します。
写真にあるようにここは日本を東西に分ける中心線の、東経138度線上になるそうです。東経138度線はここを北上して伊那市、諏訪湖、上越市付近で日本海に抜けているらしいです。マーそんな講釈はともかく、ここの展望台は小笠丘陵の中で随一の眺めの良さだと思います。
袋井市、掛川市、菊川市の展望を楽しめ、その後ろには南アルプスや富士山も眺められるそうです。とは言っても私はまだ一度もその恩恵に属していません。
今日も富士山や南アルプスは見えなかった。それでも一人でこんな景色を眺めていれば時が経つのも忘れてしまう。

     
  138°の標識                            展望台から掛川市街と粟ヶ岳
 
 展望台から更に西へ2~3分進むと左下に降りる道がある。ここには直進の「法多山・エコパ」の標識しかないが、この左に下る道を行けば1~2分で小笠トンネルの南側に出る。、そのトンネルを潜り富士見霊園を通り掛川駅までは50分程度で着いてしまう。そのルートが今日のコース予定だったのだが今の時間は12時50分、このまま下って行けば2時前には駅に着いていしまう。
それでは早すぎだ。もう少し尾根歩きを続けよう。

 マップを見るとここから三ッ峰分岐までは一般ルートになっていて、その先のエコパや法多山方面は「経験者コース」「迷いやすいので注意」と書かれている。
だがここまで歩いて来る途中には法多山やエコパの標識は沢山あった。この先は更に法多山やエコパに近くなるので標識はもっとあるだろう。大丈夫!サー歩こう。

 
  トンネル上部の分岐

 分岐の所でしばし悩んでいたあと標識の後ろを見て驚いた。木が生えていたので気にもしていなかったが標識の後ろは絶壁になっていて落ちたらただでは済みそうもない。また恐怖感が戻ってしまった。

 稜線歩きを再開するが、時折崖が出てくる右(北)側はなるべく近づかないようにして歩く。
そのせいでバランスを崩したり、倒木を越えるに大変な思いをしたりした。全くだらしがない事だ。嫌になるなー。
そんな事を繰り返して腹摺(はらすり)峠に到着。マップには腹摺峠ことを、こんな風に説明してあった。
「かっては掛川城下と横須賀城を結ぶ重要な道が通っていました。樹林に覆われた峠に残る石仏や茶店(昭和30年代まであった)の跡が賑わいを忍ばせます。茶店跡の東側にある道が、馬の横腹を摺るほど狭い峠というのが名前の由来です」と書かれ大きな岩に挟まれた道の写真が掲載されている。
 折角ここに来たのだからその狭い道を見てみたいと探したが見つからなかった。石仏はあったのだが茶店跡が分からない。峠付近は平らになっていて茶店は建ちそうだが、肝心の大岩が無い。
北に下る道を少し行ってみたが、それらしき物は見当たらなかった。
 
  
  腹摺峠                             腹摺峠の北(掛川)への道
 
 腹摺峠からも同じような右手が崖の道が続いた。谷底を写真に撮ろうとするが怖くてあまり近づけない、ようやく撮った写真も高低差が表現されず怖さが出ていなかった。
そんな中ようやく崖の全貌が見える場所に出た。高さは20~30mはありそうな崖で、登山道はそのヘリにある。
結局素人の悲しさで手前の木が大きく映ってしまい、崖が低く見えてしまった。

 右側にエコパの運動場なのか芝生が見えてきた。あれが運動場ならエコパは近い

       
     20m以上ある崖                  エコパの運動場か

 三ツ峰に向かう分岐に着いた。標識には三角点まで5分と書いてある。どうしようか迷ったが行くことにした。行かないで後悔するより行って後悔する方が良い--------
結局行って後悔の方でした。ものの1分で着いた三角点はは林の中で視界はゼロ!三角点マニアの人以外は行く必要のない所だった。
さらに地図には三ツ峰の先も経験者コースと表示されていたが歩けそうな踏み跡は見当たらなかった。

  
  三ツ峰分岐                          三ツ峰の三角点

 腹摺峠あたりから登山道に2種類の標識が頻繁にある。一つは「V25」と数字が刻印されていて、その数字が徐々に増えている。
もう一つの標識には「公園 4-85」書かれこの数字も増えていく。公園と書いてあるからにはエコパのある小笠公園の敷地内の表示なのだろうか? もう一つのV25は何のためか想像すらできなかった。

  
  標識1                             標識2

 右に行く道が出てきた。木の根の横を通っていくようだが、その先の方の道が見えない。崩れているのだろうか?何か怖そうだ。いつものなら覗きに行くのだが今日は止めておこう。この辺りから高御所にある正法寺に行く道があるらしいが、この道だろうか?
一昨年遠江33観音を遍路したとき、この正法寺をお参りした。次の札所が小笠山の山中にある法多山だったので山道を地図で探したのだが見つけることができなかった。
アー良かったな、あの時なまじこの道を見つけいたらきっと来ていただろう。あの頃は小笠山なんて丘に毛が生えたようなものだと馬鹿にしていたのだから、もし来ていたらどうなっていたか---- ゾーとする。
「君子危うきに近寄らず」とその道を確認もせず立ち去った。

 木に「この先 ガケ注意 エコパ」の貼紙が巻きつけてある。その先を見ると木は生えているが、その下は何もない。要は雪庇状態になっている。ウヘ!これを知らずにあの上に乗ったら---------

  
  右手に行ったら----                      あの上に乗ったら-------

 今度は北側の下にエコパの運動場や芝生広場が見えてきた。こうなればエコパは近いと思うのだが、さっき運動場が見えてからだいぶ経っている。
運動所の直線の道を歩くなら大したことはないが、尾根道は北に行ったり南に行ったり大きく回り込むこともあるので中々目的地に着かない。今度も余り期待せずのんびり構えて歩こう。まだ時間は2時ごろだ

       
          エコパスタジアム

 送電線の点検路の案内票が立った分岐は、一本は右に少しカーブしながら西に向かい、あと一本はガクと南方面に曲がっていく。そのどちらの道にも道標は無いが赤い布は両方に付いている。さてどちらに行ったものか。
地図は三ツ峰分岐から先は表示されていない。ただ気になるのは三ツ峰分岐の先に分岐かあって、その右の道には「この先痩尾根危険 通行禁止!」となっている。
サテサテ困ったものだ。右に行くべきか左に行くべきか。地図には三ツ峰分岐の先は「経験者ルート」「迷いやすい道」となっている。
地図に迷いやすい道と書くなら、ここに「エコパ方面」の案内標識が一つ付ければ悩まないで済むのに。展望台からここまでは迷う場所は無かった。と少々八つ当たり気味に。
しかし大丈夫です。ここの分岐には中部電力の送電線の点検路なっていて右に行けば14号、左に行けば16号鉄塔に向かうようだ。ならここは一先ずエコこへの確率の高い右に行って駄目ならここに戻ってくれば良い。
恐怖には弱いが、こういう事には比較的強く、勘も冴えていると自惚れている私は右の道を歩き出した。

 分岐から5分も歩くと中電の送電線14号の鉄塔が出た。別にこの鉄塔があったから道が正解になったわけでは無いが一先ず安心。
そのまま道を下る。次に出てきたのは広く平らな場所に木製のベンチが置いてある所だった。そして案内標識もある。
左に行けば法多山、右はエコパのビオソープとなっていた。フーやっと安全地帯に到着。ご苦労様でした。

           写 
            送電線下の広場

 左に行くと法多山のどこに出るのだろうと気になり行ってみることにした。広場から5分程度で舗装道路に合流。この道はエコパの南駐車場から法多山に向かう道で、今までも何回か歩いたことのある道だった。入り口に立っていた標識にはやはり「エコパ ビオソ-プ」となっていた。
 またベンチのあった広場に戻り、今度はエコパ方面に下って行く。
エコパに14時40分到着。さてこの後はどうしよう、このまま愛野駅に行って電車で帰るか。でも愛野駅にはキオスクは無さそうだ。駅の近くにコンビニはあるだろうか? ウーンもし無かったらショックで疲れが倍加してしまいそうだ。
ヨシもう一踏ん張りして掛川駅に戻ろう。あそこならキオスクがある。

 今歩いてきた尾根を見ながら今度は逆の東に向かう。それにしても低い山だ。それに起伏も少ない。こんな山なのに断崖絶壁がそこらにあるなどとても信じられない。あの尾根の下には崖があるのだからと目を凝らしてみるのだが崖は見えなかった。

 今日は色々なことを経験した山歩きで、変化に富んだ面白味が一杯のコースになった。次回は腹摺峠の腹摺岩を、もう少し丁寧に探してみたい。それに三ツ峰の西の送電線分岐に「法多山・エコパ方面」の案内標識を付ければ不安が無くなるので、それもも付けてみたいな。たまにはお礼の意味を兼ねて標識を付けても罰が当たらないだろう。ヨシ次回この尾根を歩くときは必ず標識を取り付けよう。

 今日の出発時は138°展望台から掛川駅に帰る予定だったが、それを延長してエコパまで歩いた。更にエコパに着くとまたまた延長して掛川駅に戻ることになった。
それはそれで歩き甲斐があるが、ただ距離を稼ぐだけの意味のない部分もあるので、皆様にはデルコースのタイムスケジュールを紹介します。

小笠丘陵満喫ハイキングコース

 ①掛川駅-1:15-六枚屏風-0:35-小笠神社-1:00-笠原中継所-1:00-138°展望台-0:50-掛川駅

 
 ②上のコースと展望台まで同じ 
  138°展望台-0:15-腹摺峠-0:30-三ツ峰分岐-0:40-峠のベンチ-0:10-エコパ-1:30-掛川駅

 ※1 六枚屏風の上部降り口は滑りやすいのでトレッキングシューズ等では行かない方が無難です。
 ※2 小笠池上部の痩せ尾根は非常に危険です。不安を感じる場合は止めましょう。


掛川駅に16時10分到着。こうして今年最後の低山歩きは終った。
そして今年の感謝と来年も無事歩けますように一人乾杯をしてから帰宅しました。