みちのくの山野草

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〝「水稲肥料設計」の様式〟について

2019-03-19 10:00:00 | 賢治と一緒に暮らした男
《千葉恭》(昭和10年(28歳)頃、千葉滿夫氏提供)

4 〝「水稲肥料設計」の様式〟について
 千葉恭が持っていたとも思われる資料「巖手縣稗貫郡地質及土性調査報告書」であるが、同様千葉恭が持っていたと思われる資料に「水稲肥料設計」がある。それは「宮澤賢治先生を追つて(四)」に載せている、下掲のような、

という様式
  〝「水稲肥料設計」の様式〟
であり、千葉恭は次のように説明を付している。
 羅須地人協会はその意味の開設であり、肥料設計は具体化された方法であつたのでした。土壌改良により一ヵ年以内に今迄反当二石の収穫のものが、目に見えて三石位穫れるとすれば、たとえ無智な百姓であつても興味を持ち、進んで研究もする様になるだらうと信じられたからでした。先生の無料設計をしていくことになつたのも、このやうなことが考えられての結果だつたのです。肥料設計書の様式は次のやうな、先生独特のものであります。
<『四次元9号』(宮澤賢治友の会)>
と。
 さて、この様式の中には
    「大正   年度耕種要綱」
という項目があるから、おそらくこの〝「水稲肥料設計」の様式〟は大正末期に用いたタイプなのだろう。
 なおこの〝「水稲肥料設計」の様式〟だが、『新校本宮澤賢治全集』(筑摩書房)には未だ掲載されていない<*1>のではなかろうか。一般に〝羅須地人協会〟と明記されている資料は多くないと思うが、この〝「水稲肥料設計」の様式〟にはそれが明記されているのに、である。気になる。

<*1:註> 佐藤成著『宮沢賢治―地人への道』には載っている。

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