みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

「追憶記」(森惣一)

2021-11-28 10:00:00 | 一から出直す
《三輪の白い片栗(種山高原、令和3年4月27日撮影)》
 白い片栗はまるで、賢治、露、そして岩田純蔵先生の三人に見えた。
 そして、「曲学阿世の徒にだけはなるな」と檄を飛ばされた気がした。

 では今回は、やはり『宮澤賢治追悼』所収の、森惣一の追想「追憶記」からである。
 そこには、次のようなことも書かれている。
 一九二八年の秋の日、私は村の住居を訪ねた事があつた。途中、林の中で昂奮に眞つ赤に上氣し、ぎらぎらと光る目をした女性に會つた。家へつくと宮澤さんはしきりに窓をあけ放してゐるところだつた。
 ――今途中で會つたでせう、女臭くていかんですよ……
<『宮澤賢治追悼』(草野心平編、次郎社、昭和9年1月28日発行)33p>
 この中の、「一九二八年の秋の日」については矛盾があることは既に幾度か述べている(例えば、〝「一九二七年の秋」と書くわけにはいなかった〟等で)ことなので、ここで詳述することは割愛するが、賢治が亡くなった1933(昭和8)年よりそれほど昔のことではないのに、なぜ、「一九二八年の秋の日」としたのだろうか、改めて釈然としない。

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 来る12月16日付で、新刊『筑摩書房様へ公開質問状 「賢治年譜」等に異議あり』(鈴木 守著、ツーワンライフ出版、550円(税込み))
        
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【目次】

【序章 門外漢で非専門家ですが】

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