みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

賢治詩碑の碑文の選定

2022-04-12 12:00:00 | 一から出直す
《三輪の白い片栗(種山高原、令和3年4月27日撮影)》
 白い片栗はまるで、賢治、露、そして岩田純蔵先生の三人に見えた。
 そして、「曲学阿世の徒にだけはなるな」と檄を飛ばされた気がした。

 先に、〝「宮澤賢治詩碑建設経過報告」(關 德弥)〟において、「宮澤賢治君詩碑建設趣意書」における当初の予定の碑文が変更されて、
 東京の高村光太郎氏、谷川徹三氏、草野心平氏、藤原嘉藤治氏等の意見を徴すると、「雨ニモマケズ……」の晩年の詩はいゝ然し長すぎて困るといふのであつたが、最後に愈々となつて、それでは上句をけずつて「野原ノ松ノ林ノ蔭ノ……」 以下を碑文にしやうと決定したのである。これで吾々委員もほつとしたのである。
              〈『宮澤賢治研究 5・6』(宮澤賢治友の会、昭和11年)69p~〉
ということを知ったのだが、このことに関してやはり關 德弥(登久也)が次のようなことを述べていたことも知った。
 …投稿者略…結局は、高村光太郎氏や、谷川徹三氏や、草野心平氏たちの意見を徴して、「雨ニモマケズ……」に決まつたのでした。だが困つたことは、この詩は長すぎて碑石に入れると文字が餘りに細かくなるといふので、再三心を惱ましたのですが、愈々となつて後半の「野原ノ松ノ林ノ蔭ノ……」と決定した時は、肩の重荷がとれたやうな氣分がしました。最後に「野原ノ松ノ林ノ蔭ノ」からでよかろうと斷じてくれたのは賢治尊父の政次郎氏だつたと思ひます。
              〈『宮澤賢治素描』(関登久也著、眞日本社)14p〉

 な~るほど、是非はさておきそういうことだったのかと納得した。



 続きへ。
前へ 
 “賢治渉猟”の目次へ。
 ”みちのくの山野草”のトップに戻る。

【新刊案内】『筑摩書房様へ公開質問状 「賢治年譜」等に異議あり』(鈴木 守著、ツーワンライフ出版、550円(税込み))

 当地(お住まいの地)の書店に申し込んで頂ければ、全国のどの書店でも取り寄せてくれますので、550円で購入できます。
 アマゾン等でも取り扱われております。

【旧刊案内】『宮沢賢治と高瀬露―露は〈聖女〉だった―』(「露草協会」、ツーワンライフ出版、価格(本体価格1,000円+税))
 
 岩手県内の書店やアマゾン等でも取り扱われております

【旧刊案内】『本統の賢治と本当の露』(鈴木守著、ツーワンライフ出版、定価(本体価格1,500円+税)

 岩手県内の書店やアマゾン等でネット販売がなされおります。
 あるいは、葉書か電話にて、入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金として当該金額分の切手を送って下さい(送料は無料)。
            〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守  ☎ 0198-24-9813

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 円万寺観音山(4/9、ショウジ... | トップ | 円万寺観音山(4/9、カタクリ) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

一から出直す」カテゴリの最新記事