何かをすれば何かが変わる

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そして行動を起こし、何かを生み出す。

ジェネリック薬を素直に使えない理由

2005-05-25 22:43:25 | くすり雑感
 ジェネリック薬の製造過程は、かなり管理というか条件が厳しく設定されていて、先発品と同等の治療効果が期待できるほどの製剤が製造できるんだそうだ。だから、製剤間に差(バラツキ)があるというデータを発表するほうが、ジェネリックの製造工程を知らなさ過ぎる、そんな批判は当たらない、という。

 しかし、だ。確かに製剤的には信頼していいんだろう。しかし、服薬管理上、その薬のデータをメーカーに聞くにあたり、日頃GEを使いながら、困ったときだけ先発品メーカーに電話することに、たいへん申し訳なく思うのだ。これは、けっしてGE使用に抵抗をするための建前じゃない。ワタシはむしろGE推進派である。

 しかし、だ。いくら推進派といっても、何を使おうと、薬局はどこまでいっても、GEワールドに突入しても、安全管理ができなかったら、何にもならない。10年がひと区切りというが、10年してその薬の情報を知らなさすぎるから、GEへの移行を慎重になっているのではないか、という指摘もある。

 一理はあるかもしれない。しかし(今日は「しかし」が多いなぁ)、10年もすれば、その薬の情報が十分出ているかもしれないが、安全性面では10年というのはまだ、時期尚早じゃないかと思う。新薬が出れば、その都度、相互作用だって気にしなきゃならないのだ。10年でその薬が次の世代の薬剤に、その地位を明渡すのならいい。そうじゃない。発売後10年なんて、薬として一番“脂が乗った”頃である。

 GEは社会的財産だという。そりゃ、いい薬はみなそうだ。GEだから、ではないだろう。GEが出ることが、幅広く使われる指標として、そういうのかもしれない。ならば、そこに付随する情報はどうなんだろう。先発品メーカーが、GE使用者の相談を一手に引き受けることが、先発品メーカーの宿命なんだろうか。先発品メーカーは、一見、割に合わないと感じるのではないか。いや、一見損な役回りだが、その使命感が社会的責任を果たすことであり、目に見えにくい投資になっているのだろうか。

 先発品メーカーはユーザーを分けて、自社品を使っている医療機関と、そうでないところで、無料・有料の区別をつけてくるということも考えられる。また、だからこそ、GEが出たときに、先発品メーカーはGEと同等に薬価の引き下げを自主的に申告すれば、いいのではないだろうか。
Comments (4)
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