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簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

奥の院から大聖堂のある寺へ(四国遍路)

2012-12-07 | Weblog


 山道は幅1mにも満たない木の根道で、かなりの勾配で下っていく。
それでも下りが楽なことには変わりない。1時間も有れば・・と思っていたのが大間違い。
どうやら連なる小さな山々を幾つも重ねながら下っていくらしく、時には狭い尾根道に出る
ために、一寸した上り道に遭遇する。



 途中、日本語が解らないと言う若い外国人の女性が上ってきた。
「気を付けて・・」と送ると、「ハイキング」と言い残し登って行った。



 他にもトレッキング姿の男性や、衣を着た僧侶などと出会う。何回も上り下りを繰り
返しながら、2時間もかけてようやく林道・大谷線まで下りてきた。
奥の院まではあと数百メートルのところである。

 白滝奥の院から61番・香園寺までは2キロほど、山を離れ町中へと近づいて行く。
大谷池を見て右折、小さな丘を登り、少し下ると高嶋神社の境内に出る。そこを巻く
ように進むと広い敷地に建つ、凡そお寺とは思えないような風貌の巨大な建物が見
えてくる。



 香園寺の大聖堂と呼ばれる建物で、昭和51年に建てられたものだ。
1階が講堂、両脇の階段を登った2階に本堂と大師堂がある。
広い境内のその左に建つ三階建ての宿坊は、300名の収容を誇っていると言う。



 寺は、昔から「子安の大師さん」として親しまれ、難産で苦しむ女性や、子を望む夫婦
などの篤い信仰を受けている。(続)


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60番・横峰寺 (四国遍路)

2012-12-05 | Weblog
 お寺までは2.2キロ、ここから本格的な山道に差し掛かる。
鬱蒼とした木立の茂る中に続く山道は、急勾配の難路と言うよりは悪路そのものである。



 何年か前の水害で遍路道にも大きな被害が出たらしく、今修復も進んでいるようだが、
いたるところに被害の痕跡も残されている。
 登り口には、“少しでも危険を感じたら直ぐに引き返すよう”にと注意書きが出ていた。



 登山道は昔からの遍路道なのか、霊場までの距離を示す丁石が立てられているが、
その勾配は半端ではなく「焼山寺道」に劣らぬ厳しさで立ち塞がり、挑みかけてくる。
場所によっては湧水でぬかるむところもあり、ガレ場あり、露出した木の根、浮いた石、
崩れた道路の残骸ありとその足元は限りなく悪い。



 それでも息を切らして上ること1時間半、木立の中に赤い幟旗が立ち、その先に仁王
門が見えてきた。
 門を潜ると右手に圧倒されるような石垣が聳え、その前に客殿が建つ。
石段を登ると権現造りの本堂、左手の奥まったところに大師堂が控え、その間を石楠花
の大群落が取り持っている。



 標高750mの厳しい高所にあるお寺ではあるが、車でも簡単に参拝が出来るからか、
ことのほか参拝客が多い。



 ここから、61番の奥の院までは6.9キロの下り道である。
舗装されてはいるが荒れた道を暫く歩き、0.8キロほど下ったところで山道に入り込む。
下り道だから・・と高を括っていたが、この下りには侮れない厳しさが待ち構えていた。(続)


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石鎚山の中腹へ(四国遍路)

2012-12-03 | Weblog
 西日本の最高峰、1982m石鎚山の中腹にある60番・横峰寺に至るルートは幾つもある。
59番から道なりに進み、麓の妙雲寺から県道147号を登るルートが一つ。
二つ目は、61番を先に打って、その奥の院を経て山道を上るルート。
普通はこの二つのルートを上り下りとするのが一般的な道として知られている。



 この他にも61~63を先に打ち、黒瀬湖を見ながら有料林道を利用するルート。
更には64番まで打ち、石鎚登山口から星森峠を経るルートなど、その選択肢は多い。

 四日目の宿を予約する折、そこの女将は、「61、62を打って、荷物を置いて空身で上る
と良い。近道の地図も用意しているから・・」とも勧めてくれていた。



 「湯の里小町温泉・しこくや」に泊まった翌日、少し遅めに宿を発ち、1キロほど戻り、
コンビニに昼食を購入すべく立ち寄ってみる。
 仙遊寺以降、時々顔を合わす青年が、「昨夜は小町温泉に浸かり、近くの野球場で
少年野球のナイターを見ながら寝た」と言いながら、美味しそうに朝食のお握りを頬張
っている。



 結局一般的なルートを選択した。
大頭の交差点から遍路道に戻るとお寺までは9.5キロ、「大部分が舗装された県道で、
この方が絶対楽だ・・」と強くこのルートを進める温泉宿のフロントの言に従ったのだ。



 妙之谷川に沿って、大郷、湯浪などの集落を超える。
道は僅かな上り坂だが、きつくはなく、緑濃い山並みの中、柿の木畑を見ながらの歩き
は快適である。
 コンビニから1時間半、小さな滝の先に駐車場と休憩所の東屋が見えてきた。(続)





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